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エボラ出血熱の治療にあたっていたアメリカの看護師が感染、経緯は不明で他に感染者がいる可能性も

by European Commission DG ECHO

エボラ出血熱の感染拡大地域の1つであるリベリアを訪れていたトマス・ダンカンさんがエボラに感染、隔離環境下で治療が行われていましたが、ダンカンさんの担当看護師が検査を受けたところ、エボラ出血熱の陽性反応が出たことが判明しました。

Ebola prevention: removing protective gear isn't easy | The Verge
http://www.theverge.com/2014/10/13/6970529/ebola-prevention-removing-protective-gear-isnt-easy

陽性反応が出たのは26歳の看護師ニーナ・ファムさんで、現在は隔離環境下で治療が行われています。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の発表によると、防護服を着て治療に当たっていたはずのファムさんがどのような経緯で感染したか、いまだ分かっておらず、他にも感染者が存在する可能性を指摘しました。

感染経緯として考えられているのが防護服の着脱。安全に防護服を脱ぐのは簡単ではなく、ちょっとした不注意でも感染してしまう可能性があるとのことですが、Twitterでは「正しい着脱方法のトレーニングを受けていない」と発言している人もいます。

.@semiotic_pirate I did it once as a training exercise and yeah, hopeless. needs practice, and probably support/buddy/overseer at time?

— Maryn McKenna (@marynmck)

着脱方法はCDCが4つのプロセスに分けて公開しており、一見難しくないように思えますが、ほんの少し間違えるだけでも生死を分けることになります。


WHOは同様のプロセスを9つのステップとして公開。細かく書かれていますが、内容はCDCの発表したものとほぼ同じで、これも一瞬の気の緩みが生死を分けることとなってしまいます。


確実に安全な着脱を行うため、現在は1人がもう1人の着脱を監視する「バディシステム」を導入しており、また病院内の部屋は看護師や医師が着脱が行いやすいようにしてあるとのこと。しかし、「ウイルスを殺すための液体でグローブをスプレーする」といった適切な処理をしていてもファムさんがエボラに感染したということは事実であり、CDCでは医療従事者へのトレーニングの拡充を検討しているとのことです。

なお、エボラ出血熱の感染者が出ていないマリでは、試験中のワクチンが導入されました。ワクチンは数週間前にオックスフォード大学とアメリカの各所で安全性がテストされ、これまでのところ人に害を及ぼしていないとのこと。感染のリスクが特に高い医療従事者がワクチンを打つことで感染拡大を押さえられる可能性があると考えられています。

Ebola vaccine trials under way in Mali | World news | The Guardian
http://www.theguardian.com/world/2014/oct/10/ebola-vaccine-mali-trialled-health-workers


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in メモ, Posted by darkhorse_log

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