試食

築地の初競りマグロを最高値で競り落とす香港「板前寿司」はサーロイン寿司など独特の感性が融合した寿司でした


日本の洋食が海外のそれと少し違うように、寿司も海外に出て日本人の手を離れると、カリフォルニアロールのような日本人の感性では思いつかないような寿司が生まれたり、日本人にとってはゲテモノとも言えるようなすさまじい寿司が売られていることがあります。香港に本拠を置く「板前寿司」は、プロモーションであることを認めてはいるものの、築地の初競りでは最高値でマグロを競り落とすなど素材にこだわった寿司を提供し、日本に上陸も果たしています。いったいどのような寿司が出されているか気になったので、香港のiPhone 6発売での賑わいを見たついでにお店に行ってきました。

うまい回転寿司
http://itamae.com.hk/

今回は旺角の板前寿司に行ってみることに。住所は「1-8, 1/F, Ka Lok Shopping Centre, Mong Kok」で油麻地駅から5分程の場所。


板前寿司が入るビルに到着。


ビルのテナントの一角として入っています。


2階にある板前寿司は普通の日本料理店といった雰囲気。


「高音質、使いやすい。」と書かれたスピーカーがなぜか売られていました。


寿司のメニューも貼られていました。


現在は厚切り牛タン寿司がオススメのようです。お店に入ってみます。


店内は日本の店舗と同じように寿司が回っています。


店内はガラス張りで開放感があります。


団体用のテーブル席も用意されていました


寿司職人は作務衣ではなくTシャツを着用。


席に座ると茶飲みや皿、タブレット端末が置かれていました。


タブレット端末を見てみるとアジは12香港ドル(=約170円)。


Tuna Sushiと書かれた赤身は18香港ドル(=約250円)。


さらに和牛を使った和牛3昧(50香港ドル=約700円)などがチョイス可能。


目の前に寿司も流れていますが、タブレット端末から寿司を注文して握ってもらうことに。


寿司ができる間に、ふと店内のテレビを見上げてみると、板前寿司の社内行事の様子が流れていました。


開業10周年とのことで寿司を使って「10」の文字を作り上げており、築地の初競りマグロを最高値で競り落とすのと同じパフォーマンス重視の姿勢がこんなところにも現れています。


そうこうしているうちにスパイシーサーモンハンドロール(13香港ドル=約182円)と一口帆立貝寿司(9香港ドル=約126円)が到着。


スパイシーサーモンハンドロールは文字通り、インド風のスパイスが効いたピリ辛テイストのサーモンで、辛さはそこまで強くない感じ。酢飯との相性はかなり良く、この寿司は良い意味で驚きでした。


帆立は甘味があり、鮮度がしっかりしていて日本で食べるものとほぼ遜色がない感じ。酢飯も日本の味に近く、わさびは入っていませんでした。


さらに頼んでいたお寿司が続々と到着。


店頭でオススメだった厚切り牛タン寿司(6香港ドル=約84円)は、酢飯に脂が残った柔らかく煮込んだタンが載っており、食感・味ともグッド。日本でタンの寿司を提供する寿司の専門店はあまりなさそうですが、これは日本のお店でもやってほしい感じ。


和牛3味はshank=すね肉・chuck rib=肩バラ・sirloin=サーロインが贅沢に使われたメニュー。写真では生でしたが、炙って提供されました。


すね肉は固さがなく和牛らしい甘味のある脂の味が感じられます。半生状態でトロリとした食感が味わえ、脂が焦げているので香ばしい味。


肩バラは良く脂がのっており食べ応え十分。日本ではなかなか食べられないお寿司ですが、日本でもお寿司屋さんに置いても良さそう。


最も特筆すべきはマスタードが載ったサーロイン。マスタードの酸味と辛味が加わることにより完全に洋風なテイストになっていますが、牛肉の脂・マスタード・酢飯が三位一体となり絶妙のハーモニーを奏でています。日本の高級寿司店ではまず提供することはなさそうですが、外国人だからこそ作れたお寿司といえそうです。


Splendid Alfonsino(金目鯛)は日本と変わらず鯛らしい旨味が感じられる一品。18香港ドル(252円)という値段は日本よりやや高めかも。


Yellow Tail(8香港ドル=約112円)はブリのことで、脂がのっており食べ応えがあります。


切れ目が入ったトロアジは、生姜やねぎといった薬味が日本で食べるアジの寿司とほとんど同じ。


板前寿司自慢のマグロは、シャリに対してネタがかなり大きめで繊維の切り方が日本とはちょっと違う感じ。


切り方が日本のものと違うので、ちょっと筋の感じが気になりましたが、こだわりのマグロは日本で食べるもの以上にしっかりとしたマグロの味。オーナーのリッキー・チェン氏は生のマグロにこだわりがあるそうで、マグロは日本の回転寿司以上のクオリティに思えました。この筋の切り方は見た目を重視した結果なのかもしれません。


Hiroshima Oyster Gunkan Sushi(11香港ドル=約150円)はカキの軍艦寿司で少し甘めに味付けられており、ゴマのような味が感じられました。生のものが出せれば1番良いのかもしれませんが、輸送などの関係で難しいのかもしれません。


最後に注文したのは北海道ミルクプリン(28香港ドル=約390円)。


味はキャラメルミルク味のプリンでちょっと安っぽい感じ。寿司の値段も安くはありませんが、このプリンはちょっと高すぎる気がします。


板前寿司は価格は安くはないものの、海外でしっかりしたお寿司が食べたい時・ある程度日本のお寿司と同じモノを諸外国の友人に食べさせたい時などにオススメです。なお、日本でも生のマグロにこだわって展開している、とのことでした。

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in 試食, Posted by darkhorse_log

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