取材

iPhoneの転売が盛んな香港の先達廣場に行ってきました


iPhone 6と6 Plusの発売日には日本やニューヨークのApple Storeに行列ができましたが、そこにはどう見ても純粋にiPhoneを欲しがっておらず闇市場に転売している人物がかなりの数見受けられます。そういった闇市場に流された携帯電話は中国の富裕層に転売されると言われており、闇でさばかれたiPhoneや中古の携帯電話が大量に集まる場所の1つが香港にある「先達廣場」です。iPhone発売直後の転売市場を見るべく香港に行ってきました。

先達廣場の住所は香港の「83 Argyle St」。地下鉄の旺角駅から歩いてすぐの場所にあります。


入口はこんな感じ。建物自体は作られてから年月がだいぶ経っているようです。


新しいiPhoneが発売されてから4日後の9月22日(月)の先達廣場には多くの人が訪れていました。男性客がほとんどと思いきや女性客も1割程度おり、外国人はほとんどいない様子。


お店の前には人がたくさん。


「i6 7800」と書かれた紙が貼られていました。おそらくiPhone 6の売値が7800香港ドル(約11万円)との意味。日本のiPhone 6のSIMフリー版の定価(税込7万3224円)を4万円ほど上回っており、香港版(5588香港ドル=約7万9000円)をも上回る値段で売られているようです。


TOKYO TELECOMという日本っぽい名前の店も発見。


この店ではiPhone 6の売値が7100香港ドル(約10万円)、iPhone 6 Plusは1xxxx(1万香港ドル以上=約14万1000円以上)で取引されています。「水貨」は密輸品、「行貨」は正規品の意味で「售」は売るとの意味。


入口付近のELEVEN MOBILEの前には警官が来ており、なにやらお客さんと店員さんから事情を聞いています。


どんどん市場の中を歩いていくことに。


iPhoneは6や6 Plusに限らず売れているようで5Sが4280香港ドル(約6万円)、5も3280香港ドル(約4万6000円)で売っている店もありました。


当然買取価格や品揃えが良い店が人気があるようで、やや人通りが少ない通りも。


端のほうにある903特売店は人が集まっています。訪れた日のiPhone 6 Plusのゴールド 16GBの買取は10800香港ドル(約15万2000円)とのこと。どのお店も他店の買取状況や市場の状況に合わせて値段を変えているようです。


市場は新しいiPhoneが発売された4日後ということもあり、iPhoneばかりが取引されていましたが、GALAXYやHTCの端末を扱っているお店もあります。


エスカレーターに乗って2階へ行ってみます。


2階は買取や販売を行う店だけでなく、カバーなどを扱うお店も。


かなり豊富に種類が取りそろえられています。


1階はほぼ全部のお店が携帯ショップですが、2階は半分くらいといったところ。


携帯電話の修理をおこなっているお店もあります。


さらに3階へ上ってみることに。


3階のエスカレーターを上ったすぐのところに買取のお店があり、iPhone 6を9900香港ドル(14万円)で取引を行っている様子。


iPhone 5は2300香港ドル(約3万2000円)ですが、iPhone 4は900元(約1万30000円)で売られているようです。


お店の前には多くの人が集まっていました。


3階は服屋や……


ちょっといかがわしい雰囲気のお店がありました。携帯ショップは全体の3割くらいのようです。


1階に降りると、現地時間18時半を過ぎた館内は賑わいを増しています。


以下のムービーから賑わっている様子が確認できます。

先達廣場のiPhone発売直後の賑わい - YouTube


一部の店は買取をストップしているようです。4日目にしてiPhoneの相場が乱高下しているのかもしれません。


このお店も買取を停止していました。買い取っているのは香港版と欧州版のSIMフリーの機種の様子。中国語が話せないので店員さんに「日式iPhone 6 Sim free 16GB OK?」と書いた画面を見せてみましたが、日本版の買取はほとんどのお店で行っていない様子。数件聞いてまわり唯一買い取ってくれると言っていたお店は5800香港ドル(約8万2000円)とのことでした。記者が中国語を話せないために怪しまれていた可能性がありますが、お店の掲示を見る限り香港版とヨーロッパ版の買取がメインのようです。


建物の外に出ても携帯電話を扱うお店があります。


お店だけでなく路上で転売を行う人も。


先達廣場の近くのBROAD WAYは多くの人で溢れかえっていました。


次の日(9月23日)は現地時間の朝10時頃先達廣場に行ってみました。


路上で転売を行っている人もいましたが、まだiPhoneが集まっていない様子。


再度、先達廣場の中へ。


昨日と同じくTOKYO TELECOMのiPhoneの値段を見てみます。


iPhone 6とPlusの値段は7100香港ドル(約10万円)と9XXX香港ドル(9000香港ドル以上=約12万8000円以上)のようです。前日は6 Plusを10000香港ドル以上で売っていたものが、たった一晩でかなり値段が落ちていました。


一方でiPhone 6を8000香港ドル以上、Plusを1万香港ドル以上(約14万1000円)で売っている店もありました。色々な駆け引きがあるようです。


ELEVEN MOBILEにはまたも警察官が。この店は警察にマークされているようです。


朝だったので表通りに面していないお店は半分以上閉まっていました。


24日の朝、TOKYO TELECOMの売値を見てみると、iPhone 6の値段は変わらないものの、6 Plusの値段は8000香港ドル以上(約11万2000円以上)にまで落ちていました。発売日から時間が経つほど落ちているようです。


今回日本版のiPhoneの行方を追い先達廣場に行ったものの交渉を試みる限り買取を行っておらず、香港版とヨーロッパ版をメインに買い取っているようでした。先達廣場から中国に携帯が流れるという噂もありますが、日本版は中国に直接流れているのかもしれません。

先達廣場の多くの店は12時からの営業。iPhoneの発売時は10時からオープンしておりさらに人が多いようですが、通常時はそこまで混んでいないのでガジェットが好きな人なら一度行ってもいいかもしれません。

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in 取材,   モバイル,   動画, Posted by darkhorse_log

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