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iPhoneを使って他人のATMやクレジットカードの暗証番号を簡単に盗む方法

By stavos

銀行のキャッシュカードやクレジットカードのような磁気カードには、カードの磁性体部分に個々のデータが格納されています。ここに保存されている情報を抜き出してカードを複製する行為をスキミングと呼ぶのですが、複製できるのはカードだけなので使用時の暗証番号さえ知られなければ悪用される心配はありません。しかし、キャッシュカードやクレジットカードの暗証番号は、iPhoneとある機器を使えば簡単に盗み出すことが可能なようです。

iClarified - Apple News - Video Shows How Easy it is to Steal ATM Pin Codes with an iPhone [Watch]
http://www.iclarified.com/43496/video-shows-how-easy-it-is-to-steal-atm-pin-codes-with-an-iphone-watch


以下のムービーでは、簡単にカードの暗証番号情報を盗んでいる様子が見られます。

iPhone ATM PIN code hack- HOW TO PREVENT - YouTube


iPhoneを使えば他人のカードの暗証番号を簡単に盗むことができる、と語るのはMark Roberさん。これから後ろに映っているショッピングモールで暗証番号の盗み方を実演してくれます。


カメラは店内の様子に切り替わり、レジに並ぶ女性が映し出されました。


女性はカードで支払いを行ったようで、手元の端末に暗証番号を入力しています。


女性のお会計が終わり、次にレジにやってきたのはRoberさん。


Roberさんは手元のiPhoneでカードの暗証番号を入力する端末を撮影しただけなのですが、これだけで暗証番号を盗み出すことに成功した、とのこと。


iPhoneで写真を撮るだけで暗証番号を盗むことが可能とのことですが、このトリックを行うにはiPhoneと一緒に赤外線サーモグラフィになるケース「FLIR ONE」を使用する必要があります。


FLIR ONEは、こんな感じでiPhoneに取り付けて使用する赤外線サーモグラフィです。


これを使えばこんな具合にかざすだけで物体の温度を測定可能になります。


誰も座っていないソファも……


FLIR ONEで見れば一部だけ温度が変化していることが分かります。


なぜ一部だけ温度が変化しているのかというと、数分前までここにはRoberさんが座っていたから。このように、人間が触れた物は、触れた部分だけが他よりも高温になります。


もちろん時間が経過すれば、全体の温度はほとんど均一に戻ります。


このように人間は周囲の物よりも温度が高いので、触れると物の温度も一定時間高くなります。


壁にしばらく手を置いて……


離すと、壁の手を置いていた部分のみ他より温度が高くなっていることがよく分かります。


この現象はATMの暗証番号入力用のキーパッドなどでも生じていることです。


試しに暗証番号を入力する要領でキーパッドを押して……


これをFLIR ONEの赤外線サーモグラフィで撮影すると、どの数字を押したかは一目瞭然になってしまいます。


さらに、「時間の経過と共に熱が下がっていくこと」を考えると、一番温度の高い「5」は、一番最後に押された数字であることが分かり……


逆に一番温度の低い「1」は、一番最初に押されたキーであることも分かるというわけ。


この赤外線サーモグラフィを使ったパスワード窃盗方法をカリフォルニア大学サンディエゴ校が調査したところ、80%の確率で正確な暗証番号を推測することが可能でした。時間の経過と共に暗証番号を盗み出すのは難しくなっていくのですが、暗証番号入力から1分が経過した時点では、まだ約50%の確率で正しい暗証番号を推測することができる、とのこと。


なお、赤外線サーモグラフィは赤外線を使って物体の温度を測定するので、これを反射してしまう金属製のキーパッドでは正確な温度が測定不能になります。


暗証番号式の玄関錠などを使用している場合も、簡単に暗証番号が突破されてしまうので注意が必要です。


赤外線サーモグラフィを使った暗証番号盗難から身を守る方法は非常に簡単で、暗証番号入力時は他のキーに指を置いておくだけでOK。


そうすれば、他のキーの温度も上がるのでどのキーをどの順番で押したのかが分からなくなるというわけです。


Roberさんが暗証番号を盗み出すために使用した「FLIR ONE」がどんな端末なのかは以下の記事を見れば分かります。

iPhone 5/5sが赤外線サーモグラフィになるケース「FLIR ONE」 - GIGAZINE


実際にFLIR ONEで撮影するとこんな画像が撮れます。

人の顔


シンク周り


PC画面


冷蔵庫の中


FLIR ONEで撮影した他の画像はここから見ることができます。

なお、赤外線サーモグラフィは数十万円から数百万円するものがほとんどなのですが、FLIR ONEは349ドル(約3万6000円)で購入できます。

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in 動画, Posted by logu_ii

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