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一日のスタートを切るために10人の著名な人物が毎朝行っている日課とは?

By studio tdes

ビジネスの大事なミーティングや他業種との交流会をランチの時間に行う「パワーランチ」が話題になったことがありましたが、さらに朝の早い時間帯にシフトして活動を開始する「朝活」にも注目が集まりつつあることからも感じられるように、実は朝の過ごし方は1日の行動に大きな影響を与え、ひいてはビジネスや人生にもよい影響を与えるといわれています。そんな朝の時間帯を歴史上の偉人はどのように過ごしてきたのかについて、時間指定して各種SNSへの投稿を可能にしたり、アクセス分析ツールなどのツールを提供するサイトBufferのブログでまとめられています。

Morning Routines: How Successful People Start Their Day
http://open.bufferapp.com/morning-routines-of-successful-people/

「朝が強い人にも夜更かし型の人にも、『朝』はまったく同じタイミングでやってくる」ということで、Kevan Leeさんは科学的な見地や成功した人の生活パターンなど、いくつもの朝の過ごし方の実態を調査し、毎日必ずやってくる重要な「朝」をどう過ごすべきなのかのヒントをまとめています。

◆科学的見地:朝に仕事を片付ける
「仕事は、重要なものや手間のかかるものから片付けること」というアドバイスを受けたことがある人も多いと思いますが、これは科学的な理由で裏付けることができるとのこと。人間が自分で自分の意思をコントロールする能力には限界があり、最も意思の力が強く発揮される朝の時間帯がそのような仕事には最も適しているというものです。

人間の「意思の力」は筋肉の性質と似ているところがあって、疲労が蓄積されると発揮できるパワーが減少することが知られています。ノッティンガム大学とシンガポールの国立教育研究所(National Institute of Education in Singapore)が83件の研究を調査した結果、人間の心理には自己消耗というものが存在しており、精神の疲労が蓄積されると物事に取り組む力や否定的感情の出現、主観的疲労度、そして血中のグルコース濃度などに影響が現れることが明らかにされています。

By Hajime NAKANO

つまり、1日の中で稼働する時間が長くなるほど、そして自己制御の力に疲れがたまるほど、朝の時間に大きな仕事を済ませておくことの重要性が高まるという結論が導き出されることになります。

◆朝の時間帯をハックして有効に使うための工夫:トゥモローリストを作る
アメリカの作家マーク・トウェインの研究とメタ解析を実施した結果からも「大変な仕事ほど1日の早い時間に終わらせること」というアドバイスが導き出されます。トウェインは以下の言葉を残しており、これが非常にわかりやすいアドバイスとなっています。

Eat a live frog first thing in the morning, and nothing worse will happen to you the rest of the day.
(朝のうちに生きたままのカエルを食べてしまえば、そのあとの一日は大した出来事もなく過ごすことができる。)

ここで出てくるカエルとは「自分が優先的に片付けるべき事項」のこと。会社勤めをしている人であれば、まずは自分にとっての「カエル」が何なのかを決めてリスト化し、翌朝出社したときに真っ先に目に入る場所に置いておくことで、迷いなくまずやらなければならないことに取りかかることにつながります。1日が終わった時にリストを作り、また翌朝来たときにリストを見て仕事をするというこの手法は「トゥモローリスト」と呼ばれる、シンプルで効果的な手法です。

Lee氏はまた、別の例としてスティーブ・ジョブズ氏が2005年にスタンフォード大学で行った有名なスピーチの中から、次のような一節を引用しています。

33年間にわたり、私は毎朝必ず鏡に向かって「もし、今日が人生の最後の日だったとしたら、今日やる予定のことは本当に自分がやりたいことか?」と問いかけることにしていました。

そしてもし「ノー」という答えが何日も続いた場合は、私は計画を見直すことにしていました。


◆10名の成功者が行っている毎朝の儀式とは
さらにLee氏は著名な10名の成功者を例に挙げ、さまざまな朝の過ごし方を紹介しています。

01:ロン・フリードマン(ignite80共同設立者)
オフィスのマネジメントコンサルタントやトレーニングワークショップを提供するignite80の設立人の一人であるフリードマン氏は以下のように語っています。

自分のデスクに着いた時に、まずこのように自分に問いかけること:「一日が終わり、今日はいい仕事をした。いったい僕は何を成し遂げたんだろう?」と。

会社に着くなりメールを見たり、留守番電話をチェックする人は多いと思いますが、近年ではそれらの行動は最も非効率的なものだと認識されるに至っています。そのような行動は自分の集中力をそぎ、他人によって仕事をコントロールされてしまう「受け身モード」に自分を追いやってしまいます。


02:ケネス・シュノー(アメリカン・エキスプレスCEO)
シュノー氏は毎日の仕事を終えてオフィスを出る前に必ず、翌日取り組むべき仕事のトップ3を書き出していたとのこと。そして翌日に出社したら、そのリストに従って一日のスタートを切っていました。


03:アナ・ウィンター(「ヴォーグ」誌編集長)
1988年からファッション誌「ヴォーグ」アメリカ版の編集を務めるアナ・ウィンター氏の一日は、毎朝の日課となっている1時間のテニスを毎朝5時45分に始めることからスタートします。


04:マーガレット・サッチャー(元イギリス首相)
「鉄の女」とも呼ばれて映画にもなったサッチャー氏は、必要な睡眠時間が短い「ショートスリーパー」だったと言われており、たとえ前日の政策会議が深夜にまで及んでも、朝は必ず5時に起床してBBCのラジオ番組「Farming Today」を欠かさず聴いていたとのこと。


05:ベンジャミン・フランクリン(アメリカ合衆国建国の父)
政治家としてアメリカ合衆国の独立に尽力したことにとどまらず、著述家、物理学者、そして雷が電気の作用であることを初めて明らかにしたことでも歴史に名を残すフランクリン。


そんなフランクリンが残している有名なToDoリストが以下の写真。一日の日課は5時から8時までの時間で起床、洗顔、そして偉大なる神(Powefull Goodness)に語りかけることに始まり、一日の予定を立てて自身に気合いを入れ、現在の課題を片付けた後に朝食、という風に定められていました。一日の行動プランには「今日は何をするのがよいか?」と問いかける一節が記載されています。


06:P・G・ウッドハウス(ユーモア小説作家)
イギリスの作家で、ユーモア小説の大家として知られるP・G・ウッドハウスの一日は7時30分の起床から始まり、裏庭で健康体操を行います。その後、毎朝決まってトーストとコーヒー、ケーキ、紅茶という朝食を摂り、「モーニング・リーディング」と称してミステリーや冒険ものの小説作品を読む時間を設けていました。


07:ウィリアム・スタイロン(小説家)
アメリカの小説家であるウィリアム・スタイロンは毎日かならず昼まで睡眠を取り、起床してから「朝の1時間」をベッドの中で考えにひたったり読書を行う時間に充てていました。


08:エヴァ・チェン(「Lucky」誌編集長)
前出のアナ・ウィンター氏による登用で、33歳でアメリカのファッション誌Lucky誌の編集長に就任した人物。起きたらまずTwitterと気になるウェブサイトをチェック。テレビはついつい見入ってしまうので見ないようにしているとのこと。その後メイクをして出社。会社についてまず行うのは緑茶を飲むことだそうです。


09:デイヴィッド・カープ(Tumblr創設者)
カープ氏は仕事を開始する10時頃まで一切メールを読まない方針。15分かけての徒歩か、愛車のヴェスパでの通勤後は、Tumblrの社員か自身のガールフレンドからのメールしか届かないメールボックスをチェックして業務を進めます。その後、社外から届く「未分類」のメールボックスのチェックを進めますが、その間はずっとやらなくてはならない仕事リストの更新を続けます。


10:クレイグ・ニューマーク(Craigslist創設者)
ローカル情報を交換するためのサイトでありながら、「出会い系」との批判を受けることもあるCraigslistを設立した人物であるクレイグ・ニューマーク氏の一日は、「カスタマーサービス」からスタートするとインタビューに答えています。ニューマーク氏は自身のことを今でも「カスタマーサービス代表」と捉えており、他の役員たちが会議やメールに追われる時でも常にカスタマーサービスに力を注いでいるとのこと。


◆毎朝のルーチンを決めるための6つのポイント
ブログ主のLee氏は上記のような結果から、朝に行うルーチン作業として適切なものは以下の6つをリストアップしています。

1:よい朝食を採ること(ファストフードでも簡単なものでもOK)
2:自分の体内時計に注意を傾け、調子が優れている時にクリエイティブさが求められる仕事を進める
3:アラームは起きる時間と寝る時間の両方を設定しておく
4:寝ている間はメールなどの通知音が鳴らないように設定しておく
5:毎日の朝のルーチン作業は、週末の日でも行えるものにしておくこと
6:自分の行動をトラッキングして、自分自身のことをよりよく理解すること

果たして自分の朝の行動はどの程度フランクリンやジョブズ氏、サッチャー氏といった人と重なる分があるのか照らし合わせてみることも大切です。Leeさんは自分の生活を以下のように振り返ってみたところ、自分のリズムがうまく流れていることに気がついたそうです。
・5時半起床
・トゥモローリストに目を通す
・PCに向かい、ブログを書き始める
・7時にシャワーと朝食
・ブログの続きを書く

誰もが意外と行っていない「自分の生活のリストアップ」という行為には、よい効果が期待できるのかもしれません。

By Luis Roca

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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