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ポップアップ広告の開発者が謝罪を表明、気になる開発経緯や理由とは?

By Matt Haughey

バナー広告やムービー広告など、インターネットを使用していると必ず目にする広告には数多くの種類があります。数あるインターネット広告の中の1つ「ポップアップ広告」の開発者が、The Atlanticに寄贈したコラム内でポップアップ広告の開発理由や経緯を明かし、さらには謝罪まで表明しました。

The Internet's Original Sin - The Atlantic
http://www.theatlantic.com/technology/archive/2014/08/advertising-is-the-internets-original-sin/376041/

ポップアップ広告とは、インターネット上にある特定のページを開くと同時に、ブラウザの別ウィンドウが立ち上がり表示される広告のことです。Internet Explorer・Google Chrome・Firefoxなどの主要なブラウザに「ポップアップブロック」機能が実装されたり、1つのウィンドウに複数のページを表示させるタブブラウザが標準となり、2014年現在では目にする機会が少なくなりました。

ユーザーから評判のよくなかったポップアップ広告の開発者は、ウェブリサーチやツール開発を行うMIT Center for Civic Mediaの取締役であり、マサチューセッツ工科大学研究所MITメディアラボの博士研究員でもあるEthan Zuckerman氏。

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Zuckerman氏は1994年から1999年までウェブホスティングサービスを提供するTripodで、大学卒業者向けサービスのサイト構築やウェブデザインに関する業務を行っていました。しかしながら、そのサービスはうまくいかず、会社はホスティングサービスへと方向転換。

メイン事業のホスティングサービスを軸にして、さまざまなインターネットビジネスモデルを構築してきたTripodが、最終的にたどり着いたのは広告でした。

Tripodの重要な収益源になったインターネット広告のビジネスモデルは、ユーザーが個別に持っているパーソナルホームページを分析し、従来より優れたターゲティング広告を表示する、というもの。そのターゲティング広告を開発途中に誕生したのがポップアップ広告というわけです。

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誕生の背景には、肛門性交関連でよく知られていたアダルトサイトに大手自動車メーカーのバナー広告が掲載されたという“事件”の存在がありました。このとき、自動車メーカーは企業イメージが著しく損なわれることを心配してパニックに陥ったため、ウェブページに直接掲載することなく広告をユーザーに見せる方法として、Zuckerman氏が考えついたのがポップアップ広告です。

ウェブページを開いたときに、広告を表示する新規ウィンドウが立ち上げるコードを作成したというZuckerman氏は「本当に申し訳ないことをしました。開発意図は悪くなかったと思います」とThe Atlanticの記事内で謝意を表しました。

自ら開発したポップアップ広告を「広告主のツールキットで最も嫌われているものの1つ」と表現するZuckerman氏は「ポップアップ広告誕生から約20年が経過した2014年現在のインターネットは広告収入で成り立っている世界であり、現在のビジネスモデルは崩壊寸前」と指摘し、「ユーザーが、お店で買い物するのと同じようにインターネットのサービスに対価としてお金を支払う時代が迫っている」と警告を発していました。

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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