メモ

「出生数が2014年に過去最多を記録」という国際連合の予測が間違っている可能性

By meg hourihan

国際連合は「2014年の世界における出生数が1億3900万人に達し、これまでの記録を塗り替えることになる」と予測しています。しかしながら、インターネットメディア「Vox」の編集長であるBrad Plumer氏は、国際連合の予測が間違っている可能性があるとして、その理由を公開しています。

World Population Prospects, the 2012 Revision
http://esa.un.org/wpp/Excel-Data/fertility.htm

The UN thinks we could hit peak births in 2014 - Vox
http://www.vox.com/2014/7/16/5909709/the-un-thinks-well-hit-peak-births-in-2014

下記のグラフは国際連合が公開しているもので、1940年から2100年までの出生数の変化を表わしています。2000年に落ち込んだ出生数は2014年まで急激に上昇し過去最多を記録。その後はゆるやかに下降していく、と予測されています。


国際連合が公開している資料では、出生数は死亡数の数を上回っており、人口は爆発的に増加し、2100年までに現在の約72億人から約101億人まで増加する、と予測されていました。しかしながら、Plumer氏は「国際連合の予測には疑問を抱かざるを得ない」とし、その理由の1つとして、世界中に住んでいる人の数を正確に計測するのがとても困難であることを挙げています。

Plumer氏によると、正確な人口調査を行うヨーロッパやアメリカの機関が発表している世界の人口は、実際の人口と比べると最大で3%のずれが生じているとのこと。例えば、中国では1人の女性が約1.2人の子どもを育てているとされていますが、一人っ子政策に従うため、実際には出生が届けられていない子どもが数千万人存在する、と指摘されています。また、アフリカ大陸の国々において正確な人口を計測するのは大変難しいことで、国際連合の発表が間違っている可能性もあります。

By Super*Junk

現在の人口を正確に把握するのが困難であるのに、未来の人口を予測するのはもっと難しいこと。人口推移の予測は出生率によって大きく左右されますが、出生率は予想外の変化を伴うことがあり、事実、国際連合は2011年に、2100年の人口の予測を90億人から100億人へと上方修正しました。その理由はアフリカの出生率が予測通りに減少したからです。

国際連合以外にも人口調査を行っている機関があり、その1つであるDeutsche Bankは「2055年に世界人口は87億人に達し、過去最多を記録する」と予測。また、Deutsche Bankの出生率の推移に関する予測は、国際連合が予測したものとは異なっているのも注目すべきポイントです。

By Paco CT

人口が増え続けることで深刻な食糧問題に直面することが、多くの識者から指摘されていますが、Plumer氏によると国際連合の発表した予測が必ずしも正しいとは限らず、実際の人口が予測よりも多くなることも踏まえて準備しなければならないとのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
2026年にはインドが中国を抜いて人口世界一の超大国になる見通し - GIGAZINE

インドの人口が爆発的に増えているのを一目で簡単に理解できる写真いろいろ - GIGAZINE

世界各国のインターネット人口がどの程度なのか分かる地図 - GIGAZINE

約2600年間かけて文化や知識が世界中に広まっていった様子を可視化するとこうなる - GIGAZINE

全世界的な家系図を作成するプロジェクト「WikiTree」 - GIGAZINE

インターネットユーザー数や母語人口、世界で最も話されている言語は何語か?ということをランキングしてみるとこうなる - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.