2014年06月26日 13時24分ソフトウェア

「Google I/O 2014」の発表の中で最も知っておくべき17のこと

今年の「Google I/O 2014」では、Android Wear搭載スマートウォッチとして「Gear Live」「LG G Watch」「Moto 360」が発表されたり、「Android Auto」のデモ実演が披露されたり、「Android TV」や「Google Fit」といったプラットフォームが発表されたりと、あまりに多くの端末やサービスが登場しまくったことで何を見たらよいのか混乱しそうな状況なのですが、そんなたくさんの発表の中から「17件の注目すべきもの・こと」について、IT系ニュースメディアThe Vergeがまとめています。

The 17 most important things Google announced at I/O | The Verge
http://www.theverge.com/2014/6/25/5842050/the-most-important-things-google-announced-at-i-o

◆最注目ポイント
01：開発途上国向けの格安スマートフォン
既に市場にはAndroidを搭載した多くの低価格スマートフォンが出回っていますが、開発途上国向けにより廉価なスマートフォンを提供できるようにと、OEMメーカーのためのハードウェアプラットホームセット「Android One」が発表されました。

Android Oneはまずインドからスタートする予定で、Micromaxからリリースされる予定の以下の端末は、デュアルSIM＆4.5インチディスプレイ搭載で100ドル(1万円)以下という格安になっています。

02：Material Design(マテリアルデザイン)
Googleが提供しているウェブサービスをAndroid上で使う場合、デザインはいつも同じものというわけではありませんでした。しかし、Google I/O 2014では複数のプラットフォームにまたがるGoogleのあらゆるサービスのデザインを一体化するべく、新UXデザインの「マテリアルデザイン」が発表されました。

アニメーションを使ったGoogleの新UXデザイン「Material Design」とは？ - GIGAZINE

◆新しいAndroid OS
03：Android L
Android 4.4の次のバージョンはAndroid Lとなります。このOSはスマートフォン・タブレット・車載端末・TVなどさまざまなサイズのディスプレイにフレキシブルに対応可能なOSで、ロック画面も再設計されており、ロック画面からすべての通知にアクセスして、アプリを起動したり、スワイプで通知を消したりすることも可能です。

04：アプリとブラウザのChromeで開いたタブが一体化
Android LではChromeで開いているタブと使用中のアプリが一箇所にまとめられるようになります。これにより、アプリとウェブページ上のコンテンツがシームレスに交わり、マルチタスクがより簡単になるとのこと。

05：検索
モバイル端末でのGoogle検索は、マテリアルデザインにより視覚的に大きく変化します。例えばユーザーが何かしらの単語を検索すると、検索結果の一番最初に出てくるものから色を抽出し、タブの背景をその色に変更するようになるようです。

06：バッテリーライフ
Android端末にとってバッテリーは非常に重要な問題で、これまでは端末製造メーカーがそれぞれ独自のバッテリー節約アプリをプリインストールしていました。しかし、Android Lでは「Project Volta」というバッテリー最適化のためのプロジェクトがスタートし、開発者が端末のバッテリー消費原因を探れるように、さまざまな統計情報を公開してくれるとのこと。

さらに、Battery Saverという省電力モードも搭載され、これによりバッテリーライフは90分伸びる、とGoogleはコメントしています。

07：セキュリティ
Android Lでは「kill switch」と呼ばれる、ユーザーがリモートで端末内のデータを消すための機能も搭載します。これと類似の機能がiOS 7には既に搭載されており、iPhoneやiPadの盗難数減少の一因となっているそうです。

◆Android Wear
08：デザインとUI
Android Wear搭載のスマートウォッチでは、メッセージ・通知・メモ・音楽・アラームなどの機能を使ったり、心拍数や歩数を計測したりが可能です。さらに、Google Nowの音声認識機能も使えるので、両手がふさがっている状態でメールを送信したりすることも可能。

GoogleがAndroidを拡張する「Android Wear」でウェアラブル端末市場をも制圧する構え - GIGAZINE

09：世界発のAndroid Wear搭載端末
発表会の中では世界発のAndroid Wear搭載端末として、「Gear Live」「LG G Watch」「Moto 360」が発表されました。

世界初「Android Wear」搭載のスマートウォッチ「Gear Live」「LG G Watch」「Moto 360」が発表される - GIGAZINE

この中のLG G Watchは、既に日本からも購入可能となっています。

日本でもAndroid Wear搭載スマートウォッチ「LG G Watch」が購入可能に、買い方はこんな感じ - GIGAZINE

◆Android Auto
10：Android Autoは今年リリース予定
Google I/O 2014では、車載向けのAndroidプラットフォーム「Android Auto」が発表されました。

車載用「Android Auto」のデモ実演がGoogle I/O 2014の会場でお披露目 - GIGAZINE

このAndroid Autoは2014年の終わりまでにリリースされる見込みとのことですが、詳細な日程は明かされていません。

11：Android Autoに対応するアプリとパートナー
Android Autoでは、スマートフォンと車両を接続してナビゲーション・コミュニケーション・音楽プレイヤーを利用できるようになります。

自動車へのAndroidプラットフォームの搭載を進める団体であるOpen Automotive Allianceには40を超える自動車メーカーが賛同しており、すでに25社がAndroid Auto搭載車両の契約を結んでいるとのこと。

◆テレビ関連
12：再びリリースされたAndroid TV
新しいAndroid TVは、GoogleのChromecastとAppleのApple TVとを合体させたようなものになるようです。ユーザーはテレビ放送以外にアプリやゲームをプレイすることが可能になり、さらにGoogle Nowの音声認識機能を使ってネットサーフィンをすることも可能。

Googleがテレビ向けAndroidプラットフォーム「Android TV」を発表 - GIGAZINE

なお、現在ソニーとシャープがAndroid TV対応のテレビとセットトップボックスを開発中で、リリースは2015年を予定しているとのことです。

13：Chromecastのクラウド対応
4200円で購入可能なChromecast用の端末はちょうど1年程前に発表され、好調に売れており、2013年を振返る時に外すことのできないガジェット・サービス36種類にも選出されました。

現在のところ、ChromecastではPC画面(Chromeブラウザのタブ)をTVに表示、つまりミラーリングすることは可能なわけですが、これが新しくAndroid端末からも可能になります。さらに、ミラーリングを行うには同一Wi-Fiネットワーク上に存在する必要があったのですが、今後はクラウド経由で動画などを共有することが可能になる、とのことで、より使い勝手が向上する見込みです。

◆その他
14：AndroidアプリがChromeにもやってくる
今年の後半から、いくつかのAndroidアプリはChromebook上でも動作するようになります。そのデモとして、EvernoteやVineをChromebook上で動作させる様子が披露されました。

15：GoogleがOfficeとDriveの壁をぶちこわす
ついにGoogleドライブにてMicrosoftのオフィス関連ファイルが編集可能になります。

なお、Googleドライブは保存容量無制限のGoogleドライブ「Google Drive for Work」も開始しています。

なんと保存容量無制限のGoogleドライブ「Google Drive for Work」開始、ファイル1つは最大5TBまでOK - GIGAZINE