【訃報】「アルジャーノンに花束を」の作家ダニエル・キイス氏が死去


小説「アルジャーノンに花束を」や解離性同一症(多重人格)の男性に迫ったノンフィクション「24人のビリー・ミリガン」「ビリー・ミリガンと23の棺」で知られる作家のダニエル・キイス氏が6月15日(日)に亡くなりました。86歳でした。

Locus Online News » Daniel Keyes (1927-2014)
http://www.locusmag.com/News/2014/06/daniel-keyes-1927-2014/

キイス氏の作品で広く知られているものといえば「アルジャーノンに花束を(Flowers for Algernon)」があります。ハツカネズミのアルジャーノンで効果が現れた知能向上手術を受けることになったチャーリイ・ゴードンが、IQ68からIQ185の天才になるものの、知能が向上したことでこれまで気付かなかった事実を知り、また知能の成長に感情の成長が追いつかないことで苦悩。さらに、自分より先に手術を受けたアルジャーノンに起きた異変から手術の欠陥を知り、手を尽くすも万策尽き……というお話で、もともとは1958年に書かれた中編小説です。

この作品は1959年4月に雑誌「ファンタジー・アンド・サイエンス・フィクション」に発表され、1960年のヒューゴー賞短編小説部門を受賞。1966年には長編小説として出版し直され、今度はバベル-17とともに1966年のネビュラ賞を受賞しました。

映画やドラマの原作にもなっていて、1968年の映画化作品「まごころを君に」(原題:Charly)では、チャーリー役を演じたクリフ・ロバートソンがアカデミー主演男優賞を受賞。2000年と2006年にも映画化されていて、日本では2002年にユースケ・サンタマリア主演でテレビドラマ化されました。

24人のビリー・ミリガン」はオハイオ州で起きた強盗強姦事件の容疑者であるビリー・ミリガンという男性を追ったノンフィクション作品。出版されたのは1981年で、話はビリーが精神治療を受けて法廷で証言を行い無罪となったあと、圧力によって環境の悪い病院へ移されるという後味の悪いところで終わっています。


1994年に出版された続編「ビリー・ミリガンと23の棺」では、その後の複雑な経緯と、治療によって精神が安定した姿までが描かれています。ただし、この続編はアメリカでは諸般の事情によりいまだ出版されていません。


キイス氏は2013年に妻・Aurea Georgina Vaquezさんを亡くしており、晩年は南フロリダで2人の娘と暮らしていたとのこと。

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