Appleが「これまでで最も大規模なバージョンアップ」と明言するiOS8の新機能まとめ


2014年6月4日に開催されたWWDC14の中で発表されたiPhone・iPad・iPod touch向けの新OSが「iOS 8」です。iOS 8の公式ページ上には「これまでで最も大規模なiOSのバージョンアップ」と記されており、アプリ開発者向けに公開されているベータ版の動作ムービーを見ても、これまでのiOSからは大きく方向転換していることが分かります。そんなiOS 8の機能が公式ページ上でまとめられています。

Apple - iOS 8 - 概要
http://www.apple.com/jp/ios/ios8/


◆写真


写真アプリの中に新しく「iCloudフォトライブラリ」が登場します。iPhoneのおかげでカメラをいつでも持ち歩けるようになったように、これからは「iCloudフォトライブラリ」のおかげですべての写真を持ち歩けるようになるわけです。iPhoneやiPadで撮った写真とビデオは、すべてiCloud上に置いておけるようになり、好きな時に好きなデバイス上で自分のライブラリに自由にアクセス可能になります。


また、写真アプリ内に検索バーが出現。


撮影した時に構図が今ひとつでも、撮影後に写真アプリが自動的に傾きを補正して理想的なトリミングを行ってくれます。


他にも写真全体の明るさや色をコントロールしたり、さらに細かな値を微調整したりも可能になる様子。


さらに、現在写真アプリに入っているフィルタや編集ツールの他に、アプリ開発者が作ったフィルタや編集ツールも写真アプリ内で使用可能になるとのこと。


そしてカメラアプリにはタイムラプスモードが追加されます。


◆メッセージ


iOS 8のメッセージアプリなら、あらゆる音声をとらえて、それを会話の中に簡単に取り込めます。メッセージを録音したい時は、新しいマイクボタンを指先で長押しすればOKで、あとはスワイプするだけで送信できます。


また、新しいメッセージアプリではムービーを撮影して送信することもより簡単になっているとのこと。


さらに、グループで始めた会話に「サッカー部」や「ドライブ」といった名前をつけられるようになります。参加してほしい人をグループに加えたり、誰かを外したり、好きなタイミングで会話から抜けることもできます。おやすみモードをオンにして、時間がある時にまとめてメッセージに目を通す、といった使い方も新しくできるようになるようです。


会話の途中で今いる場所を伝えることも可能で、現在地を地図に記して見せることができます。また、この現在地情報は、選んだ人たちだけに、選んだ期間だけ公開することも可能で、期間は1時間・1日・無期限の中から選べます。さらに、メッセージスレッドにいる参加者が位置情報を公開している際は、地図上でその人たちの現在地を見ることも可能です。


そして、メッセージのやり取り内で添付された写真やムービーは、画面をタップすればいつでもチェックできます。


複数の画像やムービーを同時に送れるようになったというのも地味ですがありがたい改善ポイント。


◆デザイン


テキストメッセージ・Eメール・カレンダーの出席依頼・リマインダー・Facebookから、他社製アプリでの簡単な操作に至るまで、すべてを通知バナー上で済ませることができます。使用中のアプリを閉じる必要はなく、素早い返信などが可能になります


どの画面にいても、ホームボタンを2回押すと、マルチタスキングインターフェイスが現れます。この画面の一番上にはユーザーが最近コンタクトを取った人たちの顔が現れ、画面を右にスワイプすれば「よく使う項目」にいる人たちの顔も出てきます。ここからいつでも電話やテキストメッセージを送ったり、FaceTime通話をしたりが可能です。


メールアプリでは受信ボックスの中でスワイプするだけで、メールを開封済みにしたり、あとで探しやすくするための「フラグ」をつけたりができます。他にも下書きにあるメールと、受信ボックスにあるメールの間を簡単に移動できるようになるので、必要な情報を集めてメッセージを組み立てたい時にも便利とのこと。


また、メールの中に予約・フライト確認書・電話番号がある場合、これをメールアプリが認識して通知してくれます。そしてその通知をタップするだけで、カレンダーに旅行の予定を追加したり、連絡先に電話番号を登録することができます。


iPhoneのSafariでおなじみのタブ表示が、iPadにもやってきます。さらにiPadでは同じサイトのタブがグループ化された状態で、開いているすべてのページを一覧可能に。


新しいサイドバーも追加されるので、そこからブックマーク・リーディングリスト・共有リンクがスライドして現れます。


◆キーボード


ユーザーが文字を入力するのと同時に、過去のテキストによる会話や文章のスタイルを基に、次に入力しそうな単語やフレーズの候補が表示されます。iOS 8は、ユーザーがメッセージアプリで使いそうなカジュアルな表現と、メールアプリで使いそうなフォーマルな表現の使い分けも考慮します。また、「夫や妻への言葉は上司への言葉よりもくつろいだ感じになりがち」といったように、ユーザーが誰とコミュニケーションをとっているのかも考えて予測変換を行うとのこと。これらのデータはデバイス上にだけ保存されるので、プライバシーは常に守られるようです。


予測入力は14カ国で使用可能。


さらに、「タイピングよりスワイプの方が好き」だとか「昔ながらのキー配列が好き」といったユーザーごとのキーボードの好みに合わせたキーボードが使えるように、iOS 8ではキーボードを開発者に開放することで新しいキーボードが使えるようになります。


◆ファミリー共有


家族が最大6人まで、アカウントを共有することなくiTunes Store・iBooks Store・App Storeから購入したコンテンツを共有できるようになります。

ファミリー共有を一度設定すると、家族はすぐにみんなの音楽・映画・本・アプリにアクセスできるようになります。その中に欲しいものがあれば、いつでも好きな時にワンタップでダウンロード可能です。Apple IDやパスワードの共有はまったく必要ない、というのも優れたポイント。


ファミリー共有は家族専用のフォトストリームを自動的に設定するので、そこで写真・ビデオ・コメントを共有可能。もちろん家族全員のデバイス上で、すべてのコンテンツが最新の状態に保たれます。


ひとつのカレンダーを家族で共有することもでき、家族の誰もが、ファミリーカレンダーにイベントを追加したり、家族用のリマインダーを設定したりも可能。なので、学校の集会や親戚との食事会、旅行といったイベントがある際は、その通知が家族全員のデバイスに表示されます。


さらに、ファミリー共有ではユーザーの現在地を自動的に家族と共有するので、駅前での待ち合わせや、お父さんが会社を出たかどうかの確認、子どもたちの現在地の把握も簡単になります。もちろんこれはワンタップで現在地を非表示にすることも可能です。


家族の誰かのデバイスがなくなった場合は、別の誰かが「iPhoneを探す」アプリを使えば、行方不明のデバイスの位置を特定し、音を鳴らすこともでき、これは着信音がオフになっていても鳴るとのこと。なお、デバイスの場所を知られたくない場合は、共有機能をオフにしておけばOK。


また、ファミリー共有では子どもがiTunes Store・iBooks Store・App Storeでコンテンツを購入する前に、保護者に許可を求めるように設定することも可能。


◆iCloud Drive


iCloud Driveでは、プレゼンテーション・スプレッドシート・PDF・画像といったあらゆる種類のファイルをすべてiCloudの中に安全に保存でき、さらにiPhone・iPad・iPod touch・Mac・Windows PCなどからそれらにいつでもアクセスできます。なお、iCloudにファイルをアップロードするにはOS X Yosemiteを搭載したMac、もしくはWindows 7以降を搭載したWindowsPCが必要です。


◆健康


新しい健康アプリでは、ユーザーの健康とフィットネスに関するデータをダッシュボードに読みやすく表示してくれます。心拍数・消費カロリー・血糖値・コレステロール値といったデータを集めるのに最適で、これらのデータを一か所に集約して見やすく表示してくれます。さらに、健康に関する重要な情報をまとめた緊急用のカードも作成可能で、ユーザーの血液型やアレルギー情報をロック画面から直接確認できるようになる、とのことです。


HealthKitを使えば、アプリ開発者の作成したアプリからもユーザーの健康データにアクセスできるようになります。例えば、血圧管理アプリケーションのデータを、自動的に主治医と共有するよう設定したりも可能です。


◆iPhone・iPad・Macが、これまで以上につながる


iPhoneで書き始めたメールの続きをMacで書き上げたり、Macでネットサーフィンしている際に見つけたリンクをiPadで開いたりと、すべてのデバイスが同じiCloudアカウントにサインインしていれば、すべてが自動で同期可能。また、このHandoff機能は開発者が自分のアプリに組み込むこともできます。


さらに、iPhoneがiOS 8を搭載していて、MacやiPadと同じWi-Fiネットワークに接続されていれば、iPhoneにかかってきた電話をMacやiPadで受けることも可能。電話がかかってくると、発信者の名前・電話番号・プロフィール写真が画面上にこんな感じで表示されます。通知をクリックするかスワイプするだけで応答や拒否もでき、メッセージですばやく応えることも可能です。さらに、iPadやMacから電話をかけるのも同じようにできます。もちろんユーザーが使っているiPhoneの電話番号に対応するので、設定は何一つ必要ありません。


電話と同じように、どのデバイスからでもメッセージを送ることができます。


そしてWi-Fiの届かない場所にいる際は、iPhoneが近くにあれば「インターネット共有」を利用できます。新機能の「Instant Hotspot」ならば、iPadでは「設定」のWi-Fiネットワークリストに、MacではWi-FiメニューにユーザーのiPhoneの名前が表示され、それを選択するだけで接続完了。iPhoneのネットワークを使っていない時は、デバイスが賢く接続を解除してバッテリーを節約してくれます。


◆Spotlight


新しいSpotlightは、デバイス内のコンテンツ以外にWikipedia・話題のニュース・近くのスポット・iTunes Store・App Store・iBooks Store・おすすめのウェブサイト・映画の上映時間なども検索可能で、検索結果をSafariで表示することも可能。


◆SDK


iOS 8では新しいAPIが4000以上公開されます。新しく公開されるAPIの一部はこんな感じ。Touch IDをApple純正アプリ以外でも使用できたり、開発者がカメラアプリで露出・フォーカス・ホワイトバランスを一段と精密に調整できるようになる、とのこと。


◆ビジネス


iOS 8のエンタープライズレベルの高度なセキュリティテクノロジーは、データ保護の対象をメール・他社製アプリ・カレンダー・連絡先・リマインダー・メモ・メッセージ・ユーザー認証情報にまで広げ、再起動後にデバイスがロック解除されるまですべてのデータがパスコードで保護されます。さらに、S/MIMEのユーザーは、個々のメッセージごとに署名を入れたり暗号化することも可能。


他にも生産性を向上させるため、メールの受信ボックスで左右に指をスワイプするだけでメッセージを既読にしたりフラグをつけて後で探しやすいようにすることも可能。特定のEメールスレッドをVIPに指定すれば、やり取りの流れを追っていくことも簡単で、複数のVIPスレッドをカスタムメールボックスにまとめて、受信ボックスに表示させることも可能です。


カレンダーアプリでは、グループを作成してメンバーの予定を確認したりもできるので、メンバー全員が集めることができる時間帯がすぐに分かります。さらに、イベントをプライベートとオフィシャルとで分類することも可能で、繰り返しイベントを作成することもより簡単になっています。


他社製の書類アプリケーションを使って、他のアプリでも利用可能な書類を簡単に作ることができるようになります。また、iOSとOS Xの間でもAirDropを使えるようになるので、インターネット接続がない場合でも、MacとiPhoneやiPadの間でファイルの交換ができます。


さらに、企業ドメインからSafariを使ってダウンロードした書類を、どのアプリで開けるようにするかを管理したり、iCloud Driveにある書類をどのアプリで開けるようにするかも管理できます。サードパーティネットワークデベロッパーの場合は、iOS 8の新しいネットワーク接続フレームワークにより、強力なコンテンツフィルタリングツールの開発が可能になります。


新しいMDMツールでは、デバイス名をリモートで設定したり、ユーザーが独自の制限をかけたり、デバイスを消去したりできないように設定することも可能。新しいクエリを使えば、IT管理者はデバイスがiCloudに最後にバックアップされたのがいつかをチェックして、特定のタスクを安全に実行できるかどうかを判断することもできます。新しいリモート管理UIでは、MDMへの登録やMDMのインパクトの理解を、ユーザーにとって一段と簡単で透明性のあるものにし、証明書ベースのシングルサインオンを使うことで、IT部門のスタッフがユーザーのエンタープライズアプリケーションへの認証をサポートできるようにします。


iOS 8ではネットワークに接続しなくても、iPad・iPhone・iPod touchをApple TVにワイヤレスで接続できるので、オフライン状態だったり、ネットワークが複雑な状況でも、プレゼンテーションの実施や仕事の共有が可能になります。


他にもiOS 8ではマップアプリで駐車した車の位置を地図上に表示するための機能を搭載しているらしきことも判明しています。

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in モバイル,  ソフトウェア, Posted by logu_ii