折り曲げ可能なフレキシブルディスプレイを低価格で実現できる透明電極素材が登場

By Casey Bisson

アメリカ・アクロン大学の高分子化学の研究者が、新しい手法で繊維を用いて透明な状態で銅にメッシュ構造を持たせることに成功しました。この技術を用いることで高い耐久性を持つ「折り曲げ可能なディスプレイ」をより安く製造できると期待されています。

A Tough and High-Performance Transparent Electrode from a Scalable and Transfer-Free Method - ACS Nano (ACS Publications)
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nn500678b

screen
http://www.uakron.edu/im/online-newsroom/news_details.dot?newsId=118f583a-986c-497c-b45d-c3ea152cd362

アクロン大学のユー・シュウ博士は、ガラスやPET素材の上に、導電性を持つ銅をコーティングした後に、3次元立体構造をとる繊維をマスキングし銅を除去することで、マスクされた部分に銅の微細なネットワーク(メッシュ)を残存させることに成功したとする論文をACSジャーナルで発表しています。


酸化インジウムに酸化スズを蒸着させたインジウムスズ酸化物が透明で伝導性を持つことから、現在、多くのディスプレイの表面には酸化インジウムスズ(ITO)がディスプレイ用の電極として用いられていますが、ITOにはコストが高いという欠点があります。シュウ博士が今回発表した銅の3次元ナノメッシュ透明電極であれば、非常に低コストでディスプレイ電極が製造できるとのこと。

さらに、銅の3次元ナノメッシュ透明電極はスコッチテープ法による剥離試験や曲げ試験に対して高い耐久性をも示しており、ディスプレイの飛散防止スクリーンとしての機能も果たすとされ、脆く粉砕しやすいITO電極に比べて、より柔軟性を持ち折り曲げることのできるディスプレイを低コストで製造できるようになると期待されています。

By Steve Jurvetson

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