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AppleとSamsungの特許訴訟問題、終結に向けた和解交渉が再開

By Kārlis Dambrāns

GALAXYシリーズはiPhoneやiPadの露骨なコピー」としてAppleがSamsungを提訴したのは2011年4月のことで、それからAppleとSamsungの特許訴訟合戦は幾度となくメディアを騒がせてきました。そんな2社がついに和解に向けて話し合いの場を設けることで合意したようです。

Samsung resumes settlement talks with Apple
http://www.koreatimes.co.kr/www/news/tech/2014/05/133_157454.html


AppleとSamsungの特許訴訟問題に直接関わってきたという情報筋が、「SamsungはAppleとの協議を再開しました。キートピックはもちろんこれまでの訴訟に関する問題をどう片付けるか、です」と、2社の訴訟問題の現状をThe Korea Timesに明かしました。

2014年5月2日、アメリカ・カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁の陪審がAppleとSamsung双方の特許権侵害を一部認め、Samsungに対して約1億2000万ドル(約122億円)の賠償金を、Appleには約16万ドル(約1600万円)の賠償金を、それぞれ支払うよう命じました。この訴訟でApple側は22億ドル(約2200億円)の賠償金を求めていたわけですが、要求額の約5%程度しか得られない結果となり、これがAppleを話し合いの場に引き戻すきっかけとなったのでは、とThe Korea Timesは述べています。さらに、情報筋は「特許権使用料の支払いの代わりにお互いの特許を使用する、というクロスライセンス契約を2社が結ぶにはもう少し時間が必要でしょう」とコメントしており、将来的なクロスライセンス契約の可能性も示唆しています。

他にもAppleとSamsungの和解交渉が再開した裏側には、AppleとGoogleのスマートフォン関連の特許訴訟がいったん終結したことも深く関係しているのではと推測できます。

2010年にMotorolaがAppleを提訴したことから始まった特許訴訟は、2012年にGoogleがMotorolaを買収した後はGoogleとAppleの間で繰り広げられてきたわけですが、2014年5月16日に2社が共同声明文で現在進行中の特許訴訟を全て取り下げることで合意したことが明らかになっています。しかし、両社間での特許の相互使用を認めるクロスライセンス契約が締結されたわけではない、ということも明言されているとのこと。

By Jo Christian Oterhals

ドイツの知的財産権に関する専門家であるFlorian Mueller氏は「AppleがGoogleとの間で特許訴訟を終わらせたので、これまでのAppleの自社特許に対する評価は非現実的なもので、現在は体裁を保ったままこの特許訴訟問題を落ち着かせることのできる落としどころを探しているのでは」とコメントしており、和解はAppleにこそ必要な道なのではと推測しています。

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in モバイル, Posted by logu_ii

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