GoogleがサーバをIntelからIBMの「OpenPOWER」陣営に乗換え、Intelにとっては大打撃


Google+プロジェクトのシニアディレクターを務めるゴードン・マキーン氏がGoogle+ブログでGoogleの新サーバ用のIBM製マザーボードの写真を公開しました。このマザーボードは、IBMが開発したCPU「Power8」を採用したもので、Googleが1998年の創業以来、一貫して使用していたIntel製チップのサーバからIBMサーバに乗換えることを意味し、GoogleとIntelの蜜月関係が終了したことを示す象徴として注目されています。

Gordon MacKean - Google+ - Today I'm excited to show off a Google POWER8 server…
https://plus.google.com/111282580643669107165/posts/Uwh9W3XiZTQ

This Google Motherboard Means Trouble for Intel | Enterprise | WIRED
http://www.wired.com/2014/04/openpower/

Intel says factory to stay shut for now
http://www.azcentral.com/community/chandler/articles/20140113intel-says-factory-stay-shut-now.html

Googleが公開した新サーバ用のマザーボードは、IBMが開発したCPU「Power8」を搭載しています。Power8は最大周波数5GHzの12コア(96スレッド)、96MBのL3キャッシュを搭載するCPUで、従来モデルのPower7に対してシングルスレッドパフォーマンスが1.6倍、並列実行可能スレッド数を倍増したもので、2013年8月に発表されていました。GoogleはこのPower8搭載サーバ用マザーボードを、現在開催中のIBM Impact2014で発表するとしています。


これまでGoogleの巨大サーバ群はすべてIntelチップを搭載したもので、IntelにとってGoogleは大量の受注が見込める上顧客でした。GoogleがIntelサーバからIBMサーバに乗り換えることは、その関係が終了することを意味します。乗換に伴ってGoogleはハードウェア・ソフトウェアの両方を刷新する必要があるため、今回の決定はトラブル発生の危険を伴う大きな決断だったと言えます。

このようなリスクを冒してでもGoogleがサーバを乗り換えた理由としてWIREDは、「GoogleはIntelに頼りっきりの状態を継続することの方がはるかにリスクが高いと考えているのではないか」と推察しています。Googleがデータサーバを今後も増強し、さらに新サービスを次々投入していくためには、より高性能なサーバが必要になります。そのために、Intelに依存している今の姿勢を改めてIBMに大量の発注をかけることで「IBMサーバをIntelサーバに対抗できる存在へ育てる」というリスク分散策を採ったのではないか、という見方です。なお、IBMはPOWERマイクロアーキテクチャに基づくオープンな開発環境を促進する団体「OpenPOWER Foundation」を設立し、日立・Micron・Samsungなどの有力なIT企業がこれに参加することで、サーバ関連事業が勢いづいています。


Intelはモバイル端末市場の急拡大に伴いPC市場が急速に縮小する状況に対応するためサーバ事業へ軸足を移しているところだとみられており、OpenPOWER陣営のサーバだけでなくARMベースMPU搭載サーバの猛追も受けている中で、Googleが離れていくというのは大きな痛手になりそうです。

2011年から建設を開始したIntelの次世代半導体工場「Fab42」は、2014年1月に建設工事を中断すると発表、稼働時期が2013年末から大幅に延期されている状況。50億ドル(約5000億円)以上の資金をつぎ込んでいるとされるFab42の稼働開始の目算は、Googleの方針転換によってさらに狂いが生じたかもしれません。

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