アニメーター・監督・プロデューサーが成長を遂げた「アニメミライ2014」完成披露試写会


海外に誇れる日本の文化であるアニメを振興するために行われている文化庁の若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ」。4回目を迎えた今回は、ウルトラスーパーピクチャーズ、A-1 Pictures、シンエイ動画、STUDIO4℃の4つのスタジオが参加して、合計26名の若手アニメーターの育成が行われました。2月17日(月)、その作品の完成披露試写会が都内で開催されました。

アニメミライ[ animemirai ]
http://animemirai.jp/


参加作品はウルトラスーパーピクチャーズが「アルモニ」、A-1 Picturesが「大きい1年生と小さな2年生」、シンエイ動画が「パロルのみらい島」、STUDIO4℃が「黒の栖-クロノス-」という4作品で、2013年10月にキービジュアルとスタッフ情報が公開されています。

また、劇場予告編の第1弾をYouTubeで見ることができます。

アニメミライ2014 劇場予告(第1弾) - YouTube


司会を務めたのはニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さん。


試写会はまず文化庁の川端氏による挨拶から始まりました。

文化庁 文化部部長 川端和明氏:
約6ヶ月間という短い時間で作品を完成させた関係各社に感謝しています。この企画は若手を起用してオリジナル作品を制作し、現場で若手アニメーターを育成する事業で、今年で4回目を迎えます。今回は4作品に26名の若手が参加しました。若手の皆さんは、今までに経験したことがないような素晴らしい環境で指導を受けることができ、先輩たちの技術を学ぶ良い機会になったのではないでしょうか。今回の成果を今後、一層の活躍に生かしていただきたいと思っています。また、今後も若手アニメーターの育成のご助力賜りたいと思います。


続いては、JAniCAの井上理事による謝辞。


JAniCA(日本アニメーター・演出協会)代表理事 井上俊之氏:
アニメ業界は原画マンの育成を、長らくアニメーターが勝手に育ってくるのに任せてきていました。そこへ、内外から原画マン育成がうまくいっていないのではないかという声が上がり、こういう事業が始まることになりました。事業開始当初は、短編を各社で4本作るだけでは原画マンは育たないのではないかといわれていましたが、こうして4年続き、アニメーター育成事業に参加することで、スタッフの方々は育成とはどういうことなのかを考えざるを得ない状態になりました。参加人数が増えるに従い、アニメーターを育てるということがどういうことかを考える機運が育ってきていると思います。事業を続けていくことには意義があると思うので、文化庁の方々にはこの場を借りて感謝をしたいです。また、この作品と向き合って半年近く奮闘してきたスタッフの皆さん、お疲れ様でした。私もこれから作品を拝見するのを楽しみにしています。

これに続いて、各作品のプロデューサーと監督による挨拶が行われました。

ウルトラスーパーピクチャーズ 稲垣亮祐プロデューサー:
無事完成を迎えることができて、貴重な機会を頂いたみなさんと一緒に制作したスタッフに対して感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。話は吉浦監督の得意とする内容になっているので、素直に楽しんでいただけるものになっていると思います。「アルモニ」をよろしくお願いします。

吉浦康裕監督:
アニメーターの方々に直接声をかけられる現場で作品を作っていけるというのは、新人アニメーターの方だけではなく、監督にとっても貴重な経験でした。こういう機会を頂き、ありがとうございました。

稲垣プロデューサー(中央左側)、吉浦監督(中央右側)


A-1 Pictures 外﨑真プロデューサー:
今回、我々は偕成社の古田足日さんの作品を、渡辺監督のテイストを加えて映像化しました。アニメ業界では顧客のニーズに応えた作品が多い中で、大人が楽しむための作品だけではなく、我々が子どものころに見ていたような、子どもや家族みんなで楽しんで見られるアニメーションがもっとあってもいいじゃないかと思って応募しました。スタッフたちはみんな熱心で、最後の方にはいつ帰って休んでいるんだろうというような感じで鉛筆を持ったまま寝ているアニメーターも居て、粘り強く頑張ってくれたと思います。数多くの応募作品の中から、私たちの作品を作る機会を与えていただき、ありがとうございます。

渡辺歩監督:
……というわけで、こういう人物が企画した作品です。ぜひともお楽しみ下さい。

外﨑プロデューサー(左)、渡辺監督(右)


シンエイ動画 岡田麻衣子プロデューサー:
このプロジェクトに応募しようと思ってから1年、この場を借りてお礼申し上げます。新人監督・新人作画監督・新人プロデューサーという体制の作品がよく選ばれたなと思います。私たちの挑戦を受け止めて下さり、感謝しています。シンエイ動画というと「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」などファミリー向けの作品を中心に作っている会社で、「老舗だから新しいことはやらないのではないか」と思われているかもしれません。しかし、今回の企画で、新しいことにも挑戦していく会社だということがお分かりいただけたのではないかと思います。「パロル」、ぜひ楽しんで下さい。

今井一暁監督:
ゼロからスタートして半年、ようやくここまで来ることができました。制作中から、この作品はスタッフに恵まれたなと思っていました。新人監督としての私のビギナーズラックなのかな?と思っていたんですが、今になってみると、この物語の主人公であるパロル、ズーズ、リコットが人を引きつける魅力や運を持っていたのではないかと思います。アニメは作画だけではなく、背景や仕上げ、撮影、編集、音楽、効果音、キャスト、どれ1つ欠けても成り立たない総合エンターテインメントです。だからこそ大変だし、だからこそ面白いものです。アニメミライの企画を通して若手に伝えたかったのはまさにそこなのですが、自分が一番実感させられたかなと思います。初監督の仕事でこういう方々とご一緒できたのは幸せだったし、若手だけではなく僕も勉強させられたなと思います。ありがとうございました。

岡田プロデューサー(左)、今井監督(右)


STUDIO4℃ 田中栄子プロデューサー:
STUDIO4℃は恩田尚之監督という人材に恵まれて、彼の作りたいモノを作ろうということで監督にインタビューするところから作品作りに挑戦しました。今回は若手を育てることに重点を置き、「本当によく育てたな」という印象があります。作監から絵が戻ってきて、また描いて、戻って……ということを、丁寧にやったなと思います。合計399カット、1万2000枚超……いい勉強をさせてもらいました。これは「育成プロジェクト」でなければ育たなかったと、監督とも話をしました。

恩田尚之監督:
とりあえずみなさん、お疲れ様でした。今回、一番育ったのは僕ではないかと思います。ほんと、色んなことを人と話して作っていかなければいけないということを実感したのは初めてです。チームの中では最年長でぜんぜん新人ではないのですが、勉強させていただきました。感謝の一言です。

田中プロデューサー:
私は実は社長としてここにいて、実質、この作品を担当したのはこちらのプロデューサー、米森です。

米森裕人プロデューサー:
「若手アニメーター育成プロジェクト」でしたが、私もプロデューサーとして初めてここまで関わったことで、素晴らしい経験をさせていただくとともに、若手アニメーターと一緒にいろいろなことを学ばせていただいたと思います。素晴らしい機会を頂いたことに感謝しています。みなさん、ありがとうございました。

田中プロデューサー(左)、恩田監督(中央)、米森プロデューサー(右)


このあと、4作品の上映が行われました。3月1日(土)から3月14日(金)まで、TOHOシネマズ六本木ほか全国13劇場で公開されることになっているほか、3月末ごろには毎日放送(MBS)と読売テレビ(ytv)でのテレビ放送も予定されています。

さらに、2月17日発売の週刊少年ジャンプでアニメミライ情報が1ページ掲載されていたり、その他いろいろなところでも情報が出てくる予定となっているので、気になる人は公式サイトをチェックしておいてください。

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