世界のどこで「風しん」や「おたふく風邪」などの感染症が発生したかを地図表示する「Vaccine-Preventable Outbreaks」

By NIAID

発症してしまってから治療するのではなく、発症する前にワクチンを投与し抗体を作っておく予防接種は、世界各国で義務化されおり、日本でも予防接種法という法律が存在します。予防接種によって未然に感染を防げる疾病には百日ぜきや麻しん、風しんなどがあり、予防接種を推奨するCouncil on Foreign Relationsが2008年から2014年までに世界で発生したウイルス感染症を地図表示した「Vaccine-Preventable Outbreaks」を作成して公開しています。

Map: Vaccine-Preventable Outbreaks | Map
http://www.cfr.org/interactives/GH_Vaccine_Map/#map



地図上の表示は、赤色が麻しん・うす茶色がおたふく風邪・青色が風しん・オレンジ色がポリオ(別名:急性灰白髄炎)・緑色が百日ぜき、黄色が他の疾病を表しています。


アジアの全域で認められるのが麻しんで、特にインドの左上に位置するアフガニスタンやパキスタンで多く発生。


日本だけ見てみると、岐阜県と山形県、さらには東京都で風しんの発生が確認されています。また、麻しんは少ないながらも、岩手県と長野県で発生。


感染症を示す円をクリックすると、感染症の発生期間・場所・発生数などの詳細を表示可能。下記は山形県で発生した風しんのデータで、2013年1月から6月にかけて1万102例確認されています。


北米で猛威をふるったのが百日ぜきで、アメリカの至るところで発症が確認されており、カナダでは麻しんが北部でポツポツと発生しています。その他に注目すべきは都市部のバンクーバーやニューヨークでおたふくかぜの発症が認められていること。


中米エリアは他と比べて感染症は少ない感じですが、グアテマラではひどい下痢を起こさせるロタウイルスが発生。


南米も中米と同様に感染症はそこまで多く確認されていません。


一方、ヨーロッパでは麻しんの発症が数多く確認されています。日本で確認されていた風しんはヨーロッパの中でも東部で発生。


広い国土を有するロシアでは目立った感染症はあまり確認されておらず、西部にあるモスクワ付近で、麻しんとその他に部類された「豚レンサ球菌による人への感染症」が確認できます。


アフリカにおいては中部から南部にかけて麻しんの発生が多く確認されています。他のエリアと違う点は、「その他」に含められているコレラや髄膜炎、腸チフスなどのウイルス感染症が発生しているということ。


オーストラリアとニュージーランドでは麻しんと百日ぜきの発生が目立っています。


地図を作成したCouncil on Foreign Relationsによると、地図上で確認される全てのウイルス感染症は予防接種を事前に受けていれば防げるものだとのこと。風しんやポリオ、百日ぜきなどは日本で1類疾病に認定されていて、接種対象者、または、その保護者に接種の努力義務が課されており、地方公共団体の多くで接種費用を無償で行っています。

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