明らかに吉野家を意識した松屋の「あったか鍋メニュー」を先行販売店舗で食べてきました

2匹目のどじょうを狙うという慣用句がありますが、今の牛丼業界はまさにそのような状況で、吉野家の牛すき鍋膳の2か月で700万食の大ヒットを受けすき家が約2か月遅れの2月14日(金)から「あつあつ鍋メニュー」を、さらに松屋も後を追い「あったか鍋メニュー」を大阪・宮城・埼玉などの全国39店舗で試験販売しています。先日すき家の鍋メニューも食べたので、牛丼御三家の鍋メニューを食べ比べてみるべく、松屋に行って先行販売されている「すき焼鍋膳」と「豆腐キムチチゲ膳」を食べてきました。

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「あったか鍋メニュー」は、先行販売店舗で夕方17時から朝の5時までの時間帯限定で販売されていました。

食券機を見てみると……

食券機の横のほうに「すき焼鍋膳(税込580円)」と「豆腐キムチチゲ膳(税込580円)」のボタンとポップが貼られていました。さっそく注文してみます。

食券を店員さんに渡すと、約10分ほどでメニューが到着。

提供時には、鍋の上にふたが付いていました。

すき焼鍋膳は吉野家の「牛すき鍋膳」とは違い、みそ汁が付いており、漬物がありません。卵が付いているのは同じ。ややこしい名前ですが吉野家だと「牛すき鍋膳」で、すき家だと「牛すき鍋定食」です。

すき焼き鍋はグラグラと煮えたぎっていました。吉野家・松屋と違い、やや高さがある鍋が使われており、3社の中で最も熱く煮えたぎっている気がしました。

鍋の下では固形燃料が燃えています。

すき焼き鍋の豆腐は、鍋にしては珍しくきぬの豆腐が使われています。

白菜・しらたき・たまねぎが入っており、牛肉はぱっと見たところありませんが……

鍋が縦に長いせいで、底に牛肉が沈んでいました。確かにより牛肉がアツアツで食べられるような気がしますが、ぱっと見た時に牛肉が見えないのはちょっとさみしい感じ。吉野家・すき家と違いうどんは入っていませんでした。

溶き卵につけて食べてみます。

味付けは「甘ったるい」まではいかないものの、すき焼きにしてはかなり甘口な仕上がり。吉野家の牛すき鍋膳は鍋メニューのために専用のやや脂身が少ない牛肉を使っているのですが、後発2社の鍋を食べてみた感じ牛肉自体は牛めし・牛丼と同じ脂身が多いものが使われている印象で、付け焼き刃感が否めません。鍋の保温性がいいせいか、牛肉はかなりアツアツですが、少し煮込まれ過ぎている気がしました。

牛肉をごはんに載せて、牛丼っぽく食べることも可能ですが、牛丼としては味付けが甘め。

野菜やしらたきはたまごを付けると、一味違ったコクが加わります。

豆腐はきぬで、先行2社の鍋で使われている木綿より柔らかな食感が特徴。やや大きめの豆腐は中まで火が通っており、やけどしそうなほどの熱さでした。

豆腐キムチチゲ膳はキムチ鍋とごはんのみで、「膳」メニューにしてはやや寂しい見た目。

すき焼鍋膳同様、豆腐キムチチゲ膳もかなり煮込まれておりキムチのにおいが強烈です。

鍋ではキムチやたまねぎなどの野菜が煮込まれています。

豆腐はたっぷり4切れほど入っていました。

牛肉は鍋の底に入っていました。まずは牛肉から食べてみます。

脂身がやや多めの肉と辛味や旨味たっぷりのキムチの相性自体は悪くはありませんが、スープがかなり甘く、味付けも濃く辛いので、好きな人は好きそうですが、かなり改善の余地があるように思えます。キムチからは蟹のような旨味も感じられました。

味が濃いめなので、ごはんと食べるとちょうどいいくらい。

キムチは辛めで、これもごはんに合う味付け。ごはんの大盛りが可能なら大盛りにしたいところ。

たっぷり入った豆腐はかなりアツアツで味付けも辛いので、食後には汗も出てきました。

すき焼鍋膳と豆腐キムチチゲ膳は現在のところ試験販売中で正式な発売時期は未定。試験販売なので店舗によって違うメニューを出している可能性もありますが、提供方法や、味付けにはかなり改善の余地がありそうです。