走行中の車を遠隔操作で停止させられるシステムをEUが開発中



互いの進路を巡って車同士をぶつけ合うようなカーチェイスは映画やドラマの中だけの話ではなく、2002年には東京都内の路上でのカーチェイスで死亡事故が発生し危険運転罪が適用されるなど、身近なところでも発生しています。こういった事態を防ぐべく、EUが遠隔操作によって車を停止させるシステムを開発・搭載しようとしていることが明らかになりました。

EU has secret plan for police to 'remote stop' cars - Telegraph
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/eu/10605328/EU-has-secret-plan-for-police-to-remote-stop-cars.html

EU said to be developing system for police to remotely disable any car | The Verge
http://www.theverge.com/2014/2/2/5372002/eu-said-to-be-developing-system-for-police-to-remotely-disable-any-car

今回明るみになった文書は、極秘裏に開催された治安関連の委員会で話し合われたものとされており、遠隔操作によって車両を停車させるシステムを法執行機関の監視と追跡手段の一部として利用する構想が立てられたことが記されています。その中では「ヨーロッパに持ち込まれるすべての車両にはそのシステムを搭載させる」という施策について検討を進めるとされています。

仮にこの計画が実行に移されると、2020年頃までに新車で販売されるすべての車両に遠隔操作システムが搭載されることになる見通し。中央制御施設から警察官が遠く離れた位置を走行する車両の動きをクリック一つで封じ込めるものとなると考えられており、一度停止した車両は燃料の供給と電力供給がカットされて自力で走行できない状態になります。

By Steven S

今後6年かけて検討される予定のこの方策の狙いは、公道上を高速で走行する車両による危険なカーチェイスを防止することで、従来のスパイクなどによるトラップにとって替わるものとして検討されています。

この動きに対しては当然のように激しい反対の声が挙がっており、「警察の取り締まりの運用に問題が存在している以上、運用には厳格なルールが必要だ」とする意見や、イギリス議会の議員からも「(この方策を受け入れることは)民主的な主権を放棄することになり、正体の見えない謎の集団によって国民が支配されてしまうことになる」と激しい非難の声が挙がっています。

同時に、アクシデントによる誤動作で無関係の車両が突然停止させられてしまう危険性や、悪意の第三者の手に渡ることによって壊滅的な被害を被る危険性を危惧する声も挙がっています。

By Sam Shardlow

自動車運転の安全性はもちろん、国民の自由に脅威を与えかねない方策の行方が気になるところです。

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in 乗り物,  メモ, Posted by logx_tm