世界各国・地域の政府機関のBitcoinに対する姿勢・方針はどんな感じなのか?

By Jason Benjamin

仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」は、中央集権的な通貨発行権限機関を持たない斬新なスタイルから2013年以降、世界的に大流行しています。ビットコインのあまりにも急速な普及スピードに、世界各国・各地域の政府機関の足並みはそろっておらず対応もまちまちです。そんな世界各国・各地域によるビットコインへの法的対応についての調査結果が公開されています。

(PDF)Research Report Template - 2014-010233_Law_Library_of_Congress_Bitcoin_jurisdictional_survey.pdf
http://cdn1.sbnation.com/assets/3952017/2014-010233_Law_Library_of_Congress_Bitcoin_jurisdictional_survey.pdf


アメリカの議会図書館(Law Library of Congress)は、世界40の国・地域がビットコインに対してどのような法的規制を行っているかについてまとめたレポートを公表しました。レポートでまとめられたビットコインに対する対応は各国・各地域によってさまざまです。

肯定的
ビットコインを肯定的にとらえ、正式な「通貨」として認めている国や地域は一つもありません。そして、公式にビットコインの存在を肯定するような姿勢を示している国・地域もほとんどありません。例外は、中央銀行がビットコインについて協議した後に「国内での使用は不法ではない」という声明を発表したクロアチアやキプロス、人口増大政策の一環として積極的に許容する姿勢を示すエストニアくらいです。

By BTC Trinkets .com

各国・地域の政府機関がビットコインを通貨として認めない理由として、ビットコインが持つ最大の特徴である「通貨発行機関の不存在」が挙げられています。通貨発行に責任を負う機関が存在せずトラブルに関しては完全な自己責任に委ねられている点が、政府機関がビットコインを肯定的に取り扱うことを躊躇させているようです。

否定的な立法の整備
ビットコインに対する否定的な立場を公式に表している国として中国が挙げられています。中国人民銀行は2013年12月に国内の金融機関に対してビットコインを利用した金融サービスを禁止する旨の通達を出しています。この政府機関の発表が引き金となってビットコイン相場が急落するという事件が起こったことは記憶に新しいところです。


ブラジルではビットコインを直接規制するというわけではありませんが、2013年10月9日に「電子通貨・モバイル決済に関する法律(No.12865)」が成立しています。この法律では、ビットコインを含む電子マネーによるオンライン決済に関してガイドラインを設け、サービス提供者にはユーザーへの支払能力の保持及び証明を要求しており、また、条件を満たさないでサービスを提供することに対して罰則を設けているため、事実上、ビットコインを禁止する内容となっています。

規制・対応への対応の遅れ
中国やブラジルのように、ビットコインに対する政府の方針を明確にしたり法律を制定したりする国がごくわずかにとどまる一方で、大多数の国・地域の政府機関は、いまだビットコインに対応する準備が整っていないという状況にあります。

中にはチリのようにビットコイン両替所が国内に一つもない国もありますが、多くの国・地域にはビットコインを両替・売買できる取引所が開設されており、実際にその取引が急速に増加していることがレポートでは明らかになっています。そして、ビットコイン両替所がハッカーの襲撃を受け多額のビットコインが強奪されるという事件が発生したオーストラリアやインドでは、現時点でビットコインに関する規制はないものの、今後、規制していく方針であると報告されています。

By BTC Keychain

さらに、ビットコインが通貨ではない以上、取引によって生じた利益に対して付加価値税などの財産税をかけるべきであるとの議論も活発になされており、カナダ、フィンランド、ドイツ、ポーランド、イスラエル、韓国などがビットコインを課税対象にすることを検討していると報告されています。

また、自国通貨の保護を理由に規制を検討中のロシア、取引する金融機関に銀行業のライセンスを与えないマルタ、ビットコインを電子マネーとしても認めていないオランダなど、多くの国・地域の政府機関はビットコインをどちらかといえば否定的にとらえており、今後、規制していくことが予想されています。

なお、日本のビットコインへの対応はと言えば、日銀の黒田東彦総裁が記者会見の場でビットコインについて聞かれた際に、「大いに関心を持っている」と発言しており、日銀金融研究所で調査・研究中であることが判明していますが、否定・肯定いずれの立場であるかは依然として明らかにはなっていません。

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