2014年02月01日 18時00分ネットサービス

iOS 7の近距離通信iBeaconを使った新しいターゲットマーケティング手法が続々と登場

iOS 7がサポートした近距離無線通信機能「iBeacon」は、数十メートル離れた場所にいるターゲットに向けて情報を送信できることから、例えば、店の前を歩く潜在客に向けてお買い得な商品を勧めたり、特別なクーポンを送ったりできるため、より高度なターゲットマーケティングへの活用が期待されています。そんなiBeaconを利用したターゲットマーケティング手法が続々と登場しています。

Welcome to inMarket
http://www.inmarket.com/index.html

iBeaconによって実現する新しい買い物のスタイルは以下のムービーから。

inMarket Mobile to Mortar iBeacon Platform Capabilities Spot on Vimeo
http://vimeo.com/83270004

◆ショッピングリスト(リマインダー)

食事中にスマートフォンをさわっている男性。

「List ease」というアプリを起動させました。

このアプリは、買い物する予定の商品をリストにまとめることができ、リマインダーの登録も可能なようです。

場面が変わってお店で買い物を始める男性。

すぐにList easeアプリからリマインダーが届きました。買い物リストをすっかり忘れていた男性は笑みを浮かべています。

購入予定品のリストの中には商品コーナーが表示されており、商品を買い物カゴに入れて売り場を離れると自動でチェックがつく仕組み。

◆ポイントサービス

もうすぐクリスマス。サンタクロースの帽子姿の女性は、子どもがサンタさんにあてて書いた手紙を発見。

そこには「Xbox One！！」の文字。

思わぬ高額商品に顔をしかめる女性。

「NO EXCUSES MOM！！(いいわけはなしだよ！ママ！)」の念押しも……。

子どもをがっかりさせるわけにはいかないお母さんは困りました。

そんなときに見つけたのが「CheckPoints」というサービス。買い物するたびにもらえるポイントで、いろいろな商品をゲットできるという内容のサービスのようです。

子どもが欲しがっているXbox Oneもありました。16万5000ポイント集めればゲットできます。

買い物に出かけるあの女性。

「CheckPoints」アプリが自動的に起動し、ポイントがもらえる商品を教えてくれます。

これらの商品を買う度に、ポイントがアプリ内に貯まっていき、目標ポイントが集まるとお目当ての商品をプレゼントしてもらえるという仕組みです。

◆お買い得情報

スマートフォンで天気予報を確認する女性。出かける予定でしょうか？

今度はショッピングサイトで欲しい商品を物色中。赤いレインコートが気に入った様子。女性は「Save for Later(保留する)」、「Remind Me In Store(お店から通知を受ける)」とタップしました。

お出かけ中の女性。

スマートフォンに、先ほどリマインダーを登録したお店から、保留していた赤いレインコートを20％割引いてもらえるクーポンが届きました。

外は今にも雨が降りそうです。しばし考えてから……

女性はレインコートを買いにお店へ向かいました。

このムービーは、iBeaconを利用して店が見込み客に情報を送信できるアプリを利用したサービスのコンセプトを示したもので、これらは、ベンチャー企業inMarketが開発したターゲットマーケティング専用プラットフォーム「Mobile to Mortar」によって実現されます。

ムービーで示されたターゲットマーケティングでは、事前に顧客サイドから、自分にとってメリットのある情報を受信する意志を店に伝えた上で、それにかなったサービスだけが店側から提案・提供されるというスタイルがとられています。これは、店にとっては購入の意欲がある潜在的顧客を把握できる点でむやみやたらと広告を打つという無駄をなくした効率的な宣伝活動を可能にし、また、顧客にとっては自分にメリットのある情報だけを受信できるという利点があることから、店・顧客双方にとってウィンウィンの関係を実現するものです。

inMarketは、すでにコカ・コーラ、P&G、Nestle、Levi'sといった大企業とパートナーシップを提携しているとのことで、各社はMobile to Mortarプラットフォームを用いたiBeaconアプリを開発していることが予想されます。