メモ

GoogleがAdWordsの特許侵害で16億円と6.5%のロイヤリティ支払い命令を受ける

by 401(K) 2012

GoogleがVringo(ブリンゴ)という企業と争っていた広告表示に関する特許訴訟で、地方裁判所の判事は「Googleが特許を侵害している」というVringoの主張を認め、特許ロイヤリティとしてGoogle AdWords収益の6.5%を命じる判決を下しました。これは金額にすると2億ドル(約200億円)相当になるとみられ、Googleの担当弁護士は上訴する予定です。

Case 2:11-cv-00512-RAJ-TEM Document 1086
(PDFファイル)http://ia600702.us.archive.org/11/items/gov.uscourts.vaed.271949/gov.uscourts.vaed.271949.1086.0.pdf

Case 2:11-cv-00512-RAJ-TEM Document 1088
(PDFファイル)http://ia700702.us.archive.org/11/items/gov.uscourts.vaed.271949/gov.uscourts.vaed.271949.1088.0.pdf

Court: Google infringed patents, must pay 1.36 percent of AdWords revenue | Ars Technica
http://arstechnica.com/tech-policy/2014/01/court-orders-google-to-pay-1-36-of-adwords-revenue-for-infringing-patents/


裁判はAOL、IACサーチ&メディア(元Ask.com)、ガネットターゲット、そしてGoogleを相手として2011年9月に起こされたもの。

「各社が侵害している」と主張する特許は、もともとカーネギーメロン大学が開発した検索に関するもの。検索エンジンのライコス(Lycos)が所有していましたが、I/Pという企業がライコスから購入し、その後、VringoがI/Pを買収して子会社としたことで、Vringo所有となっています。特許の内容としては「大量の広告の中からユーザーに最適なものをいくつか選び出す」という、マネタイズに関わる部分だとのこと。

2012年9月に裁判所は原告側の主張を認め、Googleに対して1580万ドル(約16億円)と3.5%のロイヤリティ、AOLに794万3000ドル(約8億1200万円)、IACサーチ&メディアに665万ドル(約6億8000万円)、ガネットに4322ドル(約44万円)、ターゲットに9万8833ドル(約1010万円)を、それぞれ支払うように命じました。

AOLなどはこの段階での和解を選びましたが、Googleは裁判を継続。今週になってその判決が出ましたが、裁判所は改めて原告側の主張を認め、ロイヤリティとして支払う額の割合を6.5%に増額した判決を下しました。この額はGoogleの収益全体から見ると1.36%に相当するとのことで、Ars Technicaの試算では2億ドル(約204億円)~2億5000ドル(約255億円)の範囲になるとみられています。

判決を下したレイモンド・ジャクソン判事は、ロイヤリティ支払いが3.5%から増えた点について、一度は4.6%だと決めたものの、Vringoから「Googleは故意に特許を侵害している」と40%増額の主張があり、これを合理的だと考えたため「4.6%」を40%増額した「6.44%」として、最終的に6.5%に定めたとのこと。Vringoの主張を受け入れた理由として、GoogleがAdWordsのシステムを新しくしたにもかかわらず特許侵害部分をそのまま残して不法行為を続け、改善措置を執らなかったと説明しています。

今回、損害賠償の専門家としてVringo側に立ったBecker氏は、AdWordsが広告を選ぶためにLTV(Long(Life)-Term Value:トータル価値)を参照するようになったのは更新点として挙げられるものの、最終的にどの広告を表示するのかというときにCTRを参考にする点は変わっていないと指摘しました。ちなみにBecker氏は2010年にBright Response LLCとGoogleとの裁判で、Googleに対して6400万ドル(約65億円)~1億2800万ドル(約131億円)の支払いを要求し敗訴。2013年には別の会社同士の裁判に参加し、勝訴しています。

Vringoはこの件とは別に「Bingが特許侵害をしている」としてMicrosoftを訴え、2013年5月に100万ドル(約1億円)の支払いで和解しています。他にも着信メロディや着信ムービーに関する特許を多数所有、財務諸表によると「この特許を主張することに注力している」とあって、特許使用料で利益を上げるパテント・トロール(いわゆる特許ゴロ)だとみられています。Vringoの担当弁護士は「パテント・トロールではない」と否定しています。

今回のような判決は、パテント・トロールが夢見ている「継続的に支払いを受け続けられる」ものの最たるもの。パテント・トロールへの対抗策であるSHIELD法案が動く中で、Googleの連邦巡回区裁判所への上訴がどういう結末になるのかが気になるところです。

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in メモ, Posted by logc_nt