メモ

Googleが新たな広告戦略として実店舗への無料送迎タクシーの特許を取得

By mcluhan69

オンライン広告業界でトップを走るGoogleは、2013年第3四半期だけでも149億ドル(約1兆5300億円)という巨額の売上をあげています。そんなGoogleは2014年1月14日付で広告技術に関する新たな特許を取得しましたが、その内容はオンライン広告で見込みのある顧客を無料もしくはディスカウントしたタクシーに乗せて実店舗まで送迎するというサービスであることが明らかになりました。

特許 US8630897 - Transportation-aware physical advertising conversions - Google 特許検索
https://www.google.com/patents/US8630897

Google ad patent would offer e-shoppers a free taxi to stores | Technically Incorrect - CNET News
http://news.cnet.com/8301-17852_3-57617797-71/google-ad-patent-would-offer-e-shoppers-a-free-taxi-to-stores/

実際に足を運ばなくても買い物ができてしまうオンライン型店舗が増加する一方で、既存の店舗型小売店では来客数の減少傾向があるともいわれています。そこでGoogleでは従来のオンライン広告に加え、見込みのある顧客を「お出迎え」することで実店舗への誘導と売上の獲得を狙うというシステムを考案している様子。

By Rennett Stowe

一例として記載されているのが、以下のようなeクーポンの画面イメージです。「A」というレストランが本日のランチサービスとして「ランチご注文のお客様には前菜を50%割引き」というeクーポンを提供しているのですが、その下にはさらに「無料送迎タクシーサービスあり」という文言が記載されています。その下には「GET ME THERE!」と書かれたボタンが表示されており、サービスを利用したい消費者がボタンをクリックすると、タクシーがピックアップポイントまで出向いてお店まで送り届けるという仕組みになっています。


消費者はクーポンの割引きを利用でき、お店側にとっても顧客増と売上増を実現できて双方にメリットがあるシステムとなっていますが、この場合重要になってくるのが、「費用対効果」の問題です。レストラン側はタクシーにかけるコストをできる限り抑え、消費者が食事に支払ってくれた代金から利益を得る必要があるのですが、ここでGoogleが開発したアルゴリズムが重要な役目を果たします。

アルゴリズムは、見込み客の現在位置(図中410)と店舗A(図中310)との距離・普段の行動パターンや当日のスケジュール・競合している店舗B(図中320)との位置関係・サービス提供によって得られる利益などをリアルタイムで計算した上で、お店に利益が残る場合に広告が提示されるという仕組みになっています。また、店舗AとBに対しては、より良い条件を得るための入札のような仕組みも含まれている模様です。


将来的には、この無料タクシーに現在Googleが開発中の全自動運転車両が使用される可能性もアリ。IT技術ならではのメリットをいかして見込み客への効果的なリーチを実行できる新しい広告システムとして注目を集めそうですが、同時に個人のプライバシーとも密接に関わってくるものになるのは必至で、適切な運用と個人情報の保護など、課題となる問題は少なくはなさそうです。

By Mark Doliner

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
スマホで簡単にハイヤーを呼べるサービス「Uber」を利用してみました - GIGAZINE

GoogleがオープンソースのAndroidから利益を生み出すカラクリとは? - GIGAZINE

Googleカレンダーの新規イベント作成でプライベート情報が流出する危険性 - GIGAZINE

NSAは1日で全世界50億台の携帯電話の現在地を追跡していることが判明 - GIGAZINE

Googleの自動運転車は毎秒1GBのデータを処理、これがGoogleカーから見た世界 - GIGAZINE

自律運転車両100台を使った公道実証実験を数年内にボルボが開始予定 - GIGAZINE

in メモ,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.