アイアン・メイデンはどのように海賊版に対処しトップ企業と肩を並べたのか?

By Dena Flows

インターネットの普及に伴って、音楽の媒体は、MP3などのダウンロード販売へ移り変わっており、「海賊版」と呼ばれる違法コピーの無料ダウンロードが横行、アーティストは十分な収入を得られないという深刻な状況が音楽業界を取り巻きつつあります。多くのレコード店がお店を畳んでいく中、ヘヴィメタルバンドの「アイアン・メイデン」のホールディングカンパニー「Iron Maiden LLP」は、イギリスの音楽企業トップ6に数えられるほど急成長していることがまとめられています。

Iron Maiden put pedal to the metal on road to economic recovery | Music | theguardian.com
http://www.theguardian.com/music/2013/nov/29/iron-maiden-llp-stock-exchange

カリフォルニアのマーケティング会社Almighty Institute of Music Retailの調査よると、2003年~2009年の間に、アメリカのおよそ3分の1のレコード店が倒産しており、イギリスではさらに悪く、倒産したレコード店は70%に及ぶとのこと。

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London Stock Exchange Groupが発表した「イギリスをインスパイアした1000企業」によると、1000万ユーロ~2000万ユーロ(約14億円~28億円)の収益をあげる「Iron Maiden LLP」は、音楽部門で6つの企業の内の1つに選出。その中には音楽アプリのShazamや、プリンスなどの大物アーティストを抱えるコバルト・ミュージック・グループや、オーディオ機器のFocusrite社、音楽のダウンロード販売を行うAudio Networkなどが含まれています。


世界中の音楽産業の解析を行うMusicmetricによると、アイアン・メイデンは2011年6月から2012年5月の間に、310万ものソーシャルメディアファンを獲得。2012年6月から2013年10月にかけて行われた「Maiden England Tour - 2013」によって南アメリカを中心にファンは500万人に達し、サンパウロのショーでは単独で、158万ユーロ(約2億2000万円)の総収益をあげています。

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また同時期に、ブラジルではアイアン・メイデンのBitTorrentトラフィックが急増。ブラジルは世界最大規模のファイルシェアリング国の1つと言われていますが、アイアン・メイデンは、精力的に南アメリカを中心にツアーを行ったことで、法律に訴えることなく、無料ダウンロード層を魅了して収益をあげるファン層への切り替えに成功したことを示しています。

無料で海賊版をダウンロードできても、Tシャツや実物のパフォーマンスをダウンロードすることはできません。アイアン・メイデンはツアーのチケット代やTシャツから減少したCDの利益を穴埋めし、ダウンロード購入層を増加させることで、イギリスで最も急成長した企業に選出されたというわけです。

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