ハードウェア

パソコンの音質を向上させるUSB接続タイプの外付けD/Aコンバーター「Geek Pulse」


パソコンや携帯音楽プレイヤー、スマートフォンなどが普及したことで手軽に音楽を楽しむことができるようになりましたが、「よりよい音質で音楽を聴きたい」という音楽ファンからは、パソコンの音質はイマイチという声も挙がっています。そんな不満に答える商品が「Geek Pulse」で、開発には100万円以上の高級オーディオ製品を取り扱う企業が携わっています。

Geek Pulse: A Digital Audio Awesomifier for Your Desktop | Indiegogo
http://www.indiegogo.com/projects/geek-pulse-a-digital-audio-awesomifier-for-your-desktop

Geek Pulseがどのような商品なのかは、以下のムービーから確認できます。

Geek Pulse: A Digital Audio Awesomifier for Your Desktop - YouTube


こちらがGeek Pulseを開発しているギャビン・フィッシュさん。高音質を手軽に楽しめるようにこの商品を開発したそうです。


一般的に音がいいといわれているCDも、本当の音楽好きにとっては物足りないものです。よりよい音を求めて、音楽アーティストやレコード会社はより音質の良い「ハイレゾ音源」などを制作しますが、この場合データが大きくなってしまいCDに収めることができなくなるようです。


記憶容量の大きいパソコンならば大きなデータを扱うことも容易にできますが、再生に必要なDAC(デジタル‐アナログ・コンバーター)の性能があまり良くないため、満足のいく音質を実現しているものは少ないのが現状です。


そこに不満があったフィッシュさんは、クラウドファンディングサイトのKickstarterでUSBタイプのヘッドフォンアンプ「Geek Out」を開発し、プロジェクトを成功に導いたことがあります。


テレビなどでも紹介され、目標額の約10倍の金額の出資を得ることに成功しました。


このプロジェクト時に多く寄せられた「USBタイプではなく、据え置き型のモデルを」という要望に応えて開発したのが、「Geek Pulse」です。


本体背面には、USB入力を含むデジタル入力を4系統と、2チャンネルのアナログ出力端子を装備。


そして前面には、ヘッドフォン端子を備えています。


ヘッドフォンをかけて大きな声で叫ぶフィッシュさん。それもそのはず、Geek Pulseは大出力ヘッドフォンアンプを搭載しており大きなパワーを要求される超高級ヘッドフォンにも対応可能。ヘッドフォン端子は1/4インチサイズの大きいタイプのものになっていますが、市販の変換プラグを使うことでスマートフォンや携帯音楽プレイヤーに使用されているミニジャックを使うことも可能になります。


音質部分にもこだわっており、高級DACである「Da Vinci Dual DAC」の開発チームがGeek Pulseを開発しました。高音質規格であるDSD音源にも対応しています。


音質に加え、悪影響を与えるノイズを測定可能以下のレベルに抑えることにも成功しています。


そして、Geek Pulseは「3D Awesomifier (3Dオーサミファイアー)」と呼ばれる機能を搭載しています。


Geek Outにも搭載されていたこの技術は、音源がまるで部屋の中で再生されているような臨場感をプラスするものになっています。


さらに音質を求める人のためには「Geek Pulse X」というモデルも用意されています。Geek Pulse Xでは内部の信号回路が完全にバランス化されるというこだわりよう。デジタル入力とライン出力は3ピンXLR端子に変更され、ヘッドフォン出力も4ピンXLR端子に変更されています。


さらに、Bluetooth入力を搭載し、パソコンはもちろんiPhoneやAndroidなどのスマートフォンやオーディオプレイヤーからワイヤレス再生を可能にする「Geek Pulse Blue」という商品も用意されています。最新のBluetooth規格と同社の特許技術を用い、低ノイズ再生を可能にしているとのこと。


このGeek Pulseを開発したのは、カリフォルニア州サクラメントに拠点を置くLight Harmonic社。ムービーにも登場していた高性能DAコンバーターのDa Vinci DACや、高帯域USBケーブルのLightspeed USB Cableを販売しています。

Light Harmonic: DaVinci DAC - True 384K USB Digital to Analog Converter
http://www.lightharmonic.com/


気になるGeek Pulseのスペックは以下の通り。

デジタル入力:USB 2.0×1、TOS-link(光ケーブル入力)×1、S/PDIF同軸×2
アナログ出力:RCAピン出力×1系統(金メッキ)、1/4インチ ステレオヘッドフォン端子
ボリュームコントロール:64ビットボリュームコントロール (本体前面の操作ボタンとPC側で設定可能)
サンプリング周波数/ビット数:44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHz、352.8kHz、384kHz / 16bit、24bit、32bit
DSDサンプリング周波数:2.822MHz、3.072MHz、5.644MHz、6.144MHz / 1bit

バランス化されたGeek Pulse Xは、入出力端子が以下のように変更されているのに加え、内部で使用されるパーツがほぼ2倍になっているそうです。

デジタル入力:USB 2.0×1、TOS-link(光ケーブル入力)×1、AES/EBU (XLR端子)×1、S/PDIF同軸×1
アナログ出力:3ピンXLR端子×1系統、4ピンLXR端子 ステレオヘッドフォン端子

このGeek PulseはクラウドファンディングサイトのIndiegogoで出資を募集中。目標額の3万8000ドル(約390万円)に対し、記事執筆時点では約39万ドル(約4000万円)と10倍以上の出資が集まるという人気商品となっています。Geek Pulseの通常価格は349ドル(約3万6000円)ですが、今なら299ドル(約3万1000円)の出資でGeek Pulseを1台ゲット可能。おすすめプランとなる398ドル(約4万円)のプランではGeek Pulseに加えてGeek Outを1つゲット可能で、さらに初回出荷のタイミングに含めてもらえるという特典付きになっています。なお、商品には1年間の保証が付いており、アメリカ国外への出荷には別途40ドル(約4100円)の追加が必要です。

また、バランス型のGeek Pulse Xへのアップグレードは140ドル(約1万4300円)、Geek PluseのBluetooth対応版である「Geek Pluse Blue」へのアップグレードは169ドル(約1万7300円)で可能となっています。


「Geek Pulse」の出資締め切りは12月20日(金)の午後4時59分までとなっています。

Geek Pulse: A Digital Audio Awesomifier for Your Desktop | Indiegogo
http://www.indiegogo.com/projects/geek-pulse-a-digital-audio-awesomifier-for-your-desktop

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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