取材

モノ作り大国ニッポンの礎を垣間見た、学生の作るEVカー「NATS EV-Sports Prototype02」


東京モーターショー2013には、各国自動車メーカーやパーツメーカーの他にもさまざまな自動車関連のブースが展示されています。その中で、日本自動車大学校のブースには、学生が設計・製作したEVのオープンカー「NATS EV-Sports Prototype02」が展示されていました。

NATS 日本自動車大学校|1級・2級自動車整備士養成専門学校
http://www.nats.ac.jp/pc/home.html

日本自動車大学校(NATS)は、世界で通じる技術・能力を持った学生を育み日本の自動車産業界の発展に貢献することを建学の精神に掲げている、自動車産業に携わる技術者を養成する学校です。学生たちは、1年がかりで「自分たちの乗ってみたい、自分たちの欲しかった電気自動車」を製作し、東京モーターショー2013へ出展したとのこと。


こちらが、その学生の製作したEVカー「NATS EV-Sports Prototype02」


ダイナミックなデザインは、まさにEVカーにぴったり。ボディはFRPで、もちろんすべて手作りです。


まるで戦闘機のように、縦に並べられた二座のシート。


リアシートには大きなハンドグリップが装着されています。


ボディ後部につけられた「02」のゼッケンは、2号機であることを表すもの。NATSの学生は、東京モーターショー2011で、「NATS EV-Sports Prototype01」を出展し注目を集めましたが、今回は、新たに一から完全設計でEVカーのPrototype02を開発したとのこと。


迫力のリアビューは、近未来から来た車のようなデザイン。


ナンバープレートの代わりに、ディスプレイが装着されています。


コクピット内も、近未来的なディスプレイであふれかえっており、見ているだけでワクワクさせられるほどの仕上がり。


ハンドル・センターメーターも未来的なデザイン。


全長2677mm、1344mm、全高1010mmで、車重は約350kg。


バッテリーは12V55Ahx6(72V仕様)。


ブースの案内をしてくれた製作チームの学生さんに「リチウムイオン電池ですか?」と尋ねると、申し訳なさそうに「鉛蓄電池です」という答えが返ってきました。予算200万円という制限の中での選択だそうです。


最高時速は65km、走行航続距離も65km。軽量かつ高性能なリチウムイオンバッテリーだと、どれだけ性能がアップするのか楽しみなところ。


魅力的なエクステリアは、学生が自ら設計したコンセプトデザインを、監修する指導教官が細部を微修正したとのこと。


プライベーターの手によるEVカーとしては、驚くほどの出来映えです。


実際に、走行するNATS EV-Sports Prototype02の様子が分かるのがこちらのムービーです。

NATS モーターショー - YouTube


若者の車離れが叫ばれる中、「NATS EV-Sports Prototype02」からは、未来の技術者・デザイナーなど、自動車産業での活躍を目指す若いクリエイターの豊かな創造性を感じることができます。東京モーターショー2013は、2013年12月1日(日)まで東京ビッグサイトで開催されています。

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in 取材,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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