うつ病だとテロメアが普通よりも短いことが判明、老化スピードが早くなる可能性が示される

By Fernando J. Toucedo Urban

うつ病の原因予防法については、さまざまな議論が交わされていますが、アムステルダム自由大学の研究チームは、うつ病によって引き起こされる弊害について注目し、進行していた調査の結果を発表しています。発表によると、うつ病患者は健康な人よりも早いスピードで老化している可能性があるとのことです。

Access : Major depressive disorder and accelerated cellular aging: results from a large psychiatric cohort study : Molecular Psychiatry
http://www.nature.com/mp/journal/vaop/ncurrent/full/mp2013151a.html

Depressed people may age faster, study suggests - NBC News.com
http://www.nbcnews.com/health/depressed-people-may-age-faster-study-suggests-2D11577499

アムステルダム自由大学の研究チームは18~65歳のうつ病患者1900人・健康体の人500人を対象に、染色体の末端部にあるテロメアという細胞組織の長さについて調査を行いました。テロメアは通常、年をとって細胞分裂するごとに長さが短くなるので、細胞の老化を測る指標にされています。

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テロメアの長さは塩基対(bp)と呼ばれる組織の数で表されており、調査結果によると、うつ病患者のテロメアの長さは平均5460bp、健康体の人の場合平均5540bpで、うつ病患者のテロメアは健康な人のものよりも短いことが判明。また、テロメアの長さがうつ病症状の程度や発症期間に関係していることもわかっており、調査を率いたJosine Verhoeven博士は「うつ病患者の細胞は通常よりも早いスピードで老化している可能性がある」と指摘しています。

細胞の老化スピードが早くなることにより、痴呆やタイプ2糖尿病などの老化に伴う病気の発症の危険性も増加してしまうそうです。

By Alex Proimos

なお、「今回の調査から『うつ病』と『テロメアの長さ』の間に関連性が見いだされたものの、遺伝子の脆弱性など他の要因が関係している可能性があるので、双方の間に完全な因果関係があるわけではない」とVerhoeven博士は結論づけています。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log