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オンラインで過ごせば過ごすほど「追い出し効果」で睡眠・学習・仕事の時間が減るという調査結果が明らかに

By Matt Gibson

朝起きたらすぐにメール確認、通学・通勤の間はスマホで最新ニュースをチェック、昼休みにはFacebook・TwitterなどのSNSを見ながら返信しつつ昼食をネットで共有するため撮影……というふうに、ネット抜きでの生活が考えられないどころかネットが完全に中心になっているケースも多いはず。しかし、一日の時間は限られているため、新しく入ってきた「ネット」により「追い出されて」いったものがあることが判明しています。

Here’s how the Internet hurts your sleep schedule, productivity and personal life
http://www.washingtonpost.com/blogs/the-switch/wp/2013/10/22/heres-how-much-the-internet-hurts-your-sleep-schedule-productivity-and-personal-life/

全米経済研究所が発表した時間の使い方に関する分類調査American Time Use Survey(ATUS)を分析したTech Policy Instituteの上級研究者Scott Wallsten氏は、インターネットという存在による「追い出し効果」を発見しました。人々は「オンラインでの娯楽」により多くの時間を割くようになり、それ以外の活動に費やす時間を奪っているというのです。

統計によると、ネットで10分間を費やすごとに、以下の時間が奪い去られてしまったとのこと。

・ネット以外の娯楽:2.9分
・仕事時間:2.7分(30代の人では3.75分の減少)
・睡眠を含むパーソナルケア:1.2分
・旅行:1分
・家事:42秒
・学習:36秒


このうち、娯楽をさらに分類すると以下のようになります。
・オンライン以外でのソーシャル活動:32.4秒
・リラックス等:24秒
・パーティー:9.6秒
・カルチャー活動、公共活動:6秒

上記の数字はあまり大したものとは感じないかもしれません。しかしこれはインターネットを10分使うごとに失われている時間というポイントが重要です。一般的な人が1日でネットに費やす時間は平均で100分であることを考えると、一日では27分の仕事時間、29分の娯楽時間、そして睡眠時間が12分失われてしまっていることを意味しています。

この、あるひとつの行動に時間を費やすことで失われる利益は、経済学用語で機会費用と呼ばれていおり、経済から教育など幅広い分野に影響があるため、多くの人により数値化が試みられています。これを当てはめると、インターネットによる仕事の生産低下では1340億ドル(約13兆円)が失われ、子どもが学校で過ごす時間はネットを10分する度に3分短くなるという結果が浮き彫りになっています。


しかし、Wallsten氏も自ら指摘するように、この機会費用の規模は単純にネット使用時間を積み重ねるだけで得られるというわけではありません。たとえば「記事を書きながらツイートをチェックする」というようなマルチタスキングによる機会費用は考慮されておらず、多様化している作業スタイルに追いついていないというのも事実です。

また、仕事の時間が奪われたとしても、こなした仕事量が減少したと断定されるわけではありません。以前よりも仕事そのものが効率的になっているという可能性があるからです。そして、ネットに時間を費やすことで人との付き合いが減った・奪われたとする点については、オンラインでの付き合いというものがまだ考慮されていません。


今後、さらにネットが進歩すればするほど生活様式もそれに合わせて変化するわけですが、急激な変化についていける人とついていけない人の間で、どのような差が出てくるのかはまだ未知数です。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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