MEGAがサービス提供開始から8か月で世界で最も見られるウェブサイト1000にランクイン

2012年、当時世界最大級のオンラインストレージサービスであった「Megaupload」が閉鎖しました。そして「Megaupload」の創業者であるキム・ドットコム氏が次に起こしたアクションは、新生Megauploadこと「MEGA」をスタートさせること。そんなMEGAのサービス提供開始から早くも8か月が経ちましたが、セキュアなオンラインストレージサービスという分野で早くも地位を確立してきているようです。

Mega Relives Megaupload Fame, Overtakes RapidShare | TorrentFreak
http://torrentfreak.com/mega-relives-megaupload-fame-overtakes-rapidshare-130922/

MEGAはサービススタート開始から数日で数百万人のユーザーを獲得、その後数ヶ月に渡ってユーザー数を伸ばし続けてきました。そして2013年9月には、同じくオンラインストレージサービスを展開する競合相手の1つであるRapidShareを追い抜いたようです。

下記のグラフは、MEGAとRapidShareが、Alexa調査のインターネット上で最もよく見られるウェブサイトランキングをどのように推移してきたかを表したグラフです。MEGAが青線、RapidShareは茶色線、縦軸がランキング順位、横軸は時間を表しています。4月以前では約1000位ほどランキング順位に差のあった2つのサービスですが、MEGAは着実にランキングを駆け上がっていき直近のランキングではついに1000位以内にランクイン。これに対して何かとトラブルの多いRapidShareは着実にランキングを落としており、ついにはMEGAに抜かれていることが分かります。純粋な登録ユーザー数やアクティブユーザー数、保存されているデータの数などは一切不明ですが、サイトを見られている数では既にMEGAが上回っている模様。

RapidShareはアカウント登録なしで使用可能なファイル共有サービスでしたが、現在はMEGAのように個人使用可能なオンラインファイルストレージに変化しようとしています。サイトデザインやサービス内容に変更を加えていますが、これらの施策が実を結ぶことになるのかどうかは不明。リニューアル後もランキング順位を下げまくっているところを見ると、効果には疑問があります……。

RapidShare
https://rapidshare.com/home

キム氏によると信頼できるプライバシー面・大容量の無料ストレージ・高速なファイル転送の3つがMEGAの継続的な成長を支えており、実際にユーザーたちもこの3点を特に気に入ってサービスを使用している、とのこと。「私たちもより速く成長して、ユーザーからの要求に応え続けられるように絶えず投資を行っていく」とも発言しています。

MEGAの開発チームは、ユーザーからのフィードバックに基づいていくつかの新しいアプリをリリース予定中。それと同時に新しい暗号化ツールの開発も行っており、これは可能な限りNSAの追跡を不能にする、とのこと。これらの企業努力により新規ユーザーを獲得しているのはもちろんのこと、Australian & New Zealand Internet Awardのプライバシー部門を受賞したり、と外部からもそのサービスを高く評価されています。

「まもなくiPhoneやiPadからもMEGAを利用可能にするiOSアプリをリリースする予定です。MEGAはセキュリティやプライバシー面で賞を受賞したりしていますが、より暗号化されたメッセージや音声、ビデオ、通話やメールなどを提供することで、NSAが必要なデータを見つけられなくなるまで満足しない」とキム氏は言います。また、「既にMEGAがデータ転送に使用する帯域幅はMegauploadピーク時の20％、保存されているファイル数は既に50％にまで達しており、これはニュージーランド全体が使用する帯域幅の1.5倍」とのことです。

By Tiago Pereira

創業者であるキム・ドットコム氏は新しい政党を立ち上げたり、新しい音楽サービスBaboomのリリース間近であったり、と大忙しの様子ですが、今後もMEGAの成長を支え「MEGAを世界のトップ100ウェブサイトに押上げるつもりだ」と言います。MEGAがMegauploadよりも大きなサービスに成長するのにはどれくらいの時間が必要で、一体どこまで大きなサービスに成長していくのでしょうか……。

By Anthony De Rosa