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iOS 7は3G・4G通信とWi-Fiなどを同時使用して回線速度を安定させる「MPTCP(マルチパスTCP)」に対応していることが判明

by liz west

イーサネットや複数のモバイルルーターなどを接続して回線を束ね安定運用できる「Dispatch」というソフトがありますが、iOS 7はこのDispatchを使ったときと同じように、複数経路のTCPコネクションを張れる「MPTCP(マルチパスTCP)」に対応していることがわかりました。

Apple iOS 7 surprises as first with new multipath TCP connections - Network World
http://www.networkworld.com/news/2013/091913-ios7-multipath-273995.html

MPTCPというのは、インターネット技術の標準化を推進している団体IETFが近年作業を進めてきたTCPの改良プロトコルで、TCPコネクションを複数にすることで冗長性を高め性能を向上させることができます。2013年1月にRFC 6824として定められ、Linuxカーネル向けの実装が進められています。

これがLinuxカーネルでMPTCPを使っている様子のデモムービー。

MultiPath TCP - YouTube


画面左側ではスクリーンセーバーが途切れることなく流れて通信が続いていることを示しており、画面右下では上からイーサネット、Wi-Fi、3Gでの通信状況を示しています。通常時はイーサネットで繋がっていますが……


イーサネットをオフにするとWi-Fiでの接続に切り替わります。その際、通信が途切れることはありません。


Wi-Fiと並行して、少しだけ3Gでも通信が行われています。


この状態でWi-Fiもオフにすると3G通信のみに。


切り替え時も問題なく繋がっています。


再びイーサネットをオンにすると……


トラフィックはイーサネット優先に。


iOS 7がMPTCPに対応しているというのはまったく事前情報がないもので、これがMPTCPとしては初の大規模な商用リリースということになりました。この事実はベルギーのIP Networking Labの研究者であるOlivier Bonaventure教授らによって明らかになりました。

iOSには音声ナビゲーション機能であるSiriが搭載されており、MPTCPはSiriのパフォーマンスを高めるために使用されているとのこと。


実際どのように使われているのかという点に関しては不明なものの、次のステップとして、iOS 7に搭載されているアプリすべてがMPTCPを利用することになるだろうとBonaventure教授は述べています。

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