睡眠の質を高める3つのシンプルな方法


健康維持に質の高い睡眠が大切だと言われていますが、単に長い時間寝ることが睡眠の質を高めることにはならないというのは経験則から理解できるところです。では、質の高い睡眠をとるにはどうすればいいのかという疑問に対し、3つのシンプルな方法が提案されています。

Three Simple Ways That I Optimize My Sleep | Brian Martinek
http://brianmartinek.com/2013/08/22/three-simple-ways-that-i-optimize-my-sleep/

ブライアン・マーチネックさんは快眠を得るために、睡眠に関する多くの書物を読破したところ、現代人の睡眠習慣・環境が、人間の進化の過程からみて特異であることに気づきました。その原因は「電球の発明」だと言うことです。

電球が登場するまで、人間は太陽を頼りに一日のサイクルを組み立ててきたため、人間の体内時計は日の出、日の入りを基準として設計されています。電球の登場は、このサイクルを破壊、より遅くまで起きることとより早く起きることを人間に強いることになりました。2012年の研究では、社会人の30%は6時間未満の睡眠時間でしたが、50年前にはわずかに3%未満しかいなかったということです。

このことに注目したマーチネックさんは、電球が発明される以前の生活を参考にした睡眠スタイルが質の高い睡眠に必要と考え、次の3つの方法を実際に自ら体験しその効用を試しています。

◆1:真っ黒な部屋での睡眠
電球が登場する前、夜の街にある明かりは星と月だけで、基本的に夜は真っ暗なものでした。この暗闇では、脳はメラトニンを生成するように命令します。

メラトニンは眠気を誘うホルモンであり快眠には非常に大切な物質ですが、青い光(460nm~480nmの狭い波長)はメラトニンの生成を抑制します(面白いことに、炎からでる赤やオレンジの光はメラトニンの生成を抑制しません)。睡眠を研究する科学者は、メラトニンは、眠りを助けて昼間の疲労感を防ぐ効能を持ち、免疫系にも良い効果を与えると言います。

そして、人間の体内時計のリズムが崩されるとメラトニンの生成が減少することが分かっています。このメラトニンの生成はわずかな光でさえ乱されることが判明しており、ハーバードメディカルスクールの研究によると、室内灯を浴びるだけでメラトニンレベルが50%も抑制されたとのことです。

メラトニンレベルは夜8時から上昇し、深夜にピークを迎えます。


マーチネックさんは、メラトニンレベルを維持するために、寝室に入るあらゆる光を遮断します。この中にはパソコンや無線LANルーターのインジケーターランプまで含まれており、それらの光はすべてテープで覆い隠したということです。ここまで徹底するのは難しいので、アイマスクを装着することをマーチネックさんは推奨しています。

◆2:サンライズクロック
人間は、太陽が昇ると起きて太陽が沈むと寝るような生活を続けて進化してきました。このサイクルが崩れたのは、電球が発明された130年前からで人類の歴史から見ればごくごく最近の出来事です。日の出に合わせて起きることがどれほどすがすがしいかは誰しも体験したことがあるはずです。

一般的に睡眠周期は5つの段階から成り、それぞれ約90分続きます。通常1回の睡眠では、これらのサイクルを4、5回繰り返します。

これは睡眠周期を表すグラフ。REM睡眠とStage4の間を行ったり来たりすることが分かります。


太陽の光が徐々に強まっていく中でREM睡眠に到達した時に眠りから覚めるのが、電球登場以前のスタイルであり、もし、Stage3で起こされたならば十分な時間寝たとしてもリフレッシュしていないと感じます。

マーチネックさんは、睡眠周期に合わせて起きられるように、サンライズクロックを購入します。サンライズクロックとは、まるで朝日が昇るように約30分かけて徐々に明るくなる光環境を作ることで自然な目覚めを実現する目覚まし時計です。マーチネックさんはサンライズクロックに接続した電灯をベッド頭上に配置、光が明るくなるにつれて鳥のさえずり音を鳴らせるという改造まで加えたそうです。

こちらがマーチネックさんのベッドルーム。


◆3:最適温度
室温は睡眠の質に大きな影響を与えることが分かっており、身体が暑い、寒いと感じると深い睡眠から呼び起こされることで睡眠の質が悪化します。研究によると、睡眠にとって最適な室温は華氏60度(15.6℃)から68度(20℃)と比較的低いことが判明しています。

適切な室温を実現する方法は、エアコンで気温を設定・管理するだけと非常に簡単です。エアコンがない場合には、枕やベッドを冷やす製品がお勧めだとマーチネックさんは語ります。

質の高い睡眠を求め続けるマーチネックさんは、現在では睡眠パターンを追跡するiOSアプリも使っているとのこと。なかなか寝付けない、睡眠の質が悪いと悩んでいる人はマーチネックさんのアドバイスを参考にするのも良さそうです。

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