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セルフドライビングカーは2035年には乗用車の75%を占めるようになる

By Dave Fletcher

前の車との車間が詰まりすぎると警告してくれたり、適度な間隔を保持してくれる運転サポート技術のおかげで、盆や正月の帰省ラッシュで渋滞に巻き込まれたときの辛さはかなり軽減されましたが、2035年にはセルフドライビングカー(自動運転車)が広く普及して、そんな悩み自体がなくなっているかもしれません。

By 2035, Nearly 100 Million Self-Driving Cars Will Be Sold Per Year, Report Says | Motherboard
http://motherboard.vice.com/blog/by-2035-nearly-100-million-autonomous-cars-will-be-sold-per-year

Navigant Researchの最新リポートによると、22年後の2035年には、乗用車の75%がセルフドライビングカー(SDC)によって占められると予想されています。Navigantは、2035年までには、年間で1億台のSDCが販売されるとします。

By Melody Joy Kramer

1億台という数字は、現在1年間に販売される乗用車の数より多いことを考えれば驚異的な数字です。ちなみに2012年は記録的に自動車生産台数が多かった年ですが、それでも1年間に製造された自動車の数は世界中の工場を合わせても6000万台にとどまります。その台数を超えるという予測は、中国を筆頭とする世界中の新興国が自動車を購入できるほど豊かになってSDCを購入するため、自動車需要が引き続き伸びるという考えに基づいています。

By Trey Ratcliff

今の時点から見ると突拍子もない予想に見えますが、緊急時の自動ブレーキやクルーズコントロール、AT車の誤発進抑制機能など、自動車が自律的に運転を制御する機能はすでに一部の市販車に搭載されています。今後、これらの技術が進化することでセルフドライビング機能になり得るということはGoogleカーが証明しており、自動車産業界でも「2020年までにSDCが実現する」という統一見解を持っています。

By James Green

SDC自体を市場に投入する準備はできている、とNavigant。技術的問題がクリアされているのに市場に出せないのは、SDCの技術に対する法的責任と法制度が解決されていないためです。アメリカのネバダ州とフロリダ州では、運転手なしで走行する自動車が合法化されており、カリフォルニア州ではテスト運転であれば運転手なしでの運転が法的に認められています。しかし、自動運転中のSDC同士が衝突事故を起こしたときに、誰が事故の責任を負うべきで、保険会社はどのように保険料を支払うべきなのか、現時点では明確になっていません。

By Chris Conroy

この問題さえ乗り越えられれば、SDCは急速に普及していくだろう、とMotherboardは予想していて、2035年までに自動車と高速道路の関係は鉄道とその路線の関係のように変わっているかもしれない、とコメントしています。

By Miroslav Petrasko

自動車は、目的地に到達するための交通手段という役割を持つのは当然ですが、ドライビングを楽しむツールという側面もあります。SDCによって便利さの引き替えとして失われる楽しさもまた、SDCの普及の妨げになりそう。どのような形でSDCが走っているのか20年後が楽しみです。

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in メモ,   ハードウェア,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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