ハードウェア

DIYで自家製ヘッドアップディスプレイを作ってみるとこうなる


ヘッドアップディスプレイとは自動車のフロントガラスなどに走行速度やカーナビゲーションの情報などを表示するシステムで、カーナビに採用した場合、運転時のドライバーの視線移動を減らせるので、交通事故減少に貢献するかもしれない新技術としても注目を集めています。しかし、まだまだ発展中の技術でもあり、一般人が誰でも手軽に購入できるというものではありませんが、どうしてもヘッドアップディスプレイを手に入れたかったというBill Wongさんは自作でヘッドアップディスプレイ「the Car Heads-Up Display (HUD) Version 1.0」を作成してしまい、その手順を自身のブログにて公開しています。

Bill Wong Tech: How to Build a HUD for your Car
http://bwongtech.blogspot.jp/2013/02/how-to-build-hud-for-your-car.html

Wongさんが作成したthe Car Heads-Up Display (HUD) Version 1.0の仕組みは、7セグメントディスプレイ上に自動車のスピードを表示するようにプログラムされたArduinoマイクロコントローラーを、自動車のOBD-IIポートにつなぎ、フロントガラスに設置した小さなディスプレイに自動車のスピードを映し出すというもの。


◆1:準備するもの
Wongさんがヘッドアップディスプレイを自作するのに使用したものは以下の8つ。

Arduino Uno
・OBD-II ケーブル
・7セグメントディスプレイ
・Arduino プロトシールド
フレネルレンズ
・電源ボタン
・テレプロンプターガラス
・吸盤4つ

◆2:回路を製作
まずは、Arduino プロトシールド上で回路を接合します。Wongさんがアップした写真によると、OBD-IIケーブルのうち、黄色い線はArduinoのD0に、青い線はD1に、赤い線は5Vレールに、黒い線はGNDに接続。7セグメントディスプレイは、Display VCCと5Vを、Display GNDとDisplay GNDを、そしてDisplay RXとArduino D6をそれぞれ接続します。


◆3:コードを転送
bwongtech/Car-HUD · GitHub
https://github.com/bwongtech/Car-HUD

まずはPCにArduino 1.0.5をインストールして、上記のURLからダウンロードしたコードを開きます。そして、組み立てたArduino(HUD本体)をPCに接続して、コードを転送します。


◆4:Arduinoホルダーを設置
次に組み立てたArduinoを車内に設置するためのホルダーを作成しますが、ここで注意点が2点あり、1つ目はArduinoは10インチ(約25センチメートル)以上フレネルレンズから離さなければいけないこと、2つ目は運転中に手や足がぶつからない場所にArduinoを設置することです。


ダンボールやテープで即席のArduinoホルダーを作成したら、Arduinoを設置してOBD-II ポートとつなげます。


◆5:ディスプレイとなるテレプロンプターガラスをセット
吸盤についている針金を使って、テレプロンプターガラスを抱え込むようにしっかりと固定。


テレプロンプターガラスに反射している数字が見えるように、ガラスの角度を調節すればOK。


◆6:フレネルレンズを埋め込む
Arduino(システム本体)とテレプロンプターガラスを設置すればほぼ完成ですが、このまま遠くにあるものに目線を合わせるとテレプロンプターガラスに映っている文字は2つに分かれてしまいます。ここで使うのがフレネルレンズ。テレプロンプターガラスとArduinoとの間に持ってくると、写っている文字が1つに重なるポイントがあります。ここが焦点の合う場所なので、フレネルレンズを固定すればOK。ただ、フレネルレンズは非常にもろいため、隅をテープで巻くなどして補強しておいた方がベターだとのこと。


フレネルレンズを設置する場所が決まったら、ダンボールでレンズを支える台を作成してテープで固定すればヘッドアップディスプレイの完成です。


なお、完成したthe Car Heads-Up Display (HUD) Version 1.0を実際に使用している様子は以下のムービーから確認できます。

Car Heads Up Display (HUD) Demo - YouTube

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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