メモ

見る人を魅了するキラープレゼンテーションの作り方

By TED Conference

2013年のTEDカンファレンスではケニアから訪れた1人の少年が、自分で開発したライオンから家畜を守るための発明品についてプレゼンテーションをしました。観客が大きな拍手とスタンディングオベーションで少年をたたえ、素晴らしい雰囲気でプレゼンテーションは終了。しかしながら、ケニアからやってきた13歳の少年は英語がさほど得意ではなく、とてもシャイだったとのことで、TEDのキュレーターであるクリス・アンダーソン氏は少年がプレゼンテーションを作成するのを一緒に手伝ったそうです。この経験からプレゼンテーションのスキルは教えられると確信したアンダーソン氏が、見る人を魅了するキラープレゼンテーションの作り方をHarvard Business Reviewにまとめています。

How to Give a Killer Presentation - Harvard Business Review
http://hbr.org/2013/06/how-to-give-a-killer-presentation/ar/1

◆1:プレゼンテーションの肝となる話をしっかり組み立てる

By Eric Peacock

プレゼンテーションは観客を数分間の旅行に連れて行くようなものだと語るアンダーソン氏によれば、プレゼンテーションを作成する上で最も難しいのが出発点と終着点を決めること。プレゼンテーションの正しい出発点を決めるには、聴衆がプレゼンテーションのトピックについて何を知っているか、そしてどれくらい興味があるかをしっかりと考えなければいけません。

プレゼンテーションの上級者は、なぜプレゼンテーションのトピックがそんなに重要なのかをイントロの部分で素早く説明します。多くの人が犯しがちなミスは話の内容に多くのことを詰めすぎてしまうこと。詰め込みすぎたがゆえに、絶対に話さなければいけないキーポイントを話す時間がなくなり、話が抽象的になってしまって聴衆はプレゼンテーションを理解するのが難しくなります。そのためにもトピックのキーポイントを説明するときには、具体的な例えを使って説明することです。例えを使うことで、話はギュッとひきしまり、時間も短くでき、また、聴衆が知らないトピックであったとしても身近なもので例えることにより理解するのが簡単になります。アンダーソン氏がプレゼンターにまずアドバイスすることは、トピックに対して幅広くカバーしようとせず、いくつかに絞り込んでより細かく、より深く説明することだそうです。

また、話にストーリー性を持たせることも観客の関心をひく大事な要素です。プレゼンテーション上級者はまず初めに問題提起をしてから、解決方法を探っていくというストーリーでプレゼンテーションを進めることが多いとのこと。

◆2:観客にどうやって伝えるかをしっかりとプランする

By Dawn Allynn

プレゼンテーションの肝となる話をしっかりと組み立てたら、次に考えるのは、どうやって聴衆に話を伝えるかということ。その方法としては話す内容をすべてメモに書いて読み上げる」「話す内容の要点だけをリスト化してメモに書き留めておく」「話内容を全て記憶して何も見ずにプレゼンテーションをする」という3通りがあります。

アンダーソン氏のアドバイスは、絶対にメモを読み上げてはいけないということ。観客はすぐにプレゼンターがメモを読み上げているのに気づいて、プレゼンターとの間に大きな距離を感じてしまいます。

アンダーソン氏がオススメし、またTEDで素晴らしいプレゼンテーションをした人の多くが使用する方法が、話の内容をすべて記憶すること。この方法では最悪の場合、プレゼンテーションの途中で次に何を話すのか忘れてしまって話がストップし、会場に気まずい雰囲気が流れるといった状況が考えられます。そうなることを防ぐためのたった1つの方法は、流れるように自然に話せるようになるまで練習やリハーサルをたくさんこなすことです。

もう一点注意するべき点は、話し方を自然に、会話を交わしているかのように振るまうことです。必要以上に命令的や情熱的に話す必要はなく、ただ自分らしくあることを心がけるのが大事。

◆3:ステージでの振る舞いを考える

By Speshul Ted

経験が浅いプレゼンターにとって、何より難しいのが大勢の人が見つめるステージに立って話すことです。数々のプレゼンテーションのリハーサルを見てきたアンダーソン氏によれば、ステージ上を左右に動き回ったり重心を右足と左足に交互にかけたりといった緊張したときにやってしまう行動は、聴衆からプレゼンテーションへの興味を失わせてしまうため、緊張していても体を動かさないようにすればステージ上でのパフォーマンスは劇的に上昇するとのこと。また、それが自然にできればなおベターです。

ステージ上での振る舞いでおそらく最も重要な点は観客としっかりアイコンタクトを取ることです。気がよさそうな観客を5~6人見つけて、その人たちの目を見ながら話すよう心がけます。

経験があまりないプレゼンターにとってもう1つの難しい問題は「緊張」です。緊張をほぐす方法は人それぞれだと思われますが、アンダーソン氏はステージに向かう前に深呼吸するのがよい方法だと言います。緊張を和らげる方法としてはかなりシンプルなものですが、高い効果が見込めるとのこと。

◆4:マルチメディアの使用

By gullevek

プレゼンテーションに最も高い頻度で使用されるのはパワーポイントですが、TEDで素晴らしいプレゼンテーションをした人の多くはパワーポイントを使っておらず、必要ともしませんでした。もし、プレゼンテーションのトピックを際立たせることができるなら画像やイラストを使用するべきですが、そうでない場合はできるだけビジュアルに頼らないほうがよいとのこと。

しかしながら、アーティスト、建築家、写真家やデザイナーにとっては、ビジュアル素材を使用することで話にペースをつけることができ、何より彼らの作品を見せる絶好の機会となります。

ムービーも画像と同じく効果的なものの1つですが、観客に見せるならなるべく短いものにしたほうがいいという注意点があります。プレゼンテーションで使用するムービーが1分以上の場合、観客の興味を損なうリスクがあるということは肝に銘じておくべき。また、プレゼンターのプロモーション的なムービーや、音楽が付いているムービーは使わないほうがよいです。最悪のケースはプレゼンターのインタビューを収録したムービーの使用で、観客の誰もプレゼンターのエゴなど見たくも聞きたくもないということは忘れてはいけません。

プレゼンテーションがうまくいくかどうかは、しゃべり方のスタイルや、クールなマルチメディアを使うことではなく「アイデアの質」「ストーリー性」「プレゼンターのトピックにかける情熱」によって決まり、プレゼンターは必ずいい素材を持っていることが重要だとアンダーソン氏は学んだそうです。アンダーソン氏がプレゼンターに覚えておいて欲しいこととして語ったのは、「新鮮で誰も見たことがないものを含んでいるプレゼンテーションこそが観客の記憶に残る」ということ。プレゼンテーションが形式ばってしまうのは最悪なので、今回アンダーソン氏がオススメしている方法全てをマネする必要はなく、自分らしくトピックを表現するのが1番重要になってきます。

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in メモ, Posted by darkhorse_log