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海に沈む2000年以上前の古代都市を探し出してついに見つけたときの感動がわかる写真集


ファラオや女神、スフィンクスといった石像は砂漠にたたずんでいる様子を想像しますが、海中深くからそれら遺跡を引き上げるのが海洋考古学。サウジアラビア王国から始まりさまざまな政府の金融アドバイザーだったフランク・ゴディオ氏は海洋考古学のパイオニア的存在で、1980年にIEASMを設立後、これまで文献上でしか存在を確認していなかったヘラクレイオンやカノープス、アレクサンドリアといった2000年以上前の古代都市を海中から発掘しています。

Franck Goddio: Homepage
http://www.franckgoddio.org/homepage.html


これが海中で古代都市ヘラクレイオンに存在したファラオの像を発見した時の様子。像は花こう岩で作られており、全長は5m以上ありました。ヘラクレイオンは文献上に名前の残る都市の一つだったものの、遺跡の位置の特定はされておらず、ゴディオ氏が率いるチームの発見で消えた街の姿がよみがえったというわけです。


こちらは全長5.4mのハピ神の像の頭部。ナイルに肥沃な土地をもたらすとされたハピの像は、これまで小規模なものしか発見されていませんでした。


これが引き上げの様子。


引き上げて地面に並べるとその巨大さがよくわかります。ファラオ・女王・ハピ神の像は紀元前4世紀に作られたもの。


ギリシャの文字が刻まれた金のオブジェクトも発見されました。


全長1.9mの石碑も発見。これはカイロのエジプト博物館に展示されているネクタネボ1世によって作られたナウクラティスの石碑とほぼ同一だったとのこと。


ヘレニズム文化で使用されていた底の浅い杯。


アブキール湾からはプトレマイオスの女王の彫像が発見されました。


ファラオの頭部が引き上げられる様子。ヘラクレイオンは紀元前8世紀あたりに作られたのですが、数々の自然災害を経験した後、紀元後8世紀ごろに海の中に沈んだものと見られています。


古代エジプト最後の王朝プトレマイオス朝の首都として繁栄したアレクサンドリアの遺跡も発見されています。

黒い花こう岩で作られたスフィンクスを見つめるダイバー。


シリコンをしみこませた布を遺跡の上に載せ、遺跡に書いてある文字を写しとります。


古代ギリシャ建築の柱廊に刻まれた文字は、まだ読める状態にありました。


古代エジプトのアレクサンドリア郊外、地中海沿岸にあった都市カノープスの遺跡も発見。


重い遺跡を持ち上げる時にはエアバッグを使用します。


セラピス神の頭部を抱き、水面に上がってきたダイバー。


既に終了していますが、ゴディオ氏は来日し、日本で「海のエジプト」展なども行っていました。「世界でもっともお気に入りの場所は?」という質問に対し、「海中!」と答えるゴディオ氏が海洋考古学をやっていて最も幸せに感じる瞬間は、視界の悪い海底に潜って、突然目の前に遺跡が飛び込んでくるとき。「地上での発掘と違い、多 くの機器探査を必要とし、その上に仮説をたて、データ収集をしたあとにダイバーが潜水します。時間と労力が非常にかかりますが、美しい遺跡に対面したとき はその苦労も忘れます」と語っています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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