Facebookへのポストが原因でティーンエイジャーが懲役20年の危機

by Casey Konstantín

4月にボストンマラソンのゴール地点付近に爆弾が仕掛けられ3名が死亡するという事件が発生しました。真犯人は1名が射殺され、1名は逮捕されましたが、これと関連してFacebookに「皆殺しにしてやる」などというフレーズを含むラップの歌詞を投稿した18歳の男が逮捕されました。

Methuen High School Student Arrested!!!
http://methuenpoliceblotter.blogspot.jp/2013/05/methuen-high-school-student-arrested.html

Methuen Police Arrest High School Student on Terrorism Charges | The Valley Patriot
http://valleypatriot.com/methuen-police-arrest-high-school-student-on-terrorism-charges/

逮捕されたのはマサチューセッツ州メシューエン在住の高校生、キャメロン・ダンブロジオ容疑者。

彼はFacebookでボストン・マラソン爆発事件やホワイトハウスに言及した上で「everybody you will see what I am going to do, kill people.」というラップの歌詞を投稿しました。

現在、彼のFacebookページを見ることはできません。

https://www.facebook.com/camerond4

マサチューセッツ州法269章14項では、ネットなどを用いて人々にテロへの不安を抱かせることが犯罪として定められており、これにより、ダンブロジオ容疑者には懲役20年が科せられる可能性があります。

しかし、Facebookにラップを投稿しただけで懲役20年になるというのはあんまりだ、ということで有志が彼を救うべく署名活動を始めています。

20 Years in Prison for a Facebook Post?
http://cms.fightforthefuture.org/teenager/

ダンブロジオ容疑者が住むメシューエンはボストン郊外の小さな町。容疑者はラッパーを目指していて、自ら「Cammy Dee」と名乗ってYouTubeにムービーを投稿していました。これがそのムービー。

CammyDee Raps - YouTube


5月1日、ダンブロジオ容疑者は学校をサボってネットサーフィンなどをしていて、Facebookに上記のような投稿を行いました。これを目にしたメシューエン高校の生徒が学校当局に知らせて、学校から警察に通報が行われたという流れで、その日の昼過ぎにダンブロジオ容疑者は逮捕されました。

メシューエン警察のジョー・ソロモン署長によれば、通報があったのは午後1時ごろ。すぐにグレン通りにある容疑者宅に向かい、1時30分ごろにはプレザントストリートで容疑者を確保したそうです。署長は「ダンブロジオ容疑者が学校や特定個人に対しての脅迫をしたのではないということを明らかにしたかったのですが、彼は多くの人々を殺すと脅し、ボストンマラソンやホワイトハウスにも言及していました。この脅迫は我々が動くのに十分なほど人々を不安にさせるもので、警官たちは正しいことをしたと思います」と語っています。

家宅捜索では爆発物や武器の類はいっさい見つからなかったのですが、ローカル紙のThe Valley Patriotは警察が発表した「容疑者はFacebookに『Fuck politics, Fuck Obama and Fuck the government!!(政治もオバマも政府もくそったれ！)』という投稿をしていたり、悪魔の写真を掲載していたり、プロフィール写真を『指名手配・生死を問わず』というものにしていたりと、ギャングや暴力、犯罪に対して興味を持っていた」など、ダンブロジオ容疑者に対して悪い印象の報道を行っているため、こうして有志がネットに助けを求めることになっているわけです。

Twitterで業務上知り得た秘密や自分が起こした犯罪をツイートしてしまう人がいて、そのたびに「バカ発見器」「バカッター」などと言われていますが、今回のケースはむしろ黒歴史化するアレのような……。