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イギリスで人気テレビ番組終了後に電力消費量が桁違いに跳ね上がる理由

By kevin dooley

世界一紅茶を飲むとされているイギリスですが、ティータイムの習慣によってワールドカップのテレビ放送や人気のメロドラマが終わると桁違いに電力消費量が跳ね上がるという事態が発生するそうです。

BBC - Britain From Above - Stories - People - Tea-time Britain
http://www.bbc.co.uk/britainfromabove/stories/people/teatimebritain.shtml


BBC NEWS | UK | Magazine | Can you have a big 'switch off'?
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/magazine/6981356.stm


この現象はTV pickupと呼ばれ、イギリス特有のもの。イギリス人は他国民に比べて昔から同じテレビ番組を見る傾向があるらしく、ティータイムの習慣と重なって、大部分の国民が同時にお湯を沸かすために生じると考えられています。イギリスでは多チャンネルの導入が行われていますが、これは電力会社に対する配慮でした。特にBBCで放送されている連続テレビドラマ「イーストエンダーズ」が終わると175万個のやかんが一斉に火にかけられるため、イギリスのNational Grid control centreではその間に電力供給の調整が行われることになります。

ピークは21:00ごろで、通常ドラマが終わった後やコマーシャルに移った時に200~400MWほど電力需要が増加しますが、ドラマの登場人物が死んだり結婚したりなどイレギュラーな展開が起こると700~800MWも増加するとのこと。

TV pickupのうち過去最大のものは1990年のワールドカップであり、イングランド対西ドイツの試合で、ペナルティーシュートで試合が終了した際に2800MWもの電力が消費されました。スポーツパブが各地に存在するイギリスですが、国民の71%はワールドカップを家で見る傾向があることが原因と考えられています。また、テレビ番組以外を原因とする電力需要の急増には1999年8月の日食があり、この時の電力需要は3000MWでした。

By Gamma-Ray Productions

National Gridは49.5から50.5Hz内の周波数を保ちながら必要な電力を供給せねばならず、しかしその供給が多すぎてはいけません。National GridのオペレーションマネージャーであるAlan Smartさんはこれを「リラックスしながら車を運転し、坂を上がる時はアクセルを踏みつつ、ぴったりと時速80kmを保ち続けるようなもの」であると説明します。

National GridはTV pickupに対処するため、一時的に電力消費を減らしたり余分に電力を提供してもらえるような契約を発電所と結んでいるとのこと。最も重要なのは電力の需要を正確に予測することですが、それよりも単純にお湯をわかす時間をずらした方が簡単そうです。

なお、詳細は以下のムービーからも見ることができます。

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