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原子構造のレベルからパワーアップさせた「ゴリラガラス3」の強さの秘密とは?


iPhoneに使用されているガラスパネル「Gorilla Glass」を提供しているコーニング社が、最新モデルの「Gorilla Glass 3(ゴリラガラス3)」をCES(国際家電ショー)で発表しました。「Native Damage Resistance」を備えることにより、ひっかき傷や割れに対して耐久性が向上。全く新しいガラス組成になっていて、原子構造のレベルで耐久性を増強させているとのことです。

Corning Launches New Gorilla Glass 3 with Native Damage Resistance
http://www.corning.com/news_center/news_releases/2013/.aspx

そもそも、どうしてガラスが割れてしまうのかについては以下のゴリラガラスのメーカーであるコーニングが本日公開した最新の公式ムービーがわかりやすいです

Why Glass Breaks - YouTube


ガラスは割れやすいというイメージがありますが、実は他の材料と比べると強度は高くなっています。しかしながら、表面に傷ができ、圧力がかかると簡単に割れます。そのため、コーニング社ではガラスに傷ができないよう、人の手や他の物がガラスに触れない製造工程を実現しているのです。


さらにはイオン交換処理により表面に圧縮応力を持たせてあり、通常のガラスよりも傷が付きにくくなっているそうです。このため、コーニング社のガラスは割れにくくなっているのです。


また、他の似たような強化ガラスと比べてどれほどひっかき傷に対して強いのかは以下の公式実験ムービーを見ると露骨に理解できます。

Scratch Comparison: Alternative Aluminosilicate Glasses and Corning Gorilla Glass 3 - YouTube


左から順に普通のガラス・競合会社の似たようなガラス・ゴリラガラス2・ゴリラガラス3となっており、それぞれ同時に力を加えていくと……


傷を加える力が強くなればなるほど順にそれぞれのガラスは破壊されていき、最終的には最新のゴリラガラス3だけが生き残りました。他のガラスよりもひっかき傷に対する耐久性の高さが実証された、ということです。


そして、CESにてゴリラガラス3の強度を実証しているデモンストレーションを以下のムービーで見ることができます。

Corning Gorilla Glass 3 Hands-on CES 2013


台にセットしたゴリラガラス3に金属球をぶつけてどれくらい強度があるかを実験しているところ。


さらには機械を使って圧力を加えてみても……


問題なし。このデモンストレーションはラスベガスで現地時間の1月8日(火)から1月11日(金)まで行われているそうです。


また、Engadgetによると、このゴリラガラス3は傷に対する耐性が従来の3倍、目に見える傷は40%減少、傷付いた後の強度は50%向上するとのこと。

今回の新しいゴリラガラス3が採用されれば、今後リリースされる新しいiPhoneやその他のスマートフォンはさらに耐久性が増しそうです。

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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