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ミラーレス一眼「GH3」の使い勝手はどのような感じか写真&ムービー撮影を実際にいろいろしてみました


有効画素数約1605万画素のLive MOSセンサー、新設計ローパスフィルター、画像処理性能が大きく向上したヴィーナスエンジン、「自然で立体感のある描写性」「忠実な色再現」などを実現したというPanasonicのミラーレス一眼でフラッグシップでもある「GH3」なのですが、それらはあくまでもスペックの話。実際に撮影してみてどれぐらい使い物になりそうなのかがやはり一番重要なわけで、過去の経験上、「スペックは地味だが実に絶妙な使い勝手」というようなモノもあるので、こういうことだけはやはり使ってみないとわからないものです。というわけで、ウダウダ言っていても始まらないので、パシャパシャといろいろな場面で実際に使ってみることにしました。

◆実際に撮影しに行ってみました


撮影する際はすべてレンズキット購入時に付属した防塵・防滴仕様の「LUMIX G X VARIO 12-35mm」を使い、このレンズキット一つでどこまでできるかを試してみます。また、カメラ自体の実力を確かめるためにもあえてiA(インテリジェントオート)で行ってみることに。なお、掲載の都合上撮影した写真はリサイズ済みですが、それ以外の補正は基本的にしていません。

まずは街全体の撮影。


コントラストの強い場面ではこうなります。


薄暗い路地裏の場合、確かに薄暗いけれどもある程度は見える、という感じでいかにも人間の目で見たような雰囲気に。


Live MOSセンサーの出力の高速化と、ヴィーナスエンジンの処理能力の向上により、合焦検知スピードをGX1の2倍の240fpsに高速化したとのことなのですが、これは体感できるレベル。駅の構内を歩きながら撮影してみたところ、細部までちゃんとピントが合っているというわけではありませんが、歩きながらでもこれぐらい撮ることができます。


噴水の水が出てくる様子はこんな感じ。


動く物体も撮影してみました。これは水上を進む船で、臨場感が感じられます。


逆光での撮影ではこのような感じになります。


空の青さのグラデーションとカラフルな観覧車、それぞれの色の描写はかなり正確で、肉眼で見たのとほとんど差がない撮影をすることが可能。


ちょっと暗めで暖色系の照明の下で、食べ物を撮ってみました。


近寄るとマクロモードに自動的に切り替わり、迫力が出ます。


さまざまな色の食材が並ぶバイキングコーナーではこんな感じ。GH2ではオートのホワイトバランスが大きく狂ってしまっていたような場面でも、GH3ではお皿の白もキッチリと反映しており、このまま使えるレベル。GX1でもホワイトバランスのオート機能はGH2と比べるとかなり正確でしたが、GH3ではそのレベルがさらに上がっています。速攻でシャッターを切りたい場面ではコレはかなり有効なはず。


肉の色味もしっかりと再現されていて、描写力はGX1と比べてもかなり向上して感じられます。忠実な色再現というのも納得。オートフォーカスのスピードが早いうえに手ブレがほとんど無いので、めちゃくちゃ手際良くサクサクと撮影が進むのがグッド。なので、温かい食べ物を冷めないうちに撮影する場面、例えばカップ麺の撮影時などは重宝しそうです。


写真撮影だけならいくらでもさらに上級の他社機種を使えばいいのですが、一つのカメラで完結させて手持ちの荷物を減らす場合、ムービー撮影もかなりいけるGH・GXシリーズはこれまでもかなり優秀、YouTubeにアップロードするだけなら今までも問題のないレベルでしたが、今回は以下のような感じ。AVCHD・1920×1080・60i・17Mbpsで撮影してアップロードしてこのレベル、描画力・解像感ともに文句なし

GH3でステーキにソースをかける瞬間を撮影してみた - YouTube


試食記事の作成時にはこのように片手撮影が多く、暗い場所だと手ブレが気になるのですが、GH3ではそのような心配もなく、しっかり焦点の合った写真が撮れます。片手で持つとやはり重さが少し気になるのですが、撮り直しがほとんど無いので、実質的な手への負担はかなり軽減されています。


最もGH3の機能の高さが感じられたのは、夜のイルミネーションの撮影時。GH2やGX1では手ブレが生じて、三脚無しでは撮影できなかった場面でも、難なく撮影できます。


なお、こちらは同じ場所でGX1で手持ち撮影してみたものです。何度撮影してもブレてしまい、被写体を捕らえることができませんでした。


また、雨降りという悪天候でしたが防滴のGH3はこういう状況でも気にすることなくパシャパシャと撮影できるので、非常に頼もしいです。過去に、GH2を使って山頂の霧の中で撮影していたところ、突然作動しなくなったという経験もあるのですが、GH3ならばそのような心配も無さそう。


三脚無しの手持ちでもこれぐらいでいけます。


これは発車する電車を連写してみたところです。


通り過ぎる車体の動きを出しつつ、窓からホームの確認をする車掌さんの様子もしっかり押さえています。


MOV形式・1920×1080・60p・50Mbpsのムービーで撮るとこのようになります。

MOV形式で電車のムービー撮影をしてみた - YouTube


ムービー撮影中にズームすることももちろん可能で、実際にやってみるとこんな感じ。

GH3を手持ちの状態で、ズームしてみた - YouTube


全体的に以前から優秀であったオートフォーカスの速度とムービー撮影機能が大きく向上しており、描写力や色の再現性もさらに良くなっており、明らかに撮影の手間と時間がこれまで以上に短縮でき、さらに雨などの悪条件の中でもこれまでよりは安心して使用できるので、かなり使い物になる、というのが現時点での判断です。

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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