ハードウェア

防塵防滴の「GH3」が仕事に使えそうなので買ってきていろいろ触ってみました


以前は記事作成時に大活躍していたPanasonic「GH2」。なかなか後継機種が出てこなかったのですが、12月13日に後継機種である「GH3」が発売となりました。GIGAZINE編集部では取材時でのカメラの使用が多く、そのためハードな環境に耐える頑丈さはもちろん、取り回し、使い勝手が重視されるのですが、そのあたりを調べるべくいろいろ触ってみることにしました。

DMC-GH3|デジタルカメラ LUMIX(ルミックス)|Panasonic
http://panasonic.jp/dc/gh3/

基本的なスタンスとして取材時に多用している同じくPanasonicの「GH2」「GX1」と比較して使い勝手はどうか、取材時を想定した場合使い勝手はどうかを中心に見ていきます。


まず今回のレビューにあたっての大前提は以下のようになります。

・かつてはGH2を使っていたが今はGX1を使っている
・GX1の方がGH2よりも小型で軽量、画質も良いので優秀
・ただしバリアングル液晶がないので時々苦労している
・撮影シチュエーションは屋内も屋外も多いが撮影用に環境を整えるのはほぼ無理で、出たとこ勝負、速攻でいかに短時間で撮影できるかが問われる
・移動が多いため常に首からぶら下げると言うよりも、ちょっと撮影してはカバンの中に入れて移動し、また出して撮影して……というのが割と多い
・撮影時にマニュアルで細かく調節している暇が無いため、ほぼカメラにお任せに近いことがほとんど
・画質と操作性と機動性のバランスを重視(どれかが一つだけずば抜けているかわりに何かが露骨にアウトというのはNG)
・過酷な環境でいかにしてスムーズに操作できるかが割と重要(慣れで済む点と済まない点が使えば使うほどシビアになってくる)
・屋外と屋内で問われる要素は全然違うので本来なら使い分けるべきだが1台で済ませたい

このようにして非常に特殊な要件を前提にしてレビューしているというのを念頭に置いて以下、読み進めてもらえば、意図を誤解することなく読み進めることができるはずです。

開封すると、まずは保証書、取扱説明書、お知らせ、CD-ROMが入っていることを確認。


箱の中をのぞくと、同梱品についての情報が記載されているのが見えます。


中身はこんな感じで、しっかりと梱包されていました。


まずはバッテリーを充電。GX2やGX1のバッテリーチャージャーにはプラグがついていたのですが、GH3のバッテリーチャージャーは電源コードを接続して使用します。


マルチタップ型の電源タップで使用する場合、バッテリーチャージャーは幅が大きいので、他のアイテムと干渉してしまうことがあるのですが……


電源コードがついていると、このように狭い隙間でも難なく使用できて、良い感じ。


取りだした直後の本体。


GH2同様にグリップの部分が大きく、さらにラバーコーティングされています。


反対側からみると、こんな感じ。


防塵・防滴レンズの「LUMIX G X VARIO 12-35mm」のキットを購入したので、装着してみることに。


見た感じはゴツゴツした感じで重量感がありますが、ボディはマグネシウム製となっているためか、見た目ほどに重さは感じません。さらに防塵・防滴となっているので、ちょっとした雨の日や砂が舞うような悪条件下でも撮影できるのは大変心強いです。


背面部分で特筆すべきはやはり、液晶モニターにバリアングル機能がついていること。GH2にもこの機能はついていたのですが、GH2の後に使用していたGX1にはこの機能がついておらず、「バリアングル液晶さえ使えれば言うこと無しの機種なのに……」と悔やんでいました。取材時には人ごみの中からカメラだけを上に持ち上げ対象物を撮影しなければならない状況が多いので、非常に重宝する機能なのです。


グルグルとまわしてみます。


液晶モニターになりました。


また、液晶モニターを操作する際のボタンの仕様も変更されておりダイヤル式になっていて、キヤノンのカメラっぽい感じに。独立したボタンによる操作に慣れていると最初はとまどいますが、慣れると違和感はなくなってきます。


赤いムービー撮影開始ボタンの位置もGH2やGX1とは大きく位置が異なります。GH2やGX1ではシャッターボタンのすぐ近くに設置されていたのですが、GH3では液晶モニターの上にあります。この位置ならシャッターボタンとの押し間違いもありません。


位置的に親指によって操作するのですが、撮影体勢に入っていながらでもスムーズにボタンが押せます。また、目に見える位置にあるので液晶モニターで撮影画面を確認しながら押せるのはグッド。


ダイヤルはGH2、GX1と比べると一回り大きくなっています。その分、回しやすくなっていて、また回したときに「カチカチ」っとした感触が返ってくるので操作感は向上しているように感じました。


ホワイトバランス、ISO、露出を設定するボタンはシャッターボタン近くに配置されています。設定変更からシャッターボタンと指の動きをスムーズにすることができるので、ストレスなく撮影ができます。


モードダイヤルです。感触はちょっと硬いですが、なじんでくるともう少し柔らかくなりそう。iA(インテリジェントオート)は見分けがつきやすいように、赤などの色を採用して欲しかったかも。


なお、このダイヤルを左からGH2、GH3、GX1と並べて比べてみました。GH3は高さがあり、4段式で全てギザギザになっているため、操作しやすくなっています。また、ギザギザ部分も大きめで引っかかりやすくなっています。


右側面にはリモート端子とカードスロット。SDカードが1枚だけ入るシングルスロットで、動画の撮影なども兼ねることが多いため、2枚は入れたかったところですが、大容量のSDカードを使えばOK。


上がGH2、下がGH3です。カード扉の大きさがGH3では一回り大きくなっていて、開閉がスムーズに行えます。


また、GX1ではカードとバッテリーを入れる場所が一緒になっており、そのためSDカードを取りだそうとしたら間違えてバッテリーを外してしまったなんてことがありますが、このような間違いも無くなるというわけです。


さらに、二人体勢で取材しているときは、記事作成を行う人にSDカードを抜いて渡すことがしばしばありますが、その場合も非常にスムーズに行えます。指でカバーを開け……


サッと取りだして渡せるのです。これがGX1のように下部から取り出す場合は、そうもいきません。


背面に向かって左側には再生ボタン、またファンクションボタンは全部で5つあるので、よく使う機能を一発で呼び出しやすくなっています。


その上にはGH2と同じくドライブモードダイヤル。


こちらはGH2のドライブモードダイヤルですが、よーく見るとAF/AE LOCKボタンが一緒に設置されています。この場合、カバンの中に入れている間にボタンが操作されてしまい「あれ、オートフォーカスが効かない!なぜだ、壊れたか?!」と焦ってしまい、よく見るとダイヤルが「MF」にずれていてマニュアルフォーカスになっていただけだった、ということも多かったのですが……


GH3ではAF/AE LOCKボタンが背面についているため、そもそもボタンが勝手に操作されてしまうこともあまり無さそうで、例えあったとしてもすぐに目につく位置にあるので気付くのも早くなります。以前の位置だと、完全に盲点になってしまっていたので、これは地味ながらも良い改善。


また、左がGH2、右がGH3なのですが、見ての通りGH3の方がダイヤルが高くなっており、細かい部分ですが操作性も良く感じられました。


左側面にはマイク端子、ヘッドホン端子、HDMI端子&AV OUT/DIGITAL端子が配置。


底面部はこんな感じ。


バッテリーカバーはよく見ると以前のスライド式から少し回転させてスライドさせる方式に。GH2のときには時々あった、なぜかカバンから出し入れする際にどこかに触れてしまって勝手に開いてしまう、ということも防げそうです。


パカッとオープン。


充電していたバッテリーを入れて使用してみます。


まずは時計の設定から。


液晶パネルのタッチ操作により、設定していきます。操作性は良く、タッチした部分の反応も良いので、特に問題ありません。


フラッシュを出してみました。


GH3では電源がONになっていないと、フラッシュが出せないようになっています。


これまでのGH2やGX1では電源がOFFの状態でもフラッシュを出すことが可能で、カバンから出す際にボタンに触れて意図せずフラッシュが出てきたりして、困ることも多かったのですが、GH3ではそのような心配がないため、快適に持ち運びができそうです。


実際に持ってみました。


細かいところですが、左側面にもラバーグリップが使用されているためグリップ感が向上して感じられます。長時間の撮影時の疲労にはこうした細かい箇所の蓄積が大きな結果となって表れてくるため、重要なポイントです。


レンズをズームさせるときはこのように左手を使用するのですが、硬すぎることもなく柔らかすぎることもなく、スムーズに行えました。


バリアングル液晶を使って撮影している場面。GX1では上に持ち上げて感覚に頼って撮ることしかできませんでしたが、これだと液晶を見ながらピントを合わせたり構図を取ったりできるので、非常に便利。


上からだけでなく下からの撮影も、もちろんバッチリ。


というわけで、この週末の土日を利用して、実際の撮影具合を確かめ、さらに記事化予定です。

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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