取材

恐竜の化石や初音ミクと出会ったカナダでの驚きの体験の数々


新しい国に入ると新しい発見があって驚きます。これがカナダだと新しい大陸にもなるので、驚いてばかりの毎日でした。カナダから始まってアメリカとも共通しているのですが、今までの場所とは違います。きっと南米まで続くでしょうから、覚えていかないといけません。カルガリーでみかけたチャイナタウンでは、そこに置かれている日本製品の初音ミクフィギュアまで含めて驚きました。しかし、カナダで一番驚いたのはホームステイした先で恐竜の化石が出てきたことです。現地の生活を体感できるのも、自転車旅行ならではの経験です。

こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。カナダでもたくさん発見したのでまとめました。これだから旅は止められません。

カナダドルとアメリカドルはほぼ1対1で、「最近の円高は……」というニュースから旅もやり易いと楽観していました。2008年からカナダドルもアメリカドルと同様に1ドル当たり20円は下がっています。でも、カナダの物価は高すぎました。

カナダの通貨、カナダドル


一方のアメリカは確かに円高で日本より物価が安くなっています。ただ、カナダは日本より物価が高い感じで、スーパーでの買出しも悩まされました。他の国なら何とかなる精肉やチーズも高すぎて買えません。こんな状況下で役に立っていたのが……

日本でいう100円ショップのドルショップ。食品もあるので、まとめて買物をしていました。それにしても、このネーミングセンス……。


こういったものが1カナダドル(約80円)で手に入ったので、何とか旅ができました。


カナダはこれまでに旅した国の中では珍しい、消費税が外税の形でした。今の日本では商品の金額に税金が含まれていて、値札に「100円」と書かれていれば100円の支払いで大丈夫です。でも、カナダのブリティッシュ・コロンビア州の場合、「1.00$」の値札だと1.12$を払わないといけません。これがアルバータ州だと1.05$になってしまうのも驚きです。日本の関東と九州では税率が違うようなものですから……。ちなみに、生活に欠かせない生鮮食料品には消費税がかかっていません。

ファストフード店で5カナダドルのセットを頼んだら60セントの消費税がかかります。ブリティッシュ・コロンビア州だと消費税は12%、アルバータ州だと消費税は5%です。


生鮮食料品は消費税がかかりません。ただし嗜好品であるお菓子や炭酸飲料には課税されます。


お金に関しては海外キャッシングのATMで1回ごとに手数料を取られて困りました。ヨーロッパやアフリカでは手数料は気にせず、好きなときに好きなだけ引き落としができていたので……。

◆ファストフード

もちろんのことですが、カナダにもマクドナルドがあります


でも、看板をよくみるとMの中にカナダの国旗にもあるカエデの葉。アメリカ資本であるマクドナルドの、カナダ人に対するパフォーマンスでしょうか?アメリカ人がカナダとアメリカを間違えない為にだったら面白いのですが……。


A&Wのハンバーガーが2つで4カナダドル。バンクーバーでお世話になったヨシさんにクーポン券を頂いて、A&Wばかり使っていました。カナダのファストフードも、セットだと7、8カナダドルはしてしまいます。


とある店舗のおばちゃんオーナーが「バンクーバーから走ってきたの、じゃあここはサービスするわ」とご馳走してくれました。おばちゃんの勢いは世界共通です。「寒かったでしょ」と入れてくれたコーヒーの温かさといったらありません。ありがとうございました。



プーティン」という、フライドポテトにソースをかけてチーズがとろけた独特のファストフードがカナダにはあります。


熱々のフライドポテトにトロトロのチーズが合っていました


◆ガソリンスタンド

カナダにはアメリカ資本に負けない地元資本のガソリンスタンドがありました。日本でいうとエネオスや出光など、世界各国でシェルやBPといった石油メジャーと対抗しているガソリンスタンドにはしびれます。


カナダのガソリンスタンドではテイクアウトが充実していてジュースやコーヒーをカップで飲めます。初めて試したときに「どれでも1カナダドルだよ」と聞いたので、一番大きな52オンスを選んでみました。超巨大。


そして、セブンイレブンのガソリンスタンド。タイやデンマークではガソリンスタンドとセブンイレブンは別々でしたが、カナダではセブンイレブンがガソリンも販売していてました。アメリカでも見かけます。


砂や薪を販売しているのもお国柄


こちらが日本と同じようなコンビニの店舗。カナダのスーパーマーケットは大きくて歩き回るのも大変ですから、こうした小型店舗も助かります。ジュースを1本買うなら、スーパーマーケットと変わりません。お得な価格設定があったり、2つ買うと安くなったりします。


街に入る前の標識でセブンイレブンを確認。Revelstokeという7000人規模の小さな町にもありました。


◆チャイナタウン

前の記事のバンフから進んで、冬季五輪も行われたことのあるカルガリーに到着しました。バンクーバーでは観光もしなかったので、カルガリーでは街を歩いてみました。そこで見かけるのは白人だけではないアジア系、インド系、アラブ系、黒人といった顔に移民国家としてのカナダを実感できます。中心街の北側のチャイナタウンはアジアの雰囲気でした。

カルガリーのシンボルであるカルガリータワー


祝日のために閑散としていたメインストリート


アメリカ大陸のスケールのままに建てられた巨大高層ビル群


一面がガラス張りの巨大高層ビル


こうしたカルガリーの中心街の北側に、チャイナタウンが存在しています。


どうみても中国様式の建物


ストリートの表記も英語と漢字です


街灯のイラストにパンダ


漢字とアルファベットが並ぶチャイナタウンのお店


スーパーマーケットやレストランが営業していました


チャイナタウンにあるモールの内部


なんとここで、巡音ルカと初音ミクのフィギュアを発見。


日本語表記のキーホルダーも置いてありました。漫画やアニメといったキャラクターから商品を作り出せるのも日本の強みですね。


カナダにはカルガリーだけでなく、バンクーバー、トロント、モントリオールにもチャイナタウンがあります。カナダにとって欠かせない中国系移民の存在ですが、よく思っていない人もいるらしく、カルガリーではすれ違った若者から「Fuck」と言われて唖然としました。日本人を嫌っているのか、中国人を嫌っているのか、アジア人を嫌っているのか。

◆ホームステイ


走っていると、「こんなにも風が強かったら進まないんじゃない。カウチサーフィンしているんだけど、家でゆっくりしていったらどう?」と地元の人に誘われました。アメリカ国境を目指していたのですが、向かい風が厳しくスピードが出ません。前日は雪まで降って、朝は凍った靴紐をお湯で解凍しました。これ以上頑張っても、何も良いことはなさそうなので、彼女の誘いに乗りました。

誘ってくれたローリーは「あなたと同じくらいの息子がいるわ」と言うから実家の母と同じくらいでしょう。それにも関わらずパワフルな人でした。


カウチサーフィンとはホームステイをしたい旅人と旅人を受け入れたいホストが集まるサイトです。ローリーも「旅人を迎えることで、ここに居ながら世界を見ることができる」と参加していて「これまでにドイツ人やフランス人が泊まっていったわ」と話してくれました。収穫の時期と重なってバタバタとしていましたが、1泊お世話になりました。家の庭でトマトやポテトといった野菜を育てています。

自家製のピクロスやジャムの瓶が並ぶ棚。


こちらはトマトソース。


畑には様々なハーブもあって、いい香りがしてました。


ポテトの味でシャリっとしていた作物。


部屋は収穫済みのハーブでいっぱい。


この花をお茶にして出してくれました。


少し離れたガレージも見せてもらいました。大きなのこぎりに「ローリー」と書かれた名前のたくましさといったら。電動の糸鋸盤や据置の切断機とかあって、どんな作業でもこなさせそうです。いつか自分も自転車に特化したこういう場所を作りたい!

たくさんの工具は男が憧れる作業場です。


ステンドグラスの製作途中。


大きなタンクを二つに切って水槽を作っていました。


こうしていろんな物が飛び込んでくるホームステイですが、一番驚いたのが恐竜の化石でした。「そこらへんに落ちていた」というのもカナダクオリティなんでしょう。

ずっしりと重い恐竜の化石。


骨の中は空洞。


ぶつぶつしているのは、恐竜の皮膚だそうです。


少し辺りを散歩しました。

何も無い場所なのですが……


カナダの大きさを体感できます。


遠くの小さな粒々も、一つ一つは巨大な牧草ロール。


本当に北の国から。とても寒かったので、分厚い生地のコートを貸してもらいました。


夕焼けが空を真っ赤に染め上げます。


夕方の時点で気温は0度。夜は氷点下になっていたでしょう。


だけど、ローリーの家には暖房システムがあったので、ぐっすり眠れました。


本体は地下にあって、リビングにあるこの通気口から熱が伝わってきます。


定職で生活しつつ、ここまでの趣味があれば毎日が充実していそうです。ローリーの熱い生き方に旅を終えた後を重ねて、いろいろ考えさせられました。何かと無駄の多いチャリダーの旅ですが、この出会いが加わって貴重な体験ができました。現地の生活に限りなく近づけるチャリダーの旅は最高です。

すぐにアメリカに入ります。アメリカの驚きはカナダの比ではありませんでした。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
)

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
アメリカ大陸の巨大なスケールに心を奪われるカナディアンロッキーを越えてみた - GIGAZINE

格安航空券もネットで国際競争の時代、海外サイト利用でバンクーバーまで飛んでみた - GIGAZINE

世界一周に必要な自転車とキャンプ用品にとことんこだわってみました - GIGAZINE

五千年の歴史が物語る想像を超える驚きの数々、話題となった箒清掃車も走った中国びっくりコレクション - GIGAZINE

ウォッカだけではない昔はソビエト連邦だった国々の共通点を集めてみました - GIGAZINE

in 取材, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.