違法ダウンロード刑事罰化の驚くべきQ&Aを文化庁がネット上で公開中

By renatesol

著作権制度の解説資料として文化庁が公式サイト上にて「違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A」と「違法ダウンロードが罰則の対象となることについて知っておきたいこと(子ども用)」というPDFファイルを公開しており、かなり参考になる記述が見受けられます。

文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 著作権制度の解説資料 | 違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/index.html


まずは違法ダウンロードの定義を示した図


特に「子ども用」は非常に分かりやすく書かれており、例えばQ3の「CDやDVDとして売られている音楽や映画と違って、テレビの番組は無料で見ることができますが、このように無料で放送されているテレビの番組の海賊版をダウンロードする行為も刑罰の対象になるのでしょうか?」という質問については「ドラマなどのテレビ番組は無料で放送されているため、刑罰の対象にはなりません」ということで、以下のように回答しています。

ドラマなどのテレビ番組は無料で放送されているため、刑罰の対象にはなりません。ただし、テレビ番組であっても、DVDとして正規に売られているようなものについては、その番組の海賊版を、海賊版だと知りながらダウンロードすると刑罰の対象となります。


秀逸なのがQ4で、「海賊版の音楽や映画をダウンロードしないように気をつけたいのですが、どうすれば海賊版ではないと分かるのでしょうか?」ということで、なんと「ホームページに「エルマーク」がついていれば、安心してダウンロードできます」ということで以下のように回答しています。

海賊版ではない音楽や映画かどうかを知るには、音楽や映画がのっているホームページに「エルマーク」というマークがついているかどうかを確認する方法があります。「エルマーク」は次のようなマークです。ホームページに「エルマーク」がついていれば、安心してダウンロードできますので、参考にしてください。


これが「エルマーク」、2008年2月19日に社団法人日本レコード協会が発表したモノです。


さらにここからがすさまじい回答になっており、例えばQ6では「友達から送られたメールについている海賊版の音楽や映画を自分のパソコンにコピーすると刑罰の対象となるのですか?」という素朴な疑問に対し、「違法ではなく、刑罰の対象とはなりません」という驚きの回答が以下のようにされています。

違法ではなく、刑罰の対象とはなりません。

違法ダウンロードの「ダウンロード」とは、音楽や映画の海賊版について、ホームページ上にあるものを、インターネットを通じてダウンロードすることです。

メールで送られてきた海賊版を自分のパソコンにコピーする場合は、ホームページ上にあるものをインターネットを通じてダウンロードする場合に当たりません。


確かにメールボックスに勝手に送信されたものを受信するのは、自分の意志で違法と分かっていながらダウンロードする行為ではないので、一理あるのかもしれませんが、ここまではっきり明言するというのはなかなか意外な展開です。

そしてラストのQ7「個人で楽しむためにホームページ上にある写真や漫画を自分のパソコンにコピーすると刑罰の対象になるのですか?」については、「違法ダウンロードの「ダウンロード」とは、音楽の場合のように録音することや、映画の場合のように録画することをいいます」ということで、以下のような驚くべき解釈による回答が展開されています。

個人で楽しむ場合は違法ではなく、刑罰の対象にはなりません。

違法ダウンロードの「ダウンロード」とは、音楽の場合のように録音することや、映画の場合のように録画することをいいます。

写真や漫画を自分が見るためにパソコンにコピーすることは、録音や録画に当たりません。


ほかにも、大人用のもうひとつのPDFファイル内では、YouTubeなどのサイトを見た際のキャッシュは「違法ではなく、刑罰の対象とはなりません」と回答し、「個人で楽しむためにインターネット上の画像ファイルをダウンロードしたり、テキストをコピー&ペーストしたりする行為は刑罰の対象になるのでしょうか」については「私的使用に留まる限りは違法ではなく、刑罰の対象とはなりません」「違法ダウンロードでいう「ダウンロード」は、デジタル方式の「録音又は録画」であり、音楽や映画が想定されています。画像ファイルのダウンロードやテキストのコピー&ペーストは「録音又は録画」に該当しません」、そして「違法ダウンロードを刑事罰化することにより、インターネットを利用する行為が不当に制限されてしまうのではないでしょうか」という質問については「これを受け、警察は捜査権の濫用につながらないよう配慮するとともに、関係者である権利者団体は、仮に告訴を行うのであれば、事前に然るべき警告を行うなどの配慮が求められると考えられます」としています。

なお、これらはあくまでも文化庁による解釈であって、実際には運用を行う警察・検察、そして最終的な判断は裁判所が下すことになるため、実際に誰かが捕まるまでは、このような大胆な解釈が本当に通用するかどうかはまったくもって不明です。

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