レビュー

ソニーが作った変形・合体して3つの長さで使える三脚「VCT-MP1」レビュー


歌手が使用するマイクスタンドっぽいユニークな形状でカメラを支えるソニー製の三脚「VCT-MP1(直販税込み1万8711円)」は一般的な三脚より軽量でありながら一脚よりは安定性が高い、という点がウリの製品。重い三脚を持ち歩きたくないけれども、望遠で撮影をする機会が多い場合に便利そうなので、実機を借りて使い勝手を試してみることにしました。なお、同社によるこの製品の呼称は「マルチポット」となっていますが、短いとはいえ脚が3本付いているので、記事中では「三脚」として扱うことにしています。

◆フォトレビュー

収納時のサイズは約58.5センチ。


最大で約1メートル53センチまで伸ばすことができます。


ちなみに、一般的な三脚は以下のようになっており、安定性が高い変わりに重量が増加しがちです。


「VCT-MP1」は実測で約923グラム。


一方、同じくらいの長さの三脚は1869グラムと2倍以上の重量があります。


時計回りに脚をまわすとロックがゆるんで無段階に長さが調節可能になり、反時計回りに回すとロックがかかって好みの長さで固定できます。


脚の上部はスポンジのような素材で覆われており、握った際に滑りにくくなっています。


雲台(カメラを乗せる部分)はこんな感じ。


脇にあるネジをまわすと……。


台の角度を自由に変えられるようになります。この部分はフィギュアの関節などで使われているボールジョイントと同じ構造になっており、あらゆる方向にカメラを向けることが可能です。


カメラを取り付けるネジはこうなっています。


レバーを回すと、台ごとはずすことが可能。


カメラにはコインやカギを使ってネジを回して取り付けます。


実際にビデオカメラを取り付けてみるとこうなります。


デジタル一眼レフカメラも問題なく乗せられます。


脚の部分はミニチュア版の三脚っぽくなっています。なお、以下の写真は一番狭く脚を開いた状態のものです。


スライダーをズラすことで角度を3段階で調節可能。


レベル2の開脚はこれくらいの広さ。


3まで開くとこんな感じ。


さらに、先端を時計回りにねじることで脚を伸ばせます。


最長まで伸ばすとこうなります。


3本脚の部分は、ネジで上部と固定されているので反時計回りにまわすと外せます。


本体についているゴム製の脚を取り外して……。


先端に取り付けると……。


一脚としても使えます。


この状態の重量は約567グラム。


雲台を下部のパーツと合体させると、コンパクト三脚にもなります。


この状態の重さは約502グラムです。


◆実際に撮影してみた

三脚を使用する用途は長時間カメラを一方向に向けて固定しておくため、というのはもちろんのこと、手ブレを防止するのも重要な目的のひとつ。という訳で「VCT-MP1」を使って撮影を行なった場合は手持ちと比べてどれくらい安定した映像が撮れるのかを確かめてみた結果は以下の通りです。

河原にカメラを置いて実験。


ただ三脚を置いておくだけだと風の影響でカメラがユラユラと揺れてしまうので、軽く手で支えつつカメラの重量は三脚にあずける形で撮影をしました。


まずは、一番映像が安定する広角で試してところほとんど揺れを感じることなく安定した映像が撮れました。なお、以下のブレをチェックするテストは全てカメラ本体の手ブレ補正はオフにして行なっています。

ソニー製三脚「VCT-MP1」の安定性を試す‐広角編 - YouTube


光学10倍の最大望遠で撮影した場合はやや揺れが発生してしまっていますが、観賞に堪えるレベルの映像になっています。

ソニー製三脚「VCT-MP1」の安定性を試す‐望遠編 - YouTube


ちなみに、三脚を使わずに手持ちで最大望遠の撮影を行なうと終始映像がブルブルと振動してとても見ていられない映像になる、という例は以下で見られます。

ムービーを三脚なしで撮影すると手ぶれが発生する、という例 - YouTube


三脚を上下逆さまに持てば地面スレスレをカメラが移動していく超ローアングル撮影もラクラク行なえます。


実際にローアングルで撮影するとこんな映像が撮れる、という例は以下でチェックしてみてください。

ソニーがつくった三脚「VCT-MP1」でローアングル撮影を試してみた - YouTube


三脚をめいっぱい伸ばした状態で、空に向かって突き上げるようにして下を撮影すると3メートル近い高さからの俯瞰で撮影をすることが可能。


いつもより高い視点から見下ろすことで道行く人を傘のはるか上から映す、というように見慣れた風景をちょっと違った印象で撮影することもできます。

俯瞰映像をソニーがつくった三脚「VCT-MP1」を使って撮ってみた - YouTube


なお、ローアングルや俯瞰は一般的な三脚を使っても撮影できますが3本の脚をまとめて握らなければいけないので取り回しがしづらくなってしまうのが欠点です。

「VCT-MP1」はイベント撮影や運動会、旅行先などでいろいろな場所を動き周りながら望遠を使って撮影する機会が多いときに使い勝手が良さそうなので、そういったシチュエーションで撮影をする予定がある人はチェックしてみてください。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
カメラを安定して持ち歩きつつも素早く構えるためのスリングベルト「RS-Sport」 - GIGAZINE

一眼レフカメラをベルトなどに装着して持ち歩ける「Capture Camera Clip System」 - GIGAZINE

長さ調節がスムーズかつラクチンなカメラ用ストラップを使ってみました - GIGAZINE

レンズ5本×カメラ3台が収納可能なプロ仕様カメラバッグ「Skyborne」レビュー - GIGAZINE

iPhoneにシャッターボタンや三脚用穴を追加するフィルムカメラっぽいケース「GIZMON iCA」 - GIGAZINE

in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.