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少女を性奴隷、少年を戦闘兵に、ソーシャルで告発する「KONY 2012」とは?


現時点で既にYouTube上で7500万回・Vimeo上で1670万回、合計9000万回以上再生されている「KONY 2012」というムービーはその中身や手法に対する賛否両論が主に英語圏を中心にして起きています。

KONY 2012 - YouTube


このムービー自体はその名の通りJoseph Kony(ジョゼフ・コニー)という名の人物を有名にすることを主目的としています。なぜ有名にしようとしているかというと、まずジョゼフ・コニー(自称「ウガンダの預言者」)はLRA(神の抵抗軍)というウガンダ北部地域と南スーダンの一部などを中心にして活動している反政府武装勢力の指導者であり、自らを「霊媒」であると主張、自分だけに聞こえる霊の声に従い、「十戒」とアチョリの伝統に基づく神政政権の樹立を掲げて戦闘を30年近く続け、戦闘員の85%は11歳から15歳の誘拐した少年少女となっており、少年兵の場合は自分の両親の殺害や抵抗する者の耳・鼻・唇などの切除を強要され、少女の場合は指揮官たちの報酬として性的奴隷にさせられ、妊娠して生まれた子どももまたこのLRAの兵士にさせられる、という状態が続いているため。

実際に国際刑事裁判所によって2006年に「人道に対する罪」で逮捕状が出ていますが、いまだに逮捕されず、野放しの状態。コニーの妻は誘拐した少女で27人から50人ほどいると見られ、今もなお子どもの誘拐が続いており、この事態を告発する社会運動を広めるために作られたのが「KONY 2012」です。

KONY 2012 (日本語字幕) 1 - YouTube


KONY 2012 (日本語字幕) 2 - YouTube


このムービーの前半10分ぐらいまでは延々と本題に入る前の下ごしらえという感じで、本質に迫り始めるのは10分46秒あたりから。

なぜって、実際にコニーはちょうどギャビンのような子供を誘拐してるから。


26年もの間、コニーは彼の賊軍群LRAのために子供を誘拐し続けている。


女の子たちを性的に搾取し、


男の子たちを小児軍人に仕立て上げている


人々の顔を切り裂くよう子供たちに仕向け、


自分の両親を強制的に殺させている。


これは、ほんの少しの子供たちに起きている事じゃない。


3万人を超える子供たちで起きている。


彼は国際刑事裁判所の検察長官。


世界中の凶悪犯罪者を見つけ出し、逮捕する事が役割となった。


多くの戦争首謀者、殺人者、そして独裁者が世界中に居るが、


コニーの犯した罪によって、彼は裁判所のリストの一番上になった。


「コニーはICCによって一番に指名された人物なのだ。


そして一般市民に対して行われた戦争犯罪、


殺人、性的搾取、レイプ、誘拐、


どうやってコニーを捕まえるか計画が必要だ。


コニーを止めなければ行けないのは実に明らかです。


問題なのは、99%の人々は、彼が誰なのか知らないってこと。


もし彼らが知っていたら、コニーはずいぶん前に止められていたはず。


私と友人達がウガンダから戻ってきたとき、


もし政府が知っていたら、きっと政府は彼を止めるに違いないと思っていた。


でも、私たちが話したワシントンの誰もがこう言った。


アメリカがこの事に介入する理由は何も無い。


アメリカの国防上、あるいは、経済的利益が無いような紛争に対しては。


政府も、共和党も、民主党も、オバマも、ブッシュもクリントンも関係ない。


重要度がそれほど高いとは認識されていないから。


私たちは、始めた。


もう、どこかの機関や政府が止めに入るのを待っている訳にはいかないから、


自分たちの時間と、才能と、資金で。


学校を再建しました。


子供たちにしてあげられる最高のことは、彼らが独立できるようにしてあげること。


それは、教育を提供することです。


仕事を作り出しました。


多くの希望を失った命を見てきましたが、


今では希望を持っています。


そして、早期警告ラジオネットワークを戦争の前線に設置し、


賊軍の攻撃から村々を守っています。


8000マイルは(約12800km)離れた地の紛争最前線で起きている事を知ることができます。


これらは全て、若者たちの軍によって資金調達されました。


彼らは、全ての人類の価値という彼らの信念に対して資金を投じました。


彼らは、手持ちの少ないお金から、毎月数ドルを寄付しました。


そのプログラムの名前はトライ


そして、小さい事でも束に成れば、大きな違いを生み出せると証明しました。


そしてその結果、見えなかったものが見えるようになり、


私たちは子供たちを見つけました


彼らが泣くのを聞きました


この戦争は終わらせなければならない。


私たちは止めない。


私たちは恐れない。


私たちは戦う。


そして、何百人も何千人もの人とともに、


ワシントンDCに戻り、下院議員や上院議員に会いました。


一人ひとりに。


共和党、民主党の両党とも、そして、双方とも私たちに賛同してくれました。


このアフリカの子供たちと家族は、ワシントンの政策決定者からは


全く見えていないという事に気がついたのです。


そして、彼らのことを明るみにしようと決めたのです。


そして、私が言われた事は、起こりえないことでした。


それが突然、可能になったのです。


下院議会での政策上の助成によって、


小規模のアメリカ軍を中央アフリカへ派遣し、


地域軍を支援して、


ヨセフ コニーを戦地から退けるよう


指示を出しました。バラク オバマ


ホワイトハウスからの手紙で、驚くべき発表が出されました。


アメリカ大統領の決定は、アメリカ軍が


助言と支援を通じて、


アメリカ人を戦闘に投入する事無く、地域の国々を助け、


脅威に終止符を打つ、という約束をするものでした。


そしてそれは投入する価値のあるものでした。


自分たちには出来ないだろうと思っていました。


そして、それが出来ると分かって、圧倒されています。


8年の月日をかけ、政府は私たちを聞き入れてくれました。


2011年10月、100人のアドバイザーが中央アフリカに派遣されました。


コニーを逮捕し、LRAを止めようとするウガンダ軍を援助するために。


アメリカがこうした行動をとるのは歴史上初めての事です。


なぜなら、人々が望んだから。


自衛のためではなく、それが正しい事だから。


中央アフリカからの高周波ラジオレポート 日付:2011年12月2日


逃げ出して来た14歳の男児によると、ヨセフ コニーは、アメリカがLRAを阻止しようとしている事実を認識し、


逮捕を逃れる為に、彼の戦略を変更するようであり、


強大な軍事力が後ろ盾に回っているようである。


私たちはここまでやってきました。


でもまだ、コニーはそこにいます。


彼は、最近戦略を変えてきました。


逮捕するのは更に難しくなりました。


国際支援は、いつ撤退するのかも分かりません。


もし、私たちが活動するのを止めたら、


もし、私たちが成功しなかったら、


彼は、軍の数を増やすでしょう。


人々は忘れてしまうから、思い出させないと。


人類史のいくつかは、振り返るのが非常につらい。


正義について聞くとき、


思いをかけるけれども


でも、どうして良いか分からなかった。


ほとんどの場合、


何もしてこなかった。


でも、もしそれを変えるのだったら、


どこかで始めなきゃならない。


だから、ここから始めよう。


ヨセフ コニーから。


なぜなら、どうしたら良いか分かっているから。


こうすれば良いんだ。


準備はいい?


コニーを今年中に逮捕する為に、


ウガンダ軍は彼を見つけなければならない。


彼を見つけるためには、


テクノロジーとジャングルの中で彼を追跡できる訓練が軍に必要です。


そこに、アメリカ軍が助言しています。


そして、アメリカ軍の助言者をそこに居させるためには、


アメリカ政府が配置しなければなりません。


でも、政府はコニーを逮捕できると考えている人々のことを信じていません。


政府はそれを実施しました。


逮捕できると信じている人にとって、彼らは知らねばなりません。コニーの名前が至る所にあるという事で、知らしめるのです。


これは夢です。


コニーが逮捕された事を世界が知ること。


最大の問題があるんだ。


何だか知りたい?


うん。


誰も彼が誰なんだか知らないんだ。


でも、僕は知ってる。


だって、今ここで彼の写真を見てるもん。


彼は有名じゃないよ。


隠れているんだ、ヨセフ コニーは見えざるものなんだよ。


こうやって、彼を「見えるようにする」。


ヨセフ コニーを「誰でも知っている名前」にする。


彼を賞賛する為じゃない。


彼の犯罪を明るみにするために。


今年、それを始める。


2012


20人の文化人と12人の政治家に対して


彼らのもつ力を良い事に使ってもらう。


20人の文化人から始めよう。


セレブやストリート、億万長者は大きな声を持ってる。


そして、彼らが話す事はあっという間に広がる。


私は、戦争犯罪者が私のような名声を楽しめるよう告発したいね、


それが私たちの目的。名前に光を当てて輝かせるんだ。


コニーの名前を知らしめるのがゴールだとしたら、


有名人は仲間に入るべきだ。


20人の最も広く影響を及ぼせる文化人をターゲットにしている。


コニーについて話してもらうために。


コニーを有名にするために。


そして、政治家に向かう。


コニー逮捕に権限を持つ政治家たちに。


彼らがアメリカ軍アドバイザーを持続させるか撤退させるか決める。


だから、選挙の年である今年に、彼らに思い出させる必要がある。


紛争もそれをどう呼ぶかも、


どちらの側にいるかは関係ない。


これは、皆が合意できる事なんだって。


もし上院/下院が25本の電話を受けたら、


それがどんな内容であっても、


それがいつであっても、


それは記録される。


もし何百何千の市民が私たちの政府に何か要求をしたら、


それは突如としてアメリカの国益となり、政府はその問題に対処するようになる。


12人の政治家を特定した。


コニーにまつわるゲームのルールを変える為に。


彼らを標的にするのだ。


私たちのウェブサイトから、簡単に彼らに対して直接訴えかけられるようにしている。


電話をかけ、


彼らに会い、


彼らの注目を集めよう。


もし、私の息子が誘拐されて、人殺しをさせられるとしたら、


それはニュースに書き立てられるだろう。


なので、コニーを世界的なニュースにするんだ。


毎日のように見かけるプロパガンダのように、


それが誰で何に注目すべきなのか。


多くの人が自分たちのアイデアをコミュニケートするのに力不足だと感じてるんだ。


彼らは、自分が大企業でもないし、


自分のマガジンを発行している訳でもニュース番組を持っている訳でもない。


何も言うことなんてないよ、ってね。


でも、僕がして来た事を見てよ。


たった一人の個人がインパクトを生み出せるって、


多くの人を力づけると思うんだよね。


正直言って、タネ明かしをしたいんだよね。


で、こう言うんだ、本当に簡単な事だよって。


外に出て行って、やってこい!


そして、これこそがまさに私たちがやろうとしている事。


私たちの文化のなかでの会話を変化させること。


人々にヨセフ コニーって誰かと問わせること。


何百何千ものポスターやステッカー、立て看板


フライヤー


そしてそれが、いまこうしている間に、


今日、


世界中の主要都市で貼られています。


何千ものコニー2012ブレスレットを作ったので、


みんなに付けて欲しいし、


それは今年限り。


一つ一つのブレスレットにID番号がついていて、


その番号を入力して、コニーをどうやって有名にするかっていうミッションを入力します。


自分の貼ったポスターを地理的にタグ付けして、どれくらいの影響力があるかを追跡できます。


必要なのは、アクションキットという箱に全て入っています。


ブレスレットは2つ。1つはあなた、もう一つは誰かにあげてね。


もし、命を救っているプログラムを金銭的に支援したいなら、


トライを通じて毎月数ドル寄付して下さい。


そうすれば、アクションキットは無料です。


コニーを有名にする為に、今日から始めよう。


でも、こうした活動の最高潮に達するのはこの日


4月20日


夜にまぎれて、


この日の日没に集まって、


全ての通りで、


全ての町で、


夜が開けるまでに、


賢く、完璧に、


残りの世界がベッドに入っている金曜の夜に、


何百何千のポスターを貼付けて、


全ての街角で正義を要求しよう。


いつも、ほんの一握りの人達で物事は決められてきました。


お金と権力と、


政府の優先事項とメディアの論調で指図されてきました。


彼らが市民の生命や機会を決定してきました。


でも、それよりも大きなものがあります。


世界の人々がお互いを見つめています。


そして、お互いを守ることができます。


システムをヒックリ返すってことです。


そして、全てがかわっていく。


私たちは新しい世界に生きている。Facebookの世界。


そのなかで、7億5千万人の人々がアイデアを共有し、


垣根を意識する事も無く、


世界コミュニティであり、アメリカよりも大きい。


ヨセフ コニーは20年ものあいだ、犯罪に手を染めている。


そして誰も気にしてこなかった。


でも、私たちは気にしている。


私たちは、歴史上の重要な時に差し掛かっている。


何をするか、何をしないか。


それは、これからの全ての世代に関わってくるでしょう。


ヨセフ コニーを逮捕する事は、


私たちが生きている世界に新しいルールがある事や、


テクノロジーが私たちの地球を一つにしている事、


私たちの友人の問題に対して働きかける事が出来ることを証明するでしょう。


最終的にヨセフ コニーを裁判にかける事が出来たら、


世界中が歓びに沸くでしょう。


私たちは、単に人類の歴史を学んでいるだけではありません。


私たちが形作っているのです。


私たちの願うより良い世界は近づいています。


それは私たちを待っています。


何ものも止める事は出来ません。


アイデアに勝るものはありません。


その時は来ています。


その時は、今です。


今すぐにできる3つの事があります。


1:あなたのサポートを記すため、誓いにサインをする


2:ブレスレットとアクションキットを手に入れる。


3:トライにサインアップして、毎月数ドルを寄付する。


そして、平和の軍に参加しよう。


そして、この映画をシェアしよう。


無料です。


全ては


KONY2012.comで見つけて下さい。


注目すべきはムービーの中身よりもむしろ、より多くの人に広めるわかりやすさのためにあえて単純明快さを追求した完成度の高さ、そして感情に訴えるための映像素材の編集の巧妙さ、さらにコニーを捕まえるためにどのようなアクションをネット上から現実世界に対して起こしていけばいいかというその計画と実行手段の用意周到さです。

日本に住んでいてもこの「KONY 2012」の中身や活動目的自体は共感しづらいものがあるかもしれないのですが、このプロジェクトを実行するために計画されたさまざまな仕組み・アプローチ・方法論は今後、日本においても同様の事例が起きた場合、あるいは同様の行動を起こして変革を促そうとする場合、かなり参考になるはずです。

・つづき
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in 動画,   Posted by darkhorse