知らなければ集中することができない「集中とは何か」と「集中を持続させる方法」

by massdistraction

「テスト前や大きな仕事の前になると部屋の掃除を始めてしまう」という現象、「あるある」と思った人は多いのではないでしょうか。自分もそうなので人のことを笑えないわけですが、コトノハで取られたアンケートでもその数は決して少なくないようです。これは目の前のことに集中できずに他のことをしてしまっているということ。

テストを「悪い点でもいいや」、仕事を「そこそこできているからいいだろう」と先送りし、「本当に集中しなければいけないときにはやるから」と自分に言い訳しているのかもしれませんが、そんな気持ちでだらだらやってきて、まさにその「集中しなければいけないとき」に対応可能なのでしょうか。「集中しろ!」と言われて集中できるのなら、その人は最初から集中できる人です。問題は、そうではない人が多いということです。

by mikede1973

しかし、いつまでも「だって集中できないし」と言い続けているわけにはいきません。幸いにも、世の中で何かを成し遂げた人たちの中には「自分たちがどのような方法で集中しているのか」を公開している人たちがいます。彼らの提示している方法はシンプルなものが多く、失敗したからとして何かを失うわけではないので、「集中できない自分とオサラバ!」と考えている人は、この記事を見て「じゃあ、後で読んでやってみよう」と思わず、今すぐに動き出して下さい。

なお、参考としたのは、意志の力について書かれた書籍「Willpower: Rediscovering the Greatest Human Strength」の著者であり、心理学者でもあるRoy F. Baumeisterさん、オンライン事務管理システム「Turbine」やIT関連企業を顧客とした代理店「articulate」のCEOを務めているMatthew Stibbeさん、フリーランスのジャーナリストであるFleur Brittenさんによる「集中」に関するテキストです。

Concentrate: habits for increased focus, concentration and productivity - Bad Language

How to Concentrate - Businessweek

Have we forgotten how to concentrate? - Times Online

この3人の意見に共通しているのは、集中とは「余分なものの排除」と「タスクへの注目」の2つが合わさったものであるということです。

「余分なものの排除」とはつまりマルチタスクをするな、ということ。具体的な事例だと「別の作業中だったがEメールが来たのでそちらの対応にまわった」というもの。社会人であれば珍しくないことですが、完全に余計なタスクによってメインのタスクが分断されています。Brittenさんによると、今のビジネスマンは62%が“Eメール中毒”状態にあって頻繁にメールのやり取りをするため、せいぜい集中して作業にかかれるのはメールの合間の3分間という状況に陥っているそうです。スタンフォード大学の研究者でも「マルチタスクが優れている」と考えている人はいません。

こういう時は「何分でやる」と決めた短い時間の中で先に処理してしまい、メインのタスクにゆっくりと集中するか、「それは夜の7時までにやっておくよ」と後回しにすることです。この場合、先送りにしたタスクももちろん後ほど処理する必要があります。いつまでも先送りにするのでは、状況は何ら改善しません。

by cseeman

そして、問題はいよいよどうやってタスクに集中するのか、という点です。健康に関する記事を書くライターのHarriet Griffeyさんは、人間をサボタージュや空想、気晴らしの天才だと評し、自分自身が最大の敵なのだと語っています。集中力がないという自覚がある人は、ちょっとだけのつもりで始めたゲームやWikipediaめぐり、過去記事めぐりで気付いたら1時間以上経っていたという経験をしているはず。

まずは、「もうあと5分だけ勉強しよう」「あと5分やったら休憩にしよう」という“5分ルール”を徹底すること。5分というとカップヌードルが伸びきらないぐらいの短い時間ですが、これを繰り返すことで意志力や自制心が鍛えられます。精神修練という点では、数独や記憶力ゲームが優れています。

また、適宜休憩を挟んで下さい。理想は45分の集中に対して15分の休憩です。集中すると脳はグルコース(ブドウ糖)を消費していき、やがて集中力を失ったり、誘惑へ抵抗しきれなくなってしまいます。ある程度までは休みを挟むか、何かを食べることでブドウ糖を摂取できれば集中力は回復します。ただし、このとき糖分が燃料として使えるようになるまでにだいたい15分ぐらいかかるので、45分に対して15分の休憩ということになっています。

それでも集中できない、という時には、いっそ「寝る」という選択もあります。これはぐっすり寝るというのではなくてうたた寝のことですが、だいたい20分ぐらいあれば脳は回復します。脳をリラックスさせるという意味ではスポーツや趣味に興じるのもアリなのですが、「テレビを見る」というのはダメです。

by Alexandra Guerson

これでもまだ集中できないという場合……それは意志の力が不足しています。「いつかは頑張る」と言っている人に「いつか」は訪れません。「いつか」というのは、いつも今この時のことを指しているのです。

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