メモ

毛髪から口元のヨダレまでリアルに再現した赤ちゃん人形「リボーン・ベイビーズ」


欧米で人気のある、リアルさを追求した赤ちゃんの人形が「Reborn babies(リボーン・ベイビーズ)」。髪の毛やまつげなどの毛髪だけでなく、血管もあり、さらには口元のヨダレまでも再現されています。

主に子を失った親たちから支持を受けているこの商品ですが、傷ついた親の心を癒す効果について、心理学者の間では意見が真っ二つに割れています。


リアルな赤ちゃん人形と暮らす人々の事例や、心理学者たちの意見などは以下から。Grieving women buy lifelike 'reborn baby' dolls to help them mourn their loss | Mail Online

「Reborn babies」は欧米で人気の出てきた赤ちゃんを模した人形で、人形の収集家から赤ちゃんを亡くした悲しみを癒そうとする親たちにまで広く好まれています。

モヘアで作られた毛髪や血管、つめやまつげ、さらには口角に残るよだれまでも再現されており、とてもリアルな出来栄えとなっています。

現在人形の製作を担当している英国人グラフィックデザイナーのNikki Hunnさんは、一番印象的な発注として、子どもを失った女性からの注文で一度に半ダースもの人形を製作した経験を挙げています。人形の所有者のほとんどは、自宅のゆりかごの中に人形を入れておくそうですが、一部の人たちは友人・知人のいない土地に人形を連れて行くこともあるようです。

Eve Hastyさん(57)はイギリスでこの人形を購入、Abbyという名前をつけて所有しています。彼女はかつて7歳の娘を白血病で亡くした経験があり、Abbyを見て娘のことを思い出したため、買うことを決意しました。彼女には息子と7歳の孫娘がいるため、漠然と「子ども」が恋しくて買ったというよりは、まさに亡くなった娘を人形に投影しているようです。彼女にとってAbbyは人形以上の存在だということで、「Abbyは病気になんてならないし、絶対に死なない。だから私はもう、そんな心配をせずにこの子と生きていけるんです」とも語っています。


子どもを亡くした親の心を慰める役割を担っている「Reborn babies」について、心理学者の間では賛成・反対と意見が真っ二つに割れています。反対派が書いた論文中に引用されたセラピストのIngrid Collinsさんの発言によると、「亡くなった子どもの喪に服す場合、人形を使っていったい何をしようというんでしょう?土に埋めるのでしょうか?人形をかわいがる余力があるのなら、その愛を今生きていて、保護を必要としている人たちに向けるべきではないでしょうか」ということで、人形を使った代償行為を痛烈に批判しています。

一方で、Sandra Wheatleyさんは、人形を活用することで子を失った親の悲しみを癒す助けになるとし、あまりにも長期に渡って人形が使われたりするのでなければ健全に作用すると語っています。

「Reborn babies」は子を失った親以外にも、さまざまな場面で導入されています。ある40代の女性は、結婚して子どもがほしいと思ったものの、養子を探しにいく暇もなかったため、本物の子ども代わりに購入。「服が小さくなって着られなくなったりしなくて合理的ね。ただ、もちろん自分で歩いたりしゃべったりはしないけど」とBBCのドキュメンタリー取材にあたって話しています。

パッケージ売りされている状態の「Reborn babies」。そのリアルさ故に、組み立て前だとややグロテスクにも見えます。


また、イギリスの老人ホームで暮らすある入居者の女性に「Reborn babies」を与えたところ、それ以前よりも態度が穏やかになり、攻撃性も減少したとのこと。

その一方で、「Reborn babies」があまりに精巧にできているが故に、アメリカやその他の地域で人形を本物の赤ちゃんを間違える事案が発生。一例として、車中のチャイルドシートに固定されていた人形を救出するために、警官が窓を破壊したという事件が挙げられています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
どう見てもホラー映画的な動きで人間を追い回す赤ちゃん型ロボット - GIGAZINE

素敵なダミ声で笑い続ける赤ちゃんのムービー - GIGAZINE

テレビに映ったお姉さんをマネして、卓越したダンスを披露する赤ちゃん - GIGAZINE

天使のように見える赤ちゃんが繰り広げる、神をも恐れぬ邪悪な6つの所業 - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.