2011年05月25日 11時25分09秒
主要国では異例、日本ダービーに出走予定の全馬がサンデーサイレンスの孫

by はのい
5月29日(日)に東京優駿(日本ダービー)が開催されます。3歳の牡馬・牝馬だけがその人生で1度だけ挑戦できるレースであり、競馬関係者であれば誰もが目指す最高の舞台でもあるレースなわけですが、今年、出走を予定している18頭の最終登録馬がすべてサンデーサイレンスの孫であることがわかりました。
優秀な種牡馬の子孫が大レースに集中するのは当然のことかもしれませんが、競馬主要国でこういった事態が発生するのは極めてまれなことです。
詳細は以下から。
JRAホームページ|今週の注目レース-東京優駿(日本ダービー)
ダービー全馬、サンデーサイレンスの孫対決 血統の偏り鮮明 主要競馬国でも異例 :日本経済新聞
東京優駿(日本ダービー)は競馬の3歳クラシック戦線(三冠路線)の中核レースで、今年であれば2008年に生まれた馬たちの中の頂点を決めるレースだと言えます。
現在、このレースへの出走を希望して最終登録している馬は22頭いるのですが、今年はこれがすべてサンデーサイレンスという一頭の種牡馬の孫という状態になっています。内訳は「父親の父親がサンデーサイレンス」というケースが18頭(ディープインパクト産駒5頭、ステイゴールド産駒3頭、アグネスタキオン産駒3頭、フジキセキ産駒2頭、ネオユニヴァース産駒2頭、ハーツクライ産駒2頭、マンハッタンカフェ産駒1頭)、「母親の父親がサンデーサイレンス」というケースが4頭(キングカメハメハ産駒2頭、タニノギムレット産駒1頭、チーフベアハート産駒1頭)。
サンデーサイレンスは1986年にアメリカで生まれた競走馬で、1989年のアメリカ三冠レースのうち2つを制覇するなどの活躍を見せました。しかし、父親のHaloこそリーディングサイアー(産駒の年間獲得賞金額がランキング第1位の種牡馬)に2度輝く馬だったものの、母親・Wishing Wellの父親にあたるUnderstandingが、このWishing Well以外に活躍馬を出していなかったことから、サンデーサイレンスは日本に輸入されて種牡馬生活を送ることに。
産駒が走る前は評価はあまり高くなかったサンデーサイレンスですが、いざ産駒が走ってみると非常に成績が良く、13年連続でリーディングサイアーになるというとんでもない活躍を見せることになりました。サンデーサイレンスは性欲が強く、200頭への種付けも苦にせずこなしたことで産駒が多かったというのも理由としてあげられるかもしれません。
2002年にサンデーサイレンスは亡くなっていますが、その影響力が強いというのはこのダービー出走予定馬すべてがサンデーサイレンスの孫であるという点でも明らかです。しかし、このサンデーサイレンスの系統に偏ることについて、野元記者は「近親交配の可能性も高まり、国産馬同士で強い馬をつくることが難しくなる恐れもある」と指摘しています。近親交配によって強い競走馬を生み出しつつも、やがては没落した馬産家マルセル・ブサックの事例は有名です(近親交配が失敗のきっかけであるという見方は誤りという指摘もある)。
日本ダービーと同じように「ダービー」の名を冠し、三冠レースを構成しているものとしてアメリカのケンタッキーダービーがありますが、5月7日に開催されたレースに出走した19頭のうち、父親が同じだったのは2組4頭だけだったそうです。
ちなみに、今年の日本ダービーのCMにはトウカイテイオーの映像が使われていますが、テイオー産駒がダービーにいないどころか、種牡馬としての後継馬すらいないというのは残念でなりませんね……
YouTube - 第58回日本ダービー トウカイテイオー
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