乗り物

フレームがぐるりと円を描いている自転車「The RoundTail」


自転車のフレームは普通三角形を描くような形をしていることが多いですが、その部分を円環状にしてしまった斬新なフレームの自転車が「The RoundTail」。

タイヤ部分と合わせて4つの円が用いられている不思議なデザインですが、見た目の奇抜さを狙っただけではなく、このフレームの形にしたことで得られる効果もちゃんとあるようです。


「The RoundTail bicycle」の詳細は以下から。Tortola Roundtail - A Bicycle Frame With A Twist - BikeRadar

Introducing RoundTail (TM), a revolutionary custom made bicycle frame that dramatically increases comfort.

20年来の自転車愛好家であり、小説家や起業家としての顔も持つLou Tortolaさんが、この新たな自転車のフレームのデザインを考案しました。フレームの設計については世界知的所有権機関にすでに登録されていて、アメリカとカナダでの意匠登録も完了しています。その他の国における特許保護については保留されている段階です。

これが「The RoundTail bicycle」。普通なら直線か、ゆるいカーブを描いたラインのフレームが多いですが、この自転車のフレームは円を描いています。


後輪を2つの輪ではさむような形状になっています。


この特徴的なフレームはそのデザイン性だけでなく、機能面の意味もあり、乗っている人に伝わる振動や揺れを従来のフレームよりも吸収しやすくなっているとのこと。

Tortolaさんの友人・知人は50代が中心で、彼らをサイクリングに誘っても体にかかる負担が大きいから無理だと断られるパターンが多かったため、乗っている人に衝撃が伝わりにくい自転車を作ろうと思ったのが開発のきっかけだったとか。


特にその効果を実感できるのは、トライアスロンのような競技に挑戦するスポーツマンや、自転車通勤をしている会社員など、長距離走行を必要とする場面で自転車に乗る人だということです。ということは、現在世界中を自転車で旅しているチャリダーマンにとっても魅力的な車体だということになるのかもしれません。

すでにコロラドにあるMicrobac Laboratoriesでの耐久実験をクリアしていて、従来のフレームに対して垂直方向の圧力に対しては10倍の耐久力があり、衝撃の吸収率は60倍とも言われているそうです。また、開発者のTortolaさんは、従来の直線で構成されたフレームよりも、空気抵抗が少ないのではないかとも推測しています。

プロトタイプは2011年4月7日~10日にかけて開催されたSan Diego Custom Bicycle Showでお披露目されました。

展示されている「The RoundTail」を見ている少年は極めてよいリアクションをしています。


写真を撮りまくる人もいるなど、注目度は上々。


製品化の時期や価格はいまだ明らかにされていませんが、マウンテンバイク仕様の車体とハイブリッドバージョンのものを今年9月に開催されるInterbike trade showで展示する準備をしていると語っています。

まだこの新たな形のフレームの実力についてすべてが明らかにされたわけではなさそうですが、完成度次第では自転車好きたちの新たな選択肢として話題をさらっていくことになりそうです。


プロトタイプの「The RoundTail bicycle」に試乗している様子は下記リンクから見ることができます。

YouTube - The Tortola ROUNDATAIL Bike Frame


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in 乗り物, Posted by darkhorse_log

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