メモ

身代金としてプレゼントを要求したり魔女だったり、世界各国のサンタクロースの言い伝え


東欧から西欧にかけてのサンタクロースの言い伝えが、かわいらしいイラスト入りで紹介されていました。

4世紀にギリシャの司祭ニコラが貧しい人々に施しをしていたという伝説が世界中に広がっていき、その過程で各地で類似した物語が作られ、国によって異なるサンタクロース像が作られていったということです。日本でよく知られている、白ヒゲのかっぷくがいいサンタクロースはアメリカで知られているもので、他の国ではもっといろいろなバリエーションがあるようです。


日本でよく知られているサンタクロースは子どもたちにプレゼントを配る優しいおじさんですが、各国の伝説を見ていくと、場合によっては子どもをさらったて身代金としてプレゼントを要求したり、魔女の姿をしてほうきで飛び回るサンタの伝説もあり、なかなか興味深いものとなっています。

世界各国のサンタクロースは以下から。A Look at Santas from Around the World | OnlyInfographic

1:Santa Claus(アメリカ)

陽気でふくよか、白いひげをたくわえ、赤と白の帽子と服に身を包み、黒いベルトを締めている……とくれば、日本でもおなじみのサンタクロースを連想する人も多いのではないでしょうか。このサンタクロース像は主にアメリカに広く浸透しているものです。

サンタクロースは妻のミス・クロースとおもちゃを魔法で作り出す妖精、そして9匹の空飛ぶトナカイと一緒に北極に暮らしています。サンタはよい子のリストを持っていて、毎年クリスマス前夜になると、えんとつをくぐって家の中に入り、よい子の枕元にはプレゼントを、悪い子の枕元には石炭を置いていくそうです。


2:Sinterklass and Black Peter(オランダ)

やせた男性で伝統的な白い司祭のローブを着ていて、赤い司教冠をかぶってつえを持っているのが、オランダのサンタクロースのイメージです。

サンタクロースはお手伝いのBlack Perterをつれていて、彼が持つカバンの中にはよい子のためのキャンディと煙突を掃除するためのほうきが入っていて、このほうきはわんぱくな子どもをぴしゃりと叩くためにも使われます。12月5日にサンタクロースは白い馬に乗ってやってきて、Black Peterが煙突をくぐってプレゼントを届けます。子どもたちはサンタクロースの馬のために、靴にニンジンの絵を描きます。また別の言い伝えでは、Black Peterは特に悪い子をさらって、罰としてスペインに置き去りにしてしまうというものまであり、日本でメジャーな言い伝えよりも悪い子に対するペナルティがかなり重いものとなっています。


3:Father Cristmas(EU全土)

ヨーロッパ全土で信じられているサンタクロースもまた、ふくよかで白いヒゲをたくまえた男性なのですが、大きく違うのは緑色の長いローブをまとっているところ。

ファーザー・クリスマスはフィンランド・ラップランドのKorvatunturi山に住んでいます。彼もまたこれまで紹介してきたサンタクロースたちと同じように、クリスマス・イブに煙突をくぐって家の中に入り、子どもたちの靴下の中にプレゼントを入れていきます。子どもたちはプレゼントを届けにくる彼のために、ミンスパイと牛乳、あるいはブランデーを置いておきます。


4:Ded Moroz(Grandfather Frost)and Snow Maiden(ロシア)

ロシアやその周辺の国で信じられているDed Morozは、明るい色の長くてファーのついたコートを着ています。

Ded Morozは、かつては子どもを誘拐し、身代金としてプレゼントを要求する悪い魔法使いでした。また、彼は人々を凍らせてしまう魔法も使っていました。しかし時が過ぎて彼は改心し、かつての罪滅ぼしのために子どもたちにプレゼントを配るようになりました。彼の孫であるSnow Maidenも、白い馬が引くトロイカに一緒に乗り込んで、彼の旅に同行します。

今日ではDed Morozは新年のお祝いにも関係するようになりましたが、1917年以前はクリスマスのお祝いにだけ登場する伝説でした。


5:Joulupukki(Yule Buck)(フィンランド)

白いヒゲの年老いた男性だというのはこれまでのサンタクロースたちと同じですが、Joulupukkiが特徴的なのはヤギのコスチュームを着ているところです。しかし今日では、ほとんどアメリカのサンタクロースに容姿が似てきているそうです。

Joulupukkiはヤギのような怪物で、人々から恐れられていました。彼は子どもにプレゼントは配らず、彼らによい行いだけを要求しました。異端者たちはJoulupukkiを妨害するためのお祭りを行っていましたが、だんだんJoulupukkiは温和になっていきました。彼は3番のFater Christmasと同様フィンランド・ラップランドのKorvatunturi山に、お手伝いのドワーフと一緒に住んでいます。


6:St.Nicholas and Le Pere Fouettard(The Whipping Father)(フランス)

St.Nicholasはアメリカのサンタクロースとよく似た格好をしています。

St.NicholasはGuiという1頭のトナカイがひくソリに乗り、彼の悪い部分を映したかのような仲間のPere Fouettardと一緒に旅をしています。Pere Fouettardはさびた鎖を持った悪い子どもをほうきで蹴散らします。St.Nicholasはろうそくの明かりをともしておいた子どもの靴の中に、小さな贈り物とキャンディを入れていきます。


8:La Befana(イタリア)

彼女はこれまでのサンタクロースとはがらっと違い、ほがらかな魔女のような格好の高齢の女性で、黒いショールをまとい、プレゼントの入ったカバンを持って、ほうきにまたがって空を飛ぶそうです。

1月5日に子どもたちはLa Befanaのために小さなグラスにワインを一杯、そしてお皿においしい食べ物を少し盛っておきます。彼女は煙突から家の中に入り、よい子にはプレゼントを置いていき、悪い子には石炭か灰を置いていくそうです。彼女は通り道となたえんとつの周りの床を掃いていくことでも知られていて、彼女の後ろをこそこそつけてきた子どもは誰であろうとほうきで一撃されるということです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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