音楽や映像で気分を上げることはクリエイティブな思考を助ける


レポートを書かなければいけないのについついインターネットでかわいいネコや赤ちゃんの動画を見てしまったり、「集中力が下がるかも」と思いつつも音楽を聞きながら勉強してしまうという人も多いのではないでしょうか。罪悪感を感じがちなそういった行動は実は、思考力や発想力を上げ作業をはかどらせるためにはプラスに働いているかもしれません。

音楽を聞いたり映像を見ることで楽しく前向きな気分になることが、クリエイティブな思考を助けることがカナダで行われた研究により裏付けられました。

詳細は以下から。A Positive Mood Allows Your Brain to Think More Creatively - Association for Psychological Science

ポジティブな気分は問題解決のためのクリエイティブな思考を助長し、柔軟かつ注意深い思考を可能にすることが実験により明らかになっています。「クリエイティブな思考ができる状態」というのは「発想の転換ができたり新しいアイディアが出やすい状態」ということなので、デザインやアートなど一般にクリエイティビティ(創造性)と結びつけられる分野にかかわらず、例えば数学の問題を解く際やプログラムを組む際などにも、ハッピーな気分でいる方が問題解決能力が上がるということのようです。

ウェスタンオンタリオ大学の研究者たちは、「複雑な視覚的パターンを持つ画像をある法則に従って分類する」という学習タスクを用意し、被験者の学生たちの「気分」を音楽や映像などによりコントロールした上でタスクを行ってもらう実験を行いました。

研究ではまず、どのような音楽や映像が人を最も「楽しい気分」「悲しい気分」にするか探るための実験を行い、サンプルの中ではモーツァルトの朗らかな音楽と赤ちゃんが笑っている映像がもっとも人を楽しい気分にする効果が高く、逆に人を悲しくさせる効果が高いのは映画「シンドラーのリスト」に使われた音楽と地震を報道するニュース映像だということを探りだしました。


これらの「楽しい」ムードメーカーと「悲しい」ムードメーカーにくわえ、対照群として気分に影響しないニュートラルな音楽や映像も用い、音楽を聞き映像を見たあとの被験者にタスクを行ってもらった結果、「ハッピー」な音楽や映像で気分をコントロールした被験者は、「悲しい」被験者や「ニュートラルな」被験者と比べ、タスクのパフォーマンスが高かったとのこと。

「革新的な発想を要求されるプロジェクトに取り組む場合や、注意深く考えたい問題がある場合、まずはポジティブな気分になることが思考を助けてくれるかもしれません」と研究者の1人Ruby Nadlerさんは語っています。「音楽は手軽に気分を上昇させるのに有効な手段です。どんなタイプの音楽がうまく働くかは人それぞれですので、なにも今日からモーツァルトを聞き始める必要はありません」

また、Nadlerさんは職場のパソコンで思わず笑ってしまうようなおかしな動画を見てしまう人が多いのは、このためではないかと考えているそうです。「人々は無意識に、ポジティブな気分になろうとしているのでしょう」とのことです。

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