生き物

子育ての達人、6匹のやんちゃ兄弟を育てるチーターのお母さん


6人も子どもがいれば人間のお母さんでも大忙しだと思われますが、それが全員まだ手のかかる盛りの六つ子の赤ちゃんならなおさらです。チーターの場合は一度に生まれる子どもの数は最大9頭と言われるものの、通常もっとも多いのは一度に2~4頭生まれるケースで、6頭の兄弟というのはチーターとしてもかなりの大所帯。狩りをして6頭を食べさせるだけでも大変で、天敵から子どもたちを守るため隠れ家を移るにも、6頭もいると大移動です。

生後3ヶ月までに90%が死んでしまうというチーターの赤ちゃんを6頭も育てるスーパーママと、時にお母さんを困らせながらも元気に生後4ヶ月まで育った子どもたちの姿が、ケニアマサイマラ国立保護区で撮影されました。

写真は以下から。Busy cheetah mum cares for her SIX adorable cubs | Mail Online

元気に走り回る子どもたち。成獣になると動物界一の俊足となるチーターは、最高時速が100kmを超えるとも言われています。兄弟姉妹で追いかけっこをすることでフォームを磨いているのかもしれません。


木登りも生存にかかせないスキルの1つ。お母さんをお手本に子どもたちも身軽に登っていきます。


写真はイタリア出身で1990年からケニア在住の野生動物写真家Paolo Torchio氏が2010年10月にマサイマラ国立保護区で撮影したもの。


後頭部から肩にかけて生えたふわふわの白っぽいたてがみは、生後数ヶ月の子どもの特徴。この毛は、スカンクに似た臭腺とライオンでも歯が立たない皮を持つラーテルに似せることで捕食者の目をあざむくために発達したとも言われています。


遊びながら狩りの練習をする子どもたち。生後18ヶ月で親離れするそうです。


兄弟同士のレスリングも狩りの練習になるのかもしれません。


チーターは一見ヒョウと似ていますが、目の下の涙のような黒いラインで容易に見分けることができます。チーターの妊娠期間は3ヶ月と、人間と比べると短め。生まれたときの体重は150~300gほどで、生後2週間ほどは目が開かず、歩けるようになるのは生後16日ほどから。この間にライオンやハイエナなどに捕食されてしまう個体も多いそうで、お母さんは赤ちゃんの首のあたりをくわえて運び隠れ場所を頻繁に変えるのですが、走り回れるようになるとお母さんから離れたすきをまた狙われるようにもなります。


ひとやすみして夕日を眺める親子。


生後18ヶ月ほどで母親は子どもたちのもとを去りますが、その後6ヶ月ほどは兄弟姉妹のグループで暮らします。生後2年ほどでメスは群れを去り、残ったオスは一生を同じグループで過ごすそうです。チーターが性成熟するのはオスが生後1年ほど、メスが生後2年ほどですが、通常繁殖するのは生後3年ほどからで、寿命は12年ほどとのことです。

このほかにもPaolo Torchio氏による美しい野生動物の写真は以下のサイトから多数見ることができます。

Paolo Torchio

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in 生き物, Posted by darkhorse_log

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