日本が誇る新幹線やTGV、ICE、ユーロスターなど、世界の高速鉄道いろいろ


世界には時速300km以上で人々を乗せて走る高速鉄道が存在しますが、全鉄道網の総延長から考えてみると高速鉄道の割合など僅かなもの。実際、事業者もそんなにたくさんあるわけではありません。

ということで、世界にはどういった高速鉄道が存在しているのか一部をまとめてみました。

詳細は以下から。
CRH2: China Pictures - CBS News

新幹線

by caribb

新幹線の構想は1939年に鉄道省が発案した「弾丸列車計画」に端を発します。日本の鉄道は多くがコスト面から狭軌(軌間1067mm)を選択したため、なかなか高速運転が実現しませんでしたが、満州事変や日中戦争などで輸送力を増強する必要が出てきたため、東京と下関を標準軌(軌間1435mm)で結ぶ新しい路線の建設が計画されたわけです。工事は戦前・戦中通して進められ、戦況悪化で中断しましたが、戦後の輸送需要増大で「新幹線建設」が決定、1964年に東京オリンピック開催に合わせて東海道新幹線が開業しました。営業運転は当初210km/h、その後車両性能の改善などもあり、現在は山陽新幹線で最高300km/h運転を行っています。

なお、東海道新幹線の開業前からリニアモーターカー(磁気浮上式鉄道)の構想はあり、東京~大阪間を1時間で結ぶべく研究が行われました。1987年にMLU001が有人で400km/hの記録を出しました。その後も実験は進み、2003年12月2日、山梨県にあるリニアモーターカーの実験線で、3両編成のMLX01が最高速度581km/hを記録しました。この数字はギネスに認定され、現在、高速鉄道の史上最高速度記録となっています。

TGV

by mattingham

日本で東海道新幹線の工事が始まったころ、フランスでは高速鉄道TGV(Train à Grande Vitesse)が考案されました。新幹線とは違い、都市部では既存の路線網を利用、郊外では高速走行用に作られた専用線を走るという形で1981年にLGV南東線(パリ~リヨン)が開業、最高速度260km/hでの営業を開始しました。1990年には走行試験で515.3km/hという鉄車輪式での世界最速記録を樹立しました。この記録は2007年にTGV自身が塗り替えました(574.8km/h)

ICE

by Diorama Sky

1968年にドイツ(西ドイツ)で都市間を結ぶ「Intercity」の名を冠した特急列車が登場しました。1977年からは200km/h運転がスタート、1979年のダイヤ改正により主要な路線では1時間に1本走るパターンダイヤになったほか一等車だけではなく二等車も連結されるようになり、80年代以降も拡大を続けました。このインターシティがドイツ再統一後の1991年に高速新線が開通したのを機に「ICE(Intercity-Express)」になりました。

ICEはケルン~フランクフルト空港間で最高速度300km/h運転をしているほか、在来線改良区間でも160~250km/h運転をして、ドイツの都市間輸送に貢献しています。

AVE

by dewet

AVEはスペイン国鉄の高速鉄道システムで、名前は「スペインの高速」を意味する「Alta Velocidad Española」の略称であると同時に、スペイン語で「鳥」という意味もあります。1992年にマドリード~セビリア間がまず開通、その後延伸を続け、2008年にマドリードとバルセロナが結ばれました。最高速度は300km/hで、マドリード~バルセロナ間の所要時間は従来の1/3に短縮されました。

ユーロスター

by AndrewHA .

英仏海峡トンネルを通ってロンドンとパリ、ブリュッセルを結んでいるのがユーロスター。ベースとなった技術はTGVで、最高速度は300km/h。1994年に開業して、ロンドン~ブリュッセル間が最速1時間51分、ロンドン~パリ間が最速2時間15分で移動できるようになり、航空機から旅客シェアを奪っているそうです。

トランスラピッド

by thewamphyri

中央新幹線(リニア中央新幹線)は超伝導電磁石を用いたジェイアール式マグレブを採用していますが、これよりも低コストで導入可能なのが通常の電磁石を用いたトランスラピッドです。ドイツで研究が進められ、1979年の国際交通博覧会(IVA79)では一般試乗も行われました。2003年に上海浦東国際空港のアクセス鉄道として採用され営業運転に導入されましたが、2006年にエムスランド実験線で死者23名、重傷者11名を出す事故を起こし、2008年にはドイツの運輸・建設相から路線建設断念の発表が行われました。

韓国高速鉄道(KTX)

by Jaako

ソウルを釜山を結ぶKTXは2004年にソウル~東大邱間で暫定開業、2010年に東大邱~釜山が結ばれ、完全開通しました。TGVの技術を導入しており、その最高速度は305km/h。設計上は350km/hも可能となっているそうです。

台湾高速鉄道(THSR)

by Arthur Chapman

台湾最大の都市・台北と台湾南部の高雄を結ぶ高速鉄道は2007年1月に開業しました。日本の新幹線技術が初めて輸出され現地導入された事例で「台湾新幹線」とも呼ばれています。計画時にはTGV(フランス)&ICE(ドイツ)と新幹線(日本)との競合になり、当初はコスト面から欧州連合が有利に進んでいましたが、1999年2月に発生した台湾大地震によって日本側が盛り返したという経緯があります。この台湾新幹線の最高速度は300km/h。従来、4時間かかっていた台北~高雄間を90分で結んでいます。

◆中国高速鉄道

by ThomasYung(busy)

中国では第6次鉄道高速化として、2007年から幹線で高速列車の運行が開始されています。その中でも、旅客列車の速度向上に寄与しているのが海外の技術を導入したCRH型と呼ばれる新型車両。その中でも CRH2型は東北新幹線などで運用されているE2系1000番台電車をベースにしています。試運転時には486km/hを記録しましたが、中国国鉄では502km/hでの運用を希望しているそうです。

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in 乗り物, Posted by logc_nt